幻想的な光の世界を楽しむ 多摩地域のほたるに出会えるスポット 5選

　

初夏の楽しみの1つがほたる観賞です。ほたるは水がきれいな場所を好むため、生息地は自然環境のバロメーターになるとも言われています。都内でありながらも美しい自然が残る多摩地域には、ほたるを観賞できるスポットがいっぱい！ぜひ身近な場所で初夏の風物詩を楽しみましょう！

★気軽に行けるスポット

1．園内で自生した天然のほたるを楽しめる！夕やけ小やけふれあいの里（八王子市）

圏央道八王子西ICから車で約10分、童謡「夕焼小焼」のモデルとしても知られる上恩方町に、自然体験型施設「夕やけ小やけふれあいの里」があります。 川遊びやキャンプ、BBQ、ポニーや小動物を楽しめる牧場など、自然をたっぷり楽しめる家族連れに人気のスポットです。
ほたるが観賞できる6月には、あじさい散策や陶芸、キャンドル作りなどの講座が予定されているので、講座を事前に確認して訪れるのもよいでしょう。

施設内には、北浅川の支流が流れ、その周辺に天然のほたるが生息し、水辺のあちらこちらで幻想的に舞うほたるを観賞できます。施設では、ほたるを間近で楽しんでいただけるように、ほたるの孵化(ふか)に積極的に取り組んでいるのだそう。
芝生広場やベンチ、売店やお食事処もあるので日没までの間、居心地よく過ごせるのも家族連れにはうれしいポイントです。ぜひ早い時間から訪れ、自然体験とともにほたる観賞を満喫しましょう。

【基本情報】
名称：夕やけ小やけふれあいの里
https://www.yuyakekoyake.jp/
予約：不要
所在地：八王子市上恩方町2030
料金：大人200円・子ども100円
※16時30分までの入場には、別途入場料がかかります。 大人200円、65歳以上100円、中学生以下100円（土曜日は無料）、4歳未満
無料オープン期間：2024年6月8日（土）～6月23日（日）18時～20時45分

２．地元ボランティアの方々が守り続ける 三鷹市のほたる
大沢の里（三鷹市)

西武多摩川線多磨駅から歩いて約20分のところに、地元の人たちに＜ほたるの里＞と呼ばれる【大沢の里】があります。
里の近くには、国分寺崖線から出る湧水が流れこむ野川があり、その湧水を利用した湿性花園、田んぼ、わさび田などが広る、三鷹市の中でも特に自然が残る地域です。
湿生花園内や水田がゲンジボタルの生息地となっています。

この豊かな自然環境を守り育てていくために市民団体「ほたるの里・三鷹村」が結成され、ボランティアの方々により、水田の保全や田植え、稲刈り、ほたるの環境保全活動が行われています。
ほたるは、例年6月初旬より飛び始めるそうです。通常保護地は閉門されていますが、ほたるの浮遊する期間だけ開放します。
「地元の子どもたちが田植えを行った後、ほたるの飛び具合で開放の日程を決めています。

ほたるの浮遊時間は、日没後19時過ぎから20時30分ぐらいまで。30～40分ごろを過ぎると飛ぶのを止めて、葉っぱの裏などで休んでしまいます。山側に湧き水が流れるわさび田があり、そのきれいな水を目指して飛んでいるようです。観賞する際は以下に注意してお楽しみください」とほたるの里・三鷹村の事務局長・海老沢さんが話してくださいました。
以下のマナーを守ってほたる観賞を楽しみましょう。

【ほたる観賞の注意点】
・スマートフォンや懐中電灯などの明かりをつけない
・住宅地なので大きな声を出さない
・手づくりの遊歩道もあり、足場の悪い箇所もあるので履物に注意する
・蚊が多いので長袖などの羽織ものがあるとよい。

【基本情報】
名称：大沢の里（三鷹市)
https://kanko.mitaka.ne.jp/docs/2023053000016/
所在地：三鷹市大沢2丁目17番
予約：不要
料金：無料
オープン期間：6月中旬 観賞時期が決まると、周辺に案内の張り紙が出されます。

３.福生市主催のお祭りも楽しめる！
第 59 回福生ほたる祭（福生市）

JR 五日市線熊川駅から徒歩10分と便利な場所に、ほたるが生息する【ほたる公園】があります。
昔、この地に流れる玉川上水にはたくさんのほたるが生息し、人々を楽しませていました。
都市化とともに減ってしまったほたるを保護するために作られたのが、ほたる公園です。
地元の＜福生ホタル研究会＞の方々が養殖と研究を行い、ほたるを守り育てている貴重な場所でもあります。

2024年6月9日（日）には、5年ぶりに【福生ほたる祭】が開催されます。
ほたる公園前から福祉センター先までの通りで実施予定で、せせらぎ通りではケータリングカーや屋台の出店、福生市立福生第三中学校ではステージ設置され、大正琴や吹奏楽、ダンスなどのステージが行われる予定です。ほたるを観賞しながら、お祭り気分も楽しみましょう。

【基本情報】
名称：第 59 回福生ほたる祭 （福生市）
https://www.city.fussa.tokyo.jp/sightseeing/osusumeevent/hotaru/1018488.html
開催日時：6月9日（日）15 時～21時
開催場所：ほたる公園前から福祉センター先までのせせらぎ通りや市立福生第３中学校

★ほたる観賞もレジャーも！
一日中楽しめるスポット

４.花が咲き乱れる初夏のフラワーテーマパークで、ほたるを楽しむ！
HANA・BIYORI【ほたるびより】（稲城市）

京王よみうりランド駅より徒歩約10分より、日本最大級のフラワーシャンデリアや貴重な文化財と花との景観を楽しめる【HANA・BIYORI】があります。
施設内の＜彩りの小路＞には、＜にしのたき＞がありせせらぎが流れています。

せせらぎを渡る＜にしばし＞付近にはほたるが自生しており、ほたるの観賞を楽しめます。6月中旬ごろまではゲンジボタル、以降はヘイケボタルが飛び交い、ほたる観賞イベント【ほたるびより】を約1ヵ月間楽しめます。

開催期間中は、スタッフがほたるの生態や観賞のポイントについて解説する＜ほたる勉強会＞が毎日開催され、隣接する遊園地内の「バーベキューパーク JU-JU」でのバーベキューとほたる観賞を楽しめる＜ほたる観賞券付き BBQ プラン＞などが販売されるなど、限定のイベントも合わせて楽しめます。
観賞後は、敷地内にある標高約 100ｍの高さから都心を一望できる抜群の眺望を楽しめる天然温泉＜よみうりランド眺望温泉 花景の湯（かけいのゆ）※別料金＞に寄って、汗を流すのもよいでしょう。お風呂が終わってしまえば子どもたちをすぐに寝かせられ、帰宅後も慌てずに過ごせそうです。

【基本情報】
名称：HANA・BIYORI（稲城市）
https://www.yomiuriland.com/hanabiyori/
所在地：稲城市矢野口4015-1
予約：前売りチケット販売
※当日券は入園窓口にて、10時より若干数販売予定です
料金：ほたる観賞チケット(小学生以上)：300円 ※未就学児無料
※別途 HANA・BIYORI 入園料(中学生以上800円、小学生500円)が必要です。
オープン期間：5月24日(金)～7月1日(月)の計39日間

★一度は訪れてみたい憧れの観賞スポット

５．特別な日に、ディナーを食べながらぜいたくな時間を
うかい鳥山【ほたる狩り】

京王線高尾山口駅にて下車、うかい鳥山送迎バスに乗車して約10分のところに、広大な敷地に合掌造りの建物や日本庭園を有するいろり炭火焼料理店の【うかい鳥山】があります。
送迎バスは始業時間中、毎時間00分・20分・40分にて運行しているため、待ち時間も短くとても便利です。 うかい鳥山は、中沢川の清流が流れる緑深き奥高尾にあります。
約6000坪もの広大な敷地には歴史的にも価値が高い合掌造りが移築され、手入れが行き届いた日本庭園が広がり、古きよき日本の時代にタイムトリップしたような懐かしく、特別な雰囲気を楽しめます。

ほたるの観賞には、大人は特別コース 15,000円、お子様はお子様御前3,900円の注文が必要です。
新鮮で旨みの強い鶏肉や鴨をいろりの炭火焼で焼く、ぜいたくな料理です。お部屋やでゆっくりとお料理を召し上がった後、ほたるを観賞することができます。

【基本情報】
名称：うかい鳥山（八王子市）
所在地：八王子市南浅川町 3426
予約：毎年人気のイベントのため、席が埋まってしまう可能性があります事前の予約がおすすめです。 ほたる狩りは、電話予約のみです。（042-661-0739）
料金：「特別コース 15,000円（税込・サービス料別）」のみのご提供
※お子様はお子様膳3,900円があります。
※ランチタイムは通常コースの提供となります。
オープン期間：6月1日(土)～7月31日(水)

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東京都心から1時間以内の場所にありながらも、ほたるが見られるスポットが多数ある自然豊かな街、多摩地域。
キャンプ地からテーマパーク、高級料亭など、それぞれ異なる趣を楽しめるのも、さまざまな人や歴史がぎゅっとつまった多摩地域ならではの魅力です。
ご家族やご親戚、友人を誘って旬のおでかけをお楽しみください。

取材・文／加賀美明子（Neem Tree)