お金を借りる前に知っておきたいこと
私たちの暮らしと切っても切り離せないお金。
急にお金が必要になったときのためにも、借り入れの返済方法や金利について、正しい知識を身に付けておくと安心です。
お金を「借りる」ということ
「借り入れ」とは、一般的に個人や金融機関からお金を借り、事業や生活の資金にすることを言います。
実現までに時間がかかることを早期に可能にするなど、やりたいことをやりたいタイミングで叶える手段です。
また、夢や目標を叶えることで、将来の自分や家族の豊かな暮らしを実現することもできます。
例えば、お金が貯まった６０代に家を買うと、日本人男性の平均寿命である81歳まで暮らしたとして、マイホームに住めるのは２０年程度となります。
ところが借り入れをすることで３０代でマイホームを手に入れることができ、より長く暮らすことが可能になります。
このように、欲しい、必要なのは今なのに、一括では買えないときに助けになってくれるのが借り入れなのです。
お金を借りるのはどんなとき？
お金を借りないで一生を過ごすことができたら、それはそれで良いのかもしれません。
でも、家や車など、必要なタイミングで大きな買い物をしようと考えるとき、一括で支払える人はなかなかいません。
借り入れの代表的なタイミングを見ていきましょう。
子どもの夢を叶えたいとき
子どもにはやりたいことを我慢せずにやらせてあげられるよう、しっかり準備をしておきたいものです。
子どもの夢を助ける手段のひとつとして教育ローンがあります。
いま手元にある資金では実現不可能だとしても、借り入れをすることで、子どもの将来の可能性を広げることができるでしょう。
教育ローンは、子どもが進みたい道を応援する心強いサポートになります。
自分の暮らしを豊かにしたいとき
スキルアップのための学びや事業を起こすための資金など、将来に向けてやりたいことがあるとき、借り入れをすることでより早く、スムーズに動くことができるようになります。
借り入れにより、実現不可能だったことを実現し、将来の豊かさにつながるように状況を整えていくことができるのです。
必要なときに借り入れができると安心
お仕事の内容によっては、収入が不安定な場合もあるでしょう。
予定の支払いを済まそうと計画していても、ある月の収入が少なかった場合は、期日までの支払いが難しくなることもあります。
このように一時的な資金不足で困っているときは、カードローンなどを利用することで支払い期日を守ることができ、安心できるケースもあります。
借り入れは、急にお金が必要になったときに、不安な状況やピンチを乗り切る助けになります。
借り入れを上手に使うことが大切
借り入れは、しっかり将来を見通して活用できれば失敗はありません。必要以上に借りすぎてしまうこともないでしょう。
自分のお金の状況を確認しながら、無理なく計画的に借り入れすることが大切です。
困ったらすぐ借りるのではなく、ほんとうに必要なモノ、コトをしっかり見極め、行きすぎた借り入れにはならないように注意しましょう。
現代は、とてもお金が借りやすい時代だと言われています。
スマートフォンひとつあれば借り入れが最短30分程度で完結するなど、誰にも知られずに簡単に借り入れできてしまうことで「借り入れ癖」がついてしまう人もいます。
毎月の借り入れ返済のために、別のところから借り入れを繰り返すことで多重債務に陥ったり、高い金利設定をよく確認せずに急な借り入れをし、返済しているのに借り入れが減らない状況が何年も続いてしまう場合もあります。
カードの分割払いやリボ払いを頻繁に利用している場合、それも借り入れにあたります。
簡単に借りられるから、少額だから、と積み重ねるうちに、返済額が雪だるま式に増えてしまい生活を圧迫することにもなりかねません。
安易に借り入れを繰り返すことは危険です。
こんなはずじゃなかった！つい借りてしまった事例
事前準備不足での住宅ローンの末、複数社からキャッシングで自転車操業に
住宅を購入し、自己資金ゼロで住宅ローンを組む。
追加で外構工事が発生してしまい、一時的にと妻がキャッシングで対応してしまった。
その後運悪くケガをしてしまい、収入が減少。
家計は妻に任せきり、毎月赤字となっていることを妻が自分に言えないまま、10先以上でキャッシングを繰り返して自転車操業の状態に。（30代公務員）
教育資金確保のため安易にキャッシングを繰り返し、返済が重荷に
役職定年を迎え、給与額が前年より減少。前年度収入での税金が重く手取りも減少。
子ども達の学費支出のタイミングも重なってしまい、教育資金に不安を感じ、安易に受験料や入学手付金をキャッシングで対応。受験が終わったら返そうと思っていたが、別費用に資金がかかり返済すすまず。
少額のキャッシングを繰り返し、返済負担が増えてしまった。（50代会社員）
新車やカーパーツを購入する度にキャッシングとリボ払いを繰り返し、返済負担が増加
車好きで2～3年で乗り換えをしている。売却価格と購入価格の差額分が数十万だったため、その分をキャッシング対応。
妻には内緒で、おこづかいの範囲内でさらにホイール等複数のパーツ購入をクレジットカードで行い、リボ払い選択を繰り返す。
結果、返済が一向に減らず、購入を繰り返す度に返済負担が増えてしまった。（40代自営業）
その借り入れ、大丈夫？ チェックがついたら要注意
簡単に借り入れができたとしてもリスクはあります。
無計画な借り入れはしないようにしましょう。
以下の項目にチェックがついたら、注意が必要です。
☐ローンの仕組みがよくわからない
☐家族等には秘密の借り入れである
☐忙しく金融機関に相談する時間が取れずにいる
☐金融機関で借り入れを断られるのは怖いため、消費者金融など借り入れしやすいところを利用しがち
お金の相談がある場合は、たましんに相談しよう！
多摩信用金庫では、「ほかの金融機関の金利が高くて返済が進まない」「毎月の返済負担が大きい」など、ローンに関するお客さまのお悩みや困りごとをお聞きします。
悩みを解決する専用の商品もご用意しています。
「すまいるプラザ」では土・日・平日夕方もご相談いただけます。
急な出費の際も、誰にも知られずに借り入れできたり、即日融資が受けられるなど、簡単便利な借り入れ方法がいくつもある時代。
ですが、安易に借り入れを繰り返せば返済の負担で生活が圧迫されかねません。
どうしてもお金を借りる必要があるときには、返済方法や金利についての知識をしっかり身につけ、計画的に借り入れすることが大切です。
取材・文/ 江原香奈（Neem Tree）
