お金はどちらがにぎっている!?ぶっちゃけ座談会 ~パパ編~
新年度は、ライフスタイルが変化する時期。それに合わせて、家計を思い切って大改革したい!と思う方も多いのでは?
「目から鱗のヒント」を得るには、全く異なるスタイルを持った他人に聞くのが一番。
といっても、なかなか聞くことができないのがお金の話。
今回は、小学生のお子さんをもつ3人のパパに協力していただき、家庭の口座管理やお財布事情について聞いてみました。
参加者
「"お得"に目がない」Aさん(41)
妻は「パート」 小学生1人、幼児の2児のパパ。最近資産運用に関心が出てきた。 趣味は家族とおでかけ。
「家計管理は堅実派」Bさん(43)
妻は「正社員」 中学生、小学生の2児のパパ。妻のおおざっぱな家計管理が気になっている。 趣味は旅行とスポーツ観戦。
「お小遣いは趣味費用に」Cさん(47)
妻は「正社員」 高校生、中学生、小学生3児のパパ。夫婦間でお互いの年収は知らない。妻とはほどよい距離感を保っている。趣味は車、キャンプ。
家計管理はうまくいっている?
ーーー早速ですが、ずばり!「家計管理」は、うまく行っていますか?
Aさん
うーん、私的には問題ないですが、妻は不満たらたらでしょうね(笑)
ーーーママが不満たらたらなのは、なぜでしょう?
Aさん
もともと共働きで家計管理もせず、使い放題に過ごしてた時期がありました。
その後、妻が妊活のために退職。
収入が減ったので、妻が表を作って『この項目を節約したい』と説得してくるのですが、正直、まったく頭に入ってきません。
と言うか、飲み代にたばこ、夕食代だけで、俺そんな使ってないけど!? と思っていました。
今、振り返ると定期券のオートチャージ機能をいいことに湯水のように使っていましたね......。
私にとっては、どれも必要経費。でも妻は各費用、まんべんなく節約したいと考えていました。
それに対して、"いやいや、1000円2000円減らしたところで、どうなる?"、"全部キツキツにしたら大変だからメリハリ効かせてよ!"と、思ってました。
Bさん
パートナーの節約意識への不満、よくわかります。
うちは夫婦共働きですが、私が必要な生活費を妻に渡しています。特に不満はないですが、妻が生活家電を壊れるまで使おうとしているのがちょっと気に入らない(笑)。
家電の寿命を超えているのだから、しっかり使い切っているワケで。必要な出費なんだから、ケチらず捻出したらいいのにと思っています。
無理して使いづらいものを使うとストレスになったり、結局は余計な出費が出たりします。
締めるところは締めて、使うところは使う、というのが理想です。
Cさん
なるほど。我が家は共働きで、お互いの財布から生活費を出すスタイルです。
普段の家計では捻出されない大きな出費の時に話し合いをし、それぞれがいくら出すかを決めます。
そのため、みなさんのような不満はないです。
毎月一定額を妻に渡して、妻がその金額で管理しています。
夫婦それぞれ毎月のお小遣い金額を設定して、あとは貯金。私も妻もお互いの給料を知らないんです。
結果、何に使ったかは知りませんし、貯金額も知らない。聞かれたくないことは聞かない。
お互いのためにも程よい距離感が良いのかなと思っています。
ただ、たまに僕が新しく購入した趣味のものについて、"ふーん、そんなのにお金つかうんだー"というあきれた目もあり、妻は私に不満があるかもしれないですね。
家計管理の主導権はどっち?
ーーーみなさん、小学生のお子さんがいるという共通点はありますが、各家庭によって状況はさまざまなのですね。
家計管理はどなたが行っていますか?
Aさん
うちは妻8:私2の割合で家計管理をしています。
妻が全てを管理していたときは、私に対して不満だらけでした。
生活費と貯金を除く投資の管理を私がするようになってから、良い方向へ変わったと思います。
ーーー家計管理を0から2へギアチェンジ。どのタイミングで変わりましたか?
Aさん
会社の退職金が2013年に確定拠出年金になって、2014年にNISAが始まってから徐々にですかね。
あと、2019年の保育料無償化が大きかったです。
これまで幼稚園の費用だけで、2人で7万円かかってたところが2万円に減った。そして専業主婦だった妻が、パートで働いてくれるようになって収入が増えたということもあります。
自然に、資産運用のペースが加速するようにりました。
月1万の積み立てを年利3%で運用しても1,664円しか増えませんが、だんだんと増えるとうれしいものです。
ようやく1,000円、2,000円の価値を理解する心が芽生えて(笑)、今日は外食やめておこうか、みたいな。
" 節約!節約!"と強要されるとなかなか頑張れないけど、目標があれば頑張れます。
Bさん
うちももともとは妻が管理していましたが、今は私が家計管理をしています。
我が家の変化のきっかけは、貯金が思うように貯まらなかったことですかね。
妻が管理をしていたときは使途不明な支出やカードの引き落としが頻発して、余裕資金で補填することを繰り返していました。
結果、貯金が増えない。共働きで余裕があるはずなのに、なんで貯まらないの?と。
そこから、私が管理を始めました。
今は私が一度すべて引き出して、配分を計算。各項目ごとに封筒にお金を入れて、使用する人が取り出す仕組みです。
Cさん
うちも同じですね。貯金ができなかったので見直しました。
結婚当初は、家計のために各自の入金額だけを決めていましたが、使途不明金が多く貯まらず。
お互いのお小遣い額も決めて、それ以外はそれぞれが貯蓄することに変更しました。
すると、以前よりも貯蓄ができるようになりました。入金した家計の管理は妻が行っています。
使ったお金の明細をはっきりさせたいが、あえて踏み込まない
ーーーBさんは、ご本人が主に家計管理をされていますが、何か不満はありますか?
Bさん
妻が封筒からざっくりと費用を抜くので、思ったよりも食費、生活費の支出が多く使われていることがあることですね。
細かいことを妻に聞いても事実確認が難しいので、ボーナスで補填しています。
本当は、無駄遣いがないかを確認したい。ですが、それをすると追及するスタイルになってしまうので踏み込んではいないです。共働きで恵まれているとは思うので、見ないことにしていますね。
あとは、使途不明金を無くすために、電子マネーなどのキャッシュレス決済などの上限を決めたいですね。
手軽なゆえに、消費が増えている。そして口座から直接引き落としになり、管理もしにくいので。
Aさん
あ~、それはわかります。
自治体によっては30%還元とか、全額返金キャンペーンなんていうのもやってましたね。
SNSで当選が話題になるもんだから、僕もQR決済の波にまんまと乗っちゃいました(笑)。
還元されるから、買っておこうとなる。
そうすると妻から『本当にそれって必要?』と言われて...お得のために損を買うみたない構図になっていました。
Cさん
確かに。
決済の方法が多様化すると、管理も煩雑になって、把握できないお金がでてきますね。
そうすると、再度"思ったより貯金できてない!"に逆戻りですね。
自分だけが使える「隠し口座」は持っている?
ーーー続いて、「隠し口座(相手に隠れて自由に使えるお金)」を持っているか、教えていただいてもよろしいでしょうか。
Aさん
隠しではないですが、妻が残高を確認できない口座はあります。資産運用の口座です。
アプリで管理しているため、アプリの入っていない妻は確認できない。
ときどき飲み代などで引き落とすことがあります。
Bさん
隠し口座は持っていませんが、クレジットカードは持っており、自由に買い物はできます。
クレジットカードの明細は、アプリ管理なので、何を買ったのか妻は把握できない仕組みです。
Cさん
私もあります。
先ほども言いましたが、夫婦ともに、給与は口座別管理です。
妻は、私の口座の存在は把握しているが、内容や残高までは把握してません。
付き合いや趣味、自分の飲食費等の日常生活費もここから出してますね。
ーーー皆さん、何かしら自由になるお金は握っていらっしゃる(笑)。ここでひとつ興味深いデータを共有します。
出典:スパークス・サーベイ「夫婦のマネー事情と夫婦円満投資に関する調査2022」
「へそくり」つまり相手に隠して自由に使えるお金を持っている人は、2022年の調査によると、男性は52%、女性は49%です。
平均額は、男性は133万円、女性は233万円となっています。
約半数がへそくりをしているという結果に。
Aさん
さすが、女性。へそくり額が凄いですね。
確かに妻の稼いだパート代の残高は知らない。生活費内訳も、細かくわかっていないし。
Bさん
うーん、うちはやってなさそうだけどどうかなぁ。妻には、コツコツは難しそうです。
うちは、コロナで交際費やレジャー費が減り貯蓄額が増えたので、へそくりをする人が増えたのも頷けます。
Cさん
うちは、妻のほうが貯金額は多そうな気がします。
でも、結婚前の貯蓄額も知りませんし、実際はわからないですね。
ーーーへそくりの目的は、「自分へのごほうび」のほか、「子どものために」、「家族旅行のために」、「老後のために」と様々なようです。
Aさん
そうですね。私も自由に使える口座はありますが散財するわけではなく、いざって時のためにと思っています。
気持ちの余裕というか、潤滑油的役割です。
Bさん
自由になる金額がそもそも少ないし、怒られない範囲で使っています。
私も、結局は家族のために有意義に使いたいと考えています。
Cさん
うちも月の小遣い金額は設定しているので無駄遣いはしないです。
足りなくなったら、フリマアプリで趣味のものを売ったり、洋服を売って補填しています。
見えない口座といっても、節度はあります。
ーーー隠し口座といっても、結局は家族のためにつながっているんですね。
ーーー本日はご協力いただきありがとうございました。
一昔前とは異なり、家計の管理や貯蓄方法は家庭によってさまざまでした。
長い結婚生活のなかで家計を見直す機会があり、家庭の状況に合わせて、得意な方が主導権を握って家計管理を行っているようです。
次回「お金はどちらがにぎっている!?ぶっちゃけ座談会~ママ編~」に続きます。
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取材・文/加賀美明子(Neem Tree)