お金はどちらがにぎっている!?ぶっちゃけ座談会 ~ママ編~
前回「お金はどちらがにぎっている!?ぶっちゃけ座談会〜パパ編〜」に続き、後編として「〜ママ編~」をご紹介します。
正直に、家計のことをぶっちゃけてくれた「パパたち」に「ママたち」は、いったい何を思うのか...?
今回は、前回お話を聞かせていただいたパパたちのパートナーにご協力いただき、「お金を使う上で大切にしていること」を中心に、夫婦間の話し合いやお財布事情について聞いてみました。
参加者
「子どもの学費を今貯めておきたい」Aさん(39)
仕事は「パート」 小学生1人、幼児の2児のママ。
「節約より収入を増やす努力をしたい」Bさん(44)
仕事は「正社員」 中学生、小学生の2児のママ。
「家計管理が心配」Cさん(47)
仕事は「正社員」 高校生、中学生、小学生3児のママ。
家計管理は「将来のこと」も考えて欲しい
ーーー前回のパパ座談会をお読みになっていかがでしたか。
また、夫婦で話し合いをするときに気を付けていることがあれば、お聞かせください。
Aさん
うーん、そうですね。
正直、うちの夫って本当にのんきだな!と思って読みました(笑)。
私が計画している教育資金、ましてや老後の資金について、ちっとも考えが及んでいない。
貯金が少し増えてうれしいという、目先のことだけ。
もちろん貯金できるようになったのはありがたいです。
でも「なんのために?」、「いくら貯める?」の具体的な目標も大切にして欲しいですね。
それを言ったところで「また節約⁉」と、勝手に意味をはき違えるので今は言いません。
私は、適切なところに大事なお金を使いたいだけなんです。適材適所ならぬ「適金適所」です!(笑)。
そのため今は、戦法を変えています。
ーーーどんな方法に変えたのですか?
Aさん
まず、一年に一回家族が楽しみになる大きな旅行を計画するようにしました。
その旅行は私もしたいことなので、家族みんなで大いに盛り上がります。
旅先では、「やりたいこと」がたくさん出てきます。これがお金を貯める目標になるんです。
「今ここにお金を払うんなら、旅行でカヌーに乗れるけど?」と、日々のお金の使い方について話し合いになります。
そんな話し合いをしながら、満場一致で適切なところにお金を使って楽しむことができると、みんなの満足感がすごい。
半年以上前に予約すると相場より安く行けますし、その間も色々調べて計画してたくさん楽しめます(笑)。
メインの楽しみのために、普段の生活の取捨選択ができるようになりました。
あとは、私がすべてのお金の管理をしていたのですが、資産運用を夫にお願いしました。
それによって夫自身の財布の紐がしまってきたようです。
Bさん
主人は『本当は明細を確認したいけど、踏み込んでいません。』と、話してましたが、私が「踏み込ませない」ようにしています。
そもそも私と夫では、お金に対する考え方が違います。
貯蓄を増やすには「収入を増やす」か「支出を減らす」かですが、私は「収入を増やす」派、夫は「支出を減らす」派です。
私は、働くことが好きですし、夫婦で正社員で働いているので、お金の心配はさほどしていません。
節約!とギスギスするよりも、お金を増やす方法を考えた方がよいと思っています。
食費が不足して、違う項目からお金を抜くと嫌味を言われます。小銭単位まで言ってくるときも。
疲れて急いでいる時に、常に安く上がる方法を選択できるわけがない。むしろ、時間をお金で買っている時だってある。
そこまで言うのなら「献立作成と食材の準備まで込み」でやってよ!と思います。が、それは現実的ではないし、考え方が違うと割り切っているので、話半分、あえて聞き流すようにしています。
これ以上言わないで欲しいときは、私が黙るか、少し機嫌を悪くした雰囲気を出すので、夫もそれ以上は突っ込みません。
私としては「支出」より、収入や資産をどう増やしていくかの方に力を注いで欲しいですが、夫には夫の意見があるので。
Cさん
うちは、パパ座談会で『お互いのためにも、程よい距離感が良い。』と言っている夫の記事を読んで本当に悲しくなりました。
それで上手くいっていたのは、息子が中学2年生までの話です。
変わっていないのは夫のお財布事情だけで、家計は回っていない。
夫は生活費を私に渡すだけで、管理はすべて私任せ。だから、家計の状況に気づかないんだなと。
子どもが中学3年生になった途端に、塾費用が高くなりました。
夫婦が捻出する毎月の生活費では足りず貯金を崩すことに。
今後の方針を夫に相談しても「好きにしていいよ。」と言うだけ。前よりも貯蓄できているのだからいいだろうと思っています。
そんな時に、趣味のものを買っているのを見ると、つい態度に滲み出てしまいます(笑)。
夫が在宅勤務なこともあり先月の電気代、4万円! 昨年と比べて約2倍に跳ね上がり、卒倒しました...。
物価上昇に加え、塾の思わぬ出費など、予定を上回る支出がどんどん膨らんでいます。これを一人で管理をしていくのは難しい。
ざっくりではなく、何のために、いくら貯めよう。その根拠は?、その方法は?と、一緒に考えて欲しいのです。
細かいお金のことは他人には言えない。
相談できるのは夫しかいませんから、夫婦で話し合うことが必要ですね。
やっぱり、ママが大切にしているのは「子どもの教育資金」
ーーーCさんの話にもありましたが物価上昇の波が止まりませんね。食料品、日用品、燃料、習い事...あらゆる分野で上昇しています。 お金の使い方で最も大切にしていることは何ですか?
Aさん
まずは、2人の子どもの大学資金として、長女が18歳になる2030年までに計800万を貯めることが目標です。
あとは、貯金が苦しくならないように、家計にメリハリをつけることですかね。
年一回の旅行と食費はあまりケチらないようにしています。
それ以外の支出はシンプルにして、無駄を省きたいです。
Bさん
うちは、家族写真の撮影代や旅行代など、子どもと「今しかできないこと」にお金を使っています。
子どもが巣立ってからでは、できないので。
そして、同じく習い事などの教育費も惜しみません。金額より「子どもの能力を伸ばすかどうか」の方を重要視しています。
Cさん
私も一緒です。
子どもの教育資金が第一優先です。
習い事の費用や学資保険などの支出に、夫から文句を言われたことはないので、そのあたりはありがたいです。
でも、本当にこれでいいのかな?と、不安もあります。
ーーーへそくりについては、どう思われましたか?
Aさん
前回の記事を読んで、男性でへそくりをされる方が増えていることにびっくりしました。
男性も、もしもの時のために備えてくれているのでしょうか...。
予算の範囲でやってくれているなら、お好きにどうぞです。
Bさん
女性もお金を稼ぐ人が増えたので、女性の方がへそくりが多いのは当然だと思います。
いざとなったら自由に使えるお金は、心のゆとりになるのでへそくりは必要です。
私は結婚前の貯金で家の車を購入したのですが、ローンを組んでもよかったかなと。
自分の「へそくり」があったら、もっと心のゆとりがあったのに・・・と思うことがあります。
Cさん
へそくり!もちろんしたいけど、まったくできていないです。結局、教育資金で消えそう。
大学の費用で、これからもっともっとお金はかかりますし。
ーーー皆さん、教育資金への心配が尽きないようですね。
ここで、教育資金についてのアンケートをご紹介します。
ソニー生命保険株式会社が、大学生以下の子どもがいる20歳以上の男女1,000名に対して行ったアンケートで、「こどもの教育費の負担を重いと感じる」割合を年齢別に調査しています。
「こどもの教育費の負担を重いと感じる」ご家庭は、未就学児では48.8%、小学生では49.6%と50%を切っていましたが、中高生では66.3%、大学生では79.4%と、年齢があがるごとに段々と増えていることが分かりました。
Aさん
大学生のお子さんがいる家庭では80%も!
一人当たりの教育費について、よく1000万円かかると言われますけど、私は全然ピンと来てなくて。
大学生の子をもつご近所さんが「本当に大変よ!」と言っていたので、調べました(笑)。
私も夫も中学と高校は「公立」、大学は「私立」だったので、「私立大学にかかる費用」を確認しました。
すると、文部科学省で算出した令和3年度の私立大学(学部)における授業料は4年で約470万。「私立大学」に通うと、年120万かかるわけです。
私の出身大学の費用も確認しましたが、まったく同じでした。
うちは年子なので2人分同時にかかります。年120万×2=240万。月にすると20万も払わなくてはならない。
そんな状態を3年続けるのは、今の状況では到底無理。貯金しておかなきゃー!と思っています。
でも、本来必要はなのは、2人分で約1000万円なので、800万貯金したとしても足りてはいないんですけどね。
Bさん
80%もの人たちが...。思ったよりも大きい数字でした。
収入を増やせばいいでしょう。と思っていましたが、そう単純ではなさそうですね。
手が離れたら、ゆっくり趣味に旅行になんて思ってましたけど、まだまだ先のことになりそうです。
Cさん
うちは、高校受験のための塾の費用でさえ賄えず、貯金を切り崩したくらいですから、もう一度家計を見直さなくていけない!と改めて思いました。
まずは、基本的なことで良いので家計管理の方法を誰かに教わりたいです。
ーーー女性が将来のお子さんのためにへそくりをするというのも頷けます。
改めてママがお子さんの将来を優先的に考えていることがよく分かる会となりました。
本日はご協力いただきありがとうございました。
座談会を通して、パパ・ママそれぞれに言い分はあるものの、家族のことを想って貯金したいと考えていることが分かりました。
お金のことは、具体的にいつまでに、いくら貯めるかなど、まず家族でよく話し合うこと合うことが大切です。
また、金融のプロにアドバイスを受けるのも一つの方法です。
「たましんすまいるプラザ」は、休日や平日夕方もご相談いただけるので、ご夫婦で、お子さん連れでのご来店にもおすすめです。
今回ご紹介したアンケート結果によると、最も家計の負担が少ないのは「お子さんが小学生」のとき。
この時期の貯蓄体質が、大学卒業までにかかる「教育資金」の鍵を握りそうです。
夫婦で一緒に将来のことを考えることが、日々の家計管理に役立ちそうです。
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取材・文/加賀美明子(Neem Tree)