リアルパパ&ママの声集めました!~おこづかい編~
『おこづかい』とは、親などから自由に使ってよいものとして与えられる、比較的小額のお金のことです。「子どもにお金の知識や感覚を身につけてもらいたい」と考えたとき、親が最初に考えるのは『おこづかい』ではないでしょうか。おこづかいを管理したり計画的に使うことは、最も身近な金銭教育といえるからです。しかし、実際にいくらあげるのか、いつからあげるのか悩む人は少なくありません。そこで、小学生のお子さんをもつパパ&ママのおこづかいに関するリアルな声を集めました。
小学生パパ&ママの多くが「おこづかいをあげている」と回答
Q.お子さんにおこづかいはあげていますか?それはなぜですか?
「あげている」と答えたパパ&ママ
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「小5の長男のみあげている。自分のおこづかいで欲しいものを買いたいという思いが出てきたため」(小5男児・小1男児・5歳男児のママ)
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「小5の姉にあげている。限られたお金を管理する力をつけてもらいたい」(小5女児・小2男児のママ)
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「お友だちと出かける際にお菓子などを買うため。貯金するというより日常で使用するものとして渡している」(小6男児・小4男児・小2男児のママ
「あげていない」と答えたパパ&ママ
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「お年玉やたまにおじいちゃんおばあちゃんにもらうお金を、年間通して子どもが使っているから」(小6女児・小3女児・4歳男児のママ)
今回おこづかいをあげていると答えたご家庭では、お子さんだけで出かける事が増えたり、お子さんが欲しいものを買いたいという声があり、おこづかいをあげ始めたという意見が多いようです。「あげていない」と答えたご家庭でも、お年玉やおじいちゃんおばあちゃんにもらったお金で、お子さんが必要なものを買っていることがわかりました。
「定額制」であげる家庭が多い
Q.どのようにあげていますか?
定額制
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「月1回、私の給料と同じタイミングであげている」(小4男児・小2男児・2歳女児のパパ)
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「計画的に使えるようになってほしいから定額制にしている」(中2男児・小6男児・小3男児のママ)
不定期
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「買いたいものがあるとき、友だちと出かけるときなどにあげている」(中2男児・中1男児・4歳女児のママ)
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「お手伝いしたとき、旅行のお土産代としてあげている」(小4男児のママ)
Q.1回にいくらあげていますか?
定額制
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「小3は300円、小6は600円、中2は800円と学年で決めている」(中2男児・小6男児・小3男児のママ)
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「小5長女のみ1,100円、年齢かける100円で考えている」(小5女児・小2男児のママ)
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「基本定額制だが、テストで100点をとったときにもあげている」(小6男児・小4男児・小2男児のママ)
不定期
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「お手伝い1回につき10〜50円をあげている」(小2男児・4歳女児のママ)
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「お手伝い1回につき10~100円、旅先でのお土産代として1,000円をあげている」(小4男児のママ)
定額制と答えたすべての人が、「自分が子どものころ月に1回もらっていたから」「決めておかないと忘れるから」という理由で月1回のペースであげていると答えました。金額は300円〜1,100円と幅があり、年齢や学年で増額するという意見が多くありました。
不定期と答えたパパ&ママは、お手伝いのごほうびやお子さんのモチベーションアップのためにあげているという声が多く聞かれ、1回の額は10円~100円と少額でした。また、旅行のときにあげている場合は、1,000円以上と比較的高額な傾向にあるものの、「必要な金額をその都度考えて話し合って決めている」(中2男児・中1男児・4歳女児のママほか)という意見が多かったです。
あげるようになったのは小学校入学以降
Q.いつからあげていますか?それはなぜですか?
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「小学生になり、自分で買い物ができるようになったから」(小4男児・小2男児・2歳女児のパパ)
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「9歳から。管理ができる年齢かなと感じたから」(小5女児・小2男児のママ)
小学生になると行動範囲が広がり、お子さんだけで外出をしておやつや飲み物などを買う機会が増えます。そこで、自分で管理させてみようという思いがきっかけでおこづかいをあげ始めることがわかりました。
すぐ使う? 貯金する? 使いみちは?
Q.お子さんはすぐおこづかいを使う派ですか?それとも貯金派ですか?
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「お菓子やジュースにすぐ使っている」(中2男児・小6男児・小3男児のママ)
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「とりあえず貯金箱に貯めて、欲しいものがあったときに使っている」(小5男児・小1男児・5歳男児のママ)
- 「兄は貯金派、弟はすぐ使う派」(小4男児・小2男児・2歳女児のパパ)
お子さんの性格によってすぐ使う派、貯金派とわかれました。不定期におこづかいをあげているご家庭では、「必要な分を使い、残りは返金する」「家で渡すお手伝いのごほうびは貯金派だが、旅行先で渡すおこづかいはきっちり使いきる」という意見が出ました。
Q.お子さんの主なおこづかいの使いみちは?
- お菓子やジュース
- 月刊誌(漫画)
- おもちゃや趣味のグッズ
- ゲーム、ゲーム課金
- 交通費
- 映画
- 友人や家族へのプレゼント
使いみちの上位はお菓子やジュースなどのおやつ代という結果になりました。年齢が上がるにつれて、月刊誌など定期的に発行されるものや、ゲームなど高額なものも購入するため、おこづかいをあげるご家庭の割合や金額が増えていく傾向にあります。高学年や中学生になると、友だちと外出するときの交通費や映画、プレゼントなど交際費がかかり、相場が高額になっていくことがわかりました。
各家庭のおこづかいルールや親としての思い
Q.ご家庭のおこづかいルールはありますか?
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「おこづかい帳をつけること。前月のおこづかい帳を見せてもらってから、今月のおこづかいをあげる」(小5女児・小2男児のママ)
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「勝手に使わない。ゲームの課金には使わないと約束している」(小4男児のママ)
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「何にいくら使うのか、まずは明確に話してもらう」(中2男児・中1男児・4歳女児のママ)
「特になし」という意見が半数を占める一方で、おこづかい帳を見せる、使いみちを明確に話すなど、親に報告するルールを決めているご家庭や、テストで100点とったら臨時ボーナス、お手伝いをして稼ぐなど、がんばったことへのごほうびに与えるというルールを設けているご家庭もありました。また、ゲームの課金や友だちにおごるなど、使って欲しくないことをお子さんに事前に伝えているご家庭もありました。
Q.お子さんにお金とどのように付き合っていってもらいたいですか?
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「自分を成長させること、人生を豊かにすることにはケチらずしっかり使って欲しい!」(小6女児・小3女児・4歳男児のママ/有紀さん)
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「お金は当たり前にあるものではなく、親が働くことで得たお金であること=感謝の気持ちを忘れないでほしいと思う」(小4男児・6歳女児・0歳男児のママ)
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「少6の長男がコンビニで1,000円のカードを購入し、ゲームの課金をこっそりしたことがあった。罪悪感をもっていたものの『自分のお金だからいい』と言ったときには、よい機会だと思ってじっくり話をした。子どもには子どもの価値観や世界があると思うので、正しいとか正しくないとかの話ではなく、誤魔化したり罪悪感を抱くようなお金の使い方はして欲しくないと話した」(小6男児・小4男児・小2男児のママ)
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「お金の管理、経済感覚は身につけるのが本当に難しいので、子どものうちから少しずつ慣れて欲しいなと思う」(小5女児・小2男児のママ)
おこづかいは、子どもが社会とつながる接点です。おこづかいを通して、社会のルール、金銭感覚や管理能力、交渉力など様々な力を身につけることができます。どうお金を稼ぎ、どう管理し、どう使うのか、そんなお金との向き合い方を、おこづかいを通して子どものうちから少しずつ学ぶことは、豊かな人生を生きていく上でとても大切な経験です。また、おこづかいの管理方法や使い方を親がしっかりと伝え見守ることで、子どもの成長に気がつくことができます。夫婦や親子間でよく話し合って、おこづかいやお金について考えてみましょう。
取材・文/木山理絵(Neem Tree)