たまちいき Share

【たまみっけ】多摩川×リバーサイドカフェ

 
...
連載一覧を見る
 

雨に濡れた緑がいっそう鮮やかな6月。
新年度の慌ただしさもひと段落し、ほっと一息つきたくなる季節です。そんなときは、心地よい風を感じながら、多摩川沿いを散策してみませんか?
川沿いには、ほっと落ち着ける個性豊かなカフェが点在しています。今回は、その中からおすすめのリバーサイドカフェを5つご紹介します。

1.2階のテラス席から多摩川を一望
ALICIA cafe(多摩市)

tama-riversidecafe-1.jpg

思わず笑顔がこぼれる、見た目にも華やかでおいしい一皿が評判のリバーサイドカフェ【ALICIA cafe】。京王線・百草駅と聖蹟桜ヶ丘駅の間、多摩川沿いにあります。

片流れ屋根とブラックの外壁が特徴的なモダンなお店には、1階にバーダウンカウンターとテーブル席、2階には多摩川を一望できるテラス席が広がっています。テラス席はお店をぐるりと囲むように設置されていて、どこに座っても心地よい川風を感じられる開放的な空間。パラソルで程よく日差しが遮られているので、直射日光を気にせず、ゆったりとくつろげます。

tama-riversidecafe-2.jpg

モナコの有名店で腕を磨いた店主が手がける料理は、まるでコース料理の一品のような美しさ。リバーサイドというロケーションも相まって、まるで旅先にいるかのような優雅なひとときを楽しめます。

メニューは、気軽に楽しめるサラダ、スープ、ドリンクが付いた2種類の生パスタから選べる「生パスタランチ」や「リゾットランチ」から、黒毛和牛のステーキなどが味わえる豪華な「贅沢ランチコース」まで種類豊富。記念日に予約できるコースも用意されているので、特別な一日を過ごしたいときにもおすすめです。

face_boy1_positive.png

キッズボイス
目の前が多摩川で、ごはんがすごくおいしかった!風もすごくきもちよかったよ!

face_papa1_positive.png

パパボイス
テラス席から眺める多摩川の花火大会は迫力満点!見る場所が違うだけでこんなに感じ方が変わるんだなってびっくり。2階にテラス席があるのはめずらしいので、一度は行ってみる価値あり!

【INFORMATION】
ALICIA CAFÉ
https://www.instagram.com/cafealicia/

2.店名のルーツは、男爵いもの父・『川田龍吉男爵』!
地域密着型カフェ Baron Kawada(狛江市)

tama-riversidecafe-3.jpeg

小田急線・和泉多摩川駅南口から歩いて約5分。緑豊かな木々に囲まれたウッドデッキが目印のカフェ【Baron Kawada】があります。
近隣の多摩川沿いにくつろげるカフェがなかったことから、地域住民の声に応えて誕生したこのお店。創業70年を誇る川田旅館を営む楠瀬さんがオープンしました。
すぐ目の前は多摩川の土手に面しており、休日にはランナーやサイクリスト、ワンちゃん連れの人たちで賑わいます。テラスの隣には、枝を大きく広げた巨木がそびえ、葉の間から生まれる涼しい日陰が、とても心地よい空間を作り出しています。

提供しているサンドイッチに使われているパンは、稲城市の〈牛乳食パン専門店みるく〉のもの。特製ブレンドコーヒーには、狛江市の〈自家焙煎珈琲店・K.Base Roastery Lab〉監修のものを使用するなど、地域のお店とコラボしたメニューが揃い、多摩地域の魅力がぎゅっと詰まっています。

tama-riversidecafe-4.jpeg

なかでもおすすめは、店名にちなんで名づけられた〈バロン・フライドポテト〉。楠瀬さんの曾祖父にあたる〈川田龍吉男爵〉の名を受け継いだ厚切りフライドポテトで、男爵いものホクホクとした食感と揚げたての香ばしさは格別です。

「川田龍吉は、造船技術を学ぶためにスコットランドのグラスゴー大学に留学.その地で食べたじゃがいもの味が忘れられませんでした。帰国後、渋沢栄一より函館ドックの再建を託された際に、赴任した函館近郊の地でじゃがいもの種芋を輸入して栽培し、北海道から日本中に"じゃがいも"を広めました。安価で腹もちがよいじゃがいもは多くの日本人に受け入れられ、男爵の称号にちなみ〈男爵いも〉と名付けられたんです。曾祖父は"男爵いもの父"と呼ばれています」と、楠瀬さんは話してくださいました。男爵いもに深いゆかりのあるこの土地で、ホクホクの〈バロン・フライドポテト〉をお楽しみください。

tama-riversidecafe-5.jpeg

また、暑い日にはかき氷もおすすめ。なかでも地元狛江のアライベリーガーデンのブルーベリーを使ったかき氷は、綿菓子のようにふわふわの氷にブルーベリーシロップがたっぷりかけられ、食べた瞬間甘さと香りが口の中に広がります。

face_boy1_positive.png

キッズボイス
はちみつレモンもホットチョコレートもおいしそうで、どっちにするか迷った!かき氷も、ひんやりしてすごくおいしかったよ!

face_papa1_positive.png

パパボイス
犬用のクッキーも販売しているので、お散歩コースの寄り道にぴったり。緑に囲まれた、ほっとくつろげる場所。「手作りおはぎ」や「あさりのしぐれ煮炊き込みご飯おにぎり」などほっこりするおふくろの味!

※川田龍吉男爵の父は、日本銀行第三代総裁を務めた川田小一郎。

【INFORMATION】
Baron Kawada
https://www.instagram.com/baronkawada/

3.森に囲まれた物語のようなお店
イチローさんのきまぐれカフェ(羽村市)

tama-riversidecafe-6.jpg

羽村市羽西、多摩川沿いの絶壁に建つ【イチローさんのきまぐれカフェ】は、生い茂る木々に覆われ、まるで物語の世界に迷い込んだような佇まいをしています。
地元のハウスメーカーである有限会社ホームクリエの代表・小林一郎さんの〝気まぐれ〟から生まれたカフェで、もともとは一郎さんの自宅兼仕事場だったのだそう。

建築士でもある一郎さんが手がけた建物は、木のぬくもりに包まれた空間。
ハンモックがいくつも吊るされたオープンスペースや、暖炉のあるサンルーム、多摩川を一望できるウッドデッキなど、どこにいても遊び心あふれるわくわくしたひとときを楽しめます。

tama-riversidecafe-7.jpg

人気メニューは、ホロホロに煮込まれた和牛がたまらない〈特製和牛カレー〉や〈ピザトースト〉。 温もりのあるウッドプレートにのせられたピザトーストは、厚めのパンにたっぷりのベーコンがのった、食べごたえたっぷりの一品です。

600円でコーヒー、紅茶、緑茶などが飲み放題のフリードリンクもあるので、好きなドリンクを片手に、ゆっくり過ごすのもいいですね。

face_boy1_positive.png

キッズボイス
おもちゃ箱みたいなお店!あちこちに人形やギター、おもちゃが飾られていて、どこを見ても楽しい。かわいいコップやぬいぐるみもたくさん売っているよ!

face_mama1_positive.png

ママボイス
いつも目を輝かせながら、店内を探検している。非日常気分を味わえるハンモックも大のお気に入り。木のぬくもりと緑に囲まれた空間で、大人もほっと落ち着ける場所。

【INFORMATION】
イチローさんのきまぐれカフェ
http://www.home-crea.co.jp/cafe.html

4.ポコポコと湧くサイフォン式コーヒ-に癒される
café 蘖(ひこばえ)(昭島市)

tama-riversidecafe-8.jpg

昭島市福島町、多摩川の土手沿いに、サイフォン式コーヒーが楽しめる【café 蘖(ひこばえ)】があります。

サイフォン式とは、フラスコ内でお湯を沸かし、気圧の変化を利用してコーヒーを抽出する方法。柔らかく、すっきりとした味わいが特徴です。

丸いフラスコからポコポコとお湯が湧き上がる様子は、まるで理科の実験のよう。見ているだけで、なんだか優雅な気分を楽しめます。外のテラス席に出れば、すぐ目の前に多摩川が広がり、遮るもののない静かで開放的な空間で、思い思いに過ごせます。

tama-riversidecafe-9.jpg

おすすめは、アツアツのチーズがとろけるホットサンド。その日の気分に合わせて、数種類の中から好みのものを選べます。

「週末や祝日限定のランチもおすすめです。土曜日は牛タンシチュー、日曜・祝日は店主が以前住んでいたマレーシア料理である、肉骨茶(バクテー)、海南(ハイナン)など、毎週メニュー変えてご提供しています。春限定の"桜のシフォンケーキ"など、季節限定デザートもおすすめです」とお話してくださった店主の川添さん。

X(旧Twitter)やFacebookでは、毎日メニュー情報が更新されているので、「今日は何があるかな?」とチェックしてから訪れるのもおすすめです。
一軒家を改築した心地よい空間で、コーヒーの香りに包まれながら、ひと息ついてくださいね。

face_boy1_positive.png

キッズボイス
庭には花壇があって、うさぎや小人の人形がいて、とてもかわいかった!ピンクのアイスがのった桜のシフォンケーキも、ふわふわでおいしかったよ!

face_mama1_positive.png

ママボイス
コーヒーだけじゃなくて、中国茶も楽しめるお店。急須で丁寧に淹れた台湾茶も、とってもおいしかった。

【INFORMATION】
café 蘖(ひこばえ)
https://x.com/cafeHIKOBAE

5.まるで海外に訪れたようなお洒落な空間に心が踊る
LATTE GRAPHIC 聖蹟桜ヶ丘店(多摩市)

tama-riversidecafe-10.png

京王線・聖蹟桜ヶ丘駅から歩いて約3分。アクセスも便利な場所に、開放感あふれるテラス席を備えた【LATTE GRAPHIC 聖蹟桜ヶ丘店】があります。
LATTE GRAPHICは、カフェ大国・オーストラリアのカフェ文化にインスパイアされたカフェ。
「Cafeを通して人々の心を豊かに彩りたい」という想いのもと、コーヒーはもちろん、料理や空間づくりにもこだわっています。

厳しいテストをクリアしたバリスタだけが淹れるコーヒーは、香り高く、ひと口飲めば心がほどけると評判です。

tama-riversidecafe-11.png

おすすめは、モーニング限定で楽しめる〈スモーブロー〉。
スモーブローとは、ライ麦パンにさまざまな具材をたっぷりのせた、オープンサンドイッチのことです。
〈トリュフスクランブル〉や〈アボカドとビーツのスマッシュ〉など、見た目も華やかなおしゃれなサンドイッチが並びます。
モーニングにいただけば、きっと素敵な一日のスタートに。
香り高いコーヒーとともに、至福のひとときをお楽しみください。

2025年2月にリニューアルされたグランドメニューも、ぜひチェックしてみてくださいね。

face_boy1_positive.png

キッズボイス
サンドイッチは大好きだけど、こんなおしゃれなサンドイッチは初めて!外国に行ったみたいでワクワクした!ママも喜んでいて、うれしかった。

face_mama1_positive.png

ママボイス
友だちとのランチにぴったりのお店。雰囲気も居心地もよくて、ついつい会話がはずむ。バリスタさんが丁寧にコーヒーを淹れる様子も、ゆったりとした時間を演出してくれて、なんだか癒された。

【INFORMATION】
LATTE GRAPHIC 聖蹟桜ヶ丘店
https://lattegraphic.co.jp/


多摩地域を横断する多摩川は、住民にとってなくてはならない憩いの場所。
川から陸地へと流れる風は、ほんのり湿り気を帯び、やわらかく涼やか。心をそっとおだやかにしてくれます。そんなリバーサイドで、ぜひお気に入りのカフェを見つけてみてください。

取材・文/加賀美明子(NeemTree)

Recommend おすすめ