子どもにまつわる給付金・制度
子育てには出産費用から始まり、子どもの医療費や教育費など、さまざまなことにお金が必要になります。
そこで助けになるのが、公的な給付金や補助金。
しかし、申請を忘れると給付されず、気づかないうちに大きく損をしてしまうことも。
お金のかかる子育て期間を乗り切るために、子育て世代が押さえておきたい6つの給付金・補助金について、
パパ&ママのリアルな声とともにご紹介します!
1. 出産にかかる費用をサポート 「出産育児一時金」
出産にかかる費用は分娩費用だけでなく、計14回程度おこなう妊婦健診の費用もあります。
妊婦健診の費用は産院によって異なりますが、基本検査のみであれば1回あたり3,000円から7,000円程。
特別な検査も受けると、1回あたり1〜2万円程かかります。
負担軽減のため、自治体が無料券や補助券を配布しているため、妊娠がわかったら担当窓口で確認することをお忘れなく。
【リアルパパ&ママボイス】
直接支払制度を利用していたので、退院時の支払額は高額にならないだろうと油断していたが、
出産の入院以外にも1泊入院した費用もあったために、現金が足りず焦った。(5歳、4歳のママ)
出産育児一時金だけでは出産費用はまかなえなかったが、会社の福利厚生である出産祝い金が入り、助かった。出産育児に関する福利厚生を事前にチェックしておくといいと思う。(5歳、4歳のママ)
2. 産休中の給料の2/3の額が支給される 「出産手当金」
【リアルパパ&ママボイス】
産休に入って給与がなくても金銭面を気にしすぎずに、行きたかったカフェやイベントに行ってゆっくり過ごせたのは、出産手当金の存在が大きかったと思う。(5歳、4歳のママ)
産後なかなか手当金が振り込まれず、「いつ振り込まれるのだろう」と待っていたら、出産から2カ月後に産前産後分が一括で振り込まれた。金額が大きくて嬉しい驚き!(0歳のママ)
3. パパママの育休中に頼りになる 「育児休業給付金」
【リアルパパ&ママボイス】
私は公務員なので、ありがたいことに子どもが3歳になるまで育休を取る権利があり、
2歳まで育休を取得。しかし、特別な理由がないと2年目以降は無給に!
それまでお金のことを細かく気にしたことがなかったが、さすがに打撃を受けた。(5歳のママ)
私は給付金を使ってしまったが、同時期に出産した友だちは、コツコツやりくりした結果、住宅ローンの頭金になったとのこと!自分のお金の使い方に後悔はないが、驚いた。(10歳のママ)
4. 0〜15歳の子どもがいる世帯に給付される 「児童手当」
【リアルパパ&ママボイス】
児童手当は全額貯金しようと夫婦で決めていたはずだったのに、児童手当はパパの口座に振り込まれるため、気付いたらパパがお金を下ろして使っていた。
児童手当の使い道については時間をつくって夫婦できちんと話し合った方がいいと思う。(4歳のママ)
子どもが生まれて学資保険を契約し、保険料の引き落としを児童手当の受け取り口座に設定。そのあとのやりくりもスムーズで良かった。(9歳・7歳のママ)
自分の口座に振り込みされているが、妻が通帳とカードを持ち、きっちり管理させられている。(1歳のパパ)
5. 年間の医療費が10万円を超えた場合に役立つ
「医療費控除」
【リアルパパ&ママボイス】
長男を出産した1年分の医療費の領収書を見ながら書類を作成するのが大変だった記憶がある。
次男の申請はスマホでやってみようかな。(4歳、5歳のママ)
出産で入院する際に利用したタクシー代まで医療費控除の対象になるとは知らなかった。
2人目のときは領収書をとっておこうと思う。(4歳のママ)
共働きのため、夫婦で計算して有利な方で申請している。病院での診療費だけでなく、通院にかかった交通費や子どもの歯列矯正費用なども対象となるため、1年分の医療費関係の領収書は捨てずにとっておいている。(13歳のママ)
また、「医療費控除」の制度とは別に、医療費がひと月の上限額を超えた場合に、その超過額が支給される「高額療養費制度」という制度があります。
帝王切開や吸引分娩などの異常分娩で出産した場合は対象となるため、こちらも頭の片隅に入れておくといいですね。
6. 子どもの急な怪我や病気でも安心
「子どもの医療費助成」
【リアルパパ&ママボイス】
子どもの肌が荒れた、いつもと少し様子が違う、怪我をしたなど、どんなに些細なことでも医療費助成があるので、金銭面のことを気にせず病院にかかりやすく、不安を解消できて助かっている。(4歳のママ)
住んでいる自治体は中学生まで医療費が無償。
先日、高校生の息子が一人で通院した際、現金を持って行かず、呼び出されることに。これまで無償だったことのありがたみを実感。(16歳・13歳・8歳のママ)
引越しをしたら、医療費の助成がなくてビックリ!細かいことだけど、引越し先を決める時には、調べておいてもいいかも。(10歳のママ)
今回の取材では「出産前後の手続きはすべてパパが担当してくれたおかげで出産に専念することができ、家族の存在の大きさを感じた」というママの声もあり、給付金や補助金の制度をきっかけに、夫婦で協力したりお金について話し合う機会を設けられたりすることも感じました。
ご紹介した制度の他にも、ひとり親世帯が利用できる制度や、自治体独自の制度もあるので、今一度お住まいの地域で確認してみてくださいね。
取材・文/池田好(Neem Tree)