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ちりも積もれば大きな出費に!今すぐ見直したい「ラテマネー」

 

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「ラテマネー」という言葉をご存じでしょうか? 
日常の中で何気なく使ってしまう少額の出費に注意を促すために使われた言葉です。「小さな金額だから大丈夫」と気に留めずに使っていると、長い期間でみれば大きな出費になっていることも。
ここでは、日常に潜むラテマネーや見直す方法をご紹介します。
一度、自分自身のラテマネーをチェックしてみてはいかがでしょう。

「ラテマネー」という言葉が生まれたきっかけ

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「ラテマネー」という言葉は、アメリカの資産アドバイザーであるデヴィット・バッグ氏が著書『The Automatic Milionair』(日本語訳書:『自動的に大金持ちになる方法』)の中で紹介しています。
デヴィット氏が開催した投資講座で、参加者のひとりが「毎月ギリギリで生活しているので、1日に5ドル貯めるは大変」ということを話したため、デヴィット氏が一緒に1日の行動を振り返りました。すると、この人はラテやマフィンを毎日買っており、その購入金額は長期間で考えると大きな額になることがわかりました。
このエピソードから「ラテマネー」という言葉が生まれました。

実際に、カフェで500円のラテを平日毎日飲む場合、長期間で考えるとどれほどのお金になるのか見てみましょう。

<1年間平日毎日カフェで500円のラテを飲む場合>
1年間だと...
500円×5回×4週×12ヶ月=12万円
10年間だと...
12万円×10年=120万円

1回500円でも、1年間では12万円にもなります。12万円あれば、手が届かなかったものを購入できたり、ちょっとした旅行にも行けたりするかもしれません。
もちろんカフェでラテを飲むのがいけないというわけではありません。カフェで飲む一杯のコーヒーで「仕事をするモチベーションが上がる」「ご褒美があるからがんばれる」ということもあるでしょう。人によって、また状況によって、コーヒー1杯の意味合いは変わってきます。

◆「ラテマネー」に注意が必要な理由

「ラテマネー」として注意が促される理由は二つあります。
1つは、長期間で考えると大きな金額になっているのに、1回の出費が少額であるので、「これくらいの金額なら大したことない」などと、お金を使っている意識が湧きにくい点です。
少額だからとレシートをもらわなかったりして、家計簿にあがらず、出費の大きさに気がつかないことがあります。

もう1つは、通常の買い物では購入することを熟考するのに、習慣化していると、購入の前に一旦立ち止まって考えるのをやめているときがあることです。

習慣化しているだけで、改めて考えてみると必要なかったという場合もあるので、一度見直してみてはいかがでしょうか。

自分のラテマネーをチェックしてみよう!

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少額出費で習慣化しているラテマネーは自分では気がつきにくいもの。
そこで、ラテマネーになりがちな少額出費をリストアップしてみました。これを参考にしながら、1日の行動を振り返り、何にいくら使っているか書き出してみましょう。

<ラテマネーになりがちな少額出費>
・毎日自動販売機で飲み物を買う
・カフェでのお茶やモーニングが習慣になっている
・出勤日のお昼に、外食をしたり、弁当を買っている
・コンビニに寄ったついでに、スイーツやおつまみを買う
・ATMで手数料を払っている
・あまり使っていないアプリに課金し続けている
・買い物のたびにレジ袋を買う
・ビニール傘を頻繁に購入する
など

書き出した出費と向き合って、「これは無駄遣いだな」「ここまでお金をかけなくてもいいかも」と思うものがあれば、それが自分にとってのラテマネーになります。
ラテマネーかどうか迷う場合は、「これは自分の満足感やモチベーションにつながっている?」などと自問自答してみましょう。

ほんのちょっと習慣を変えてみよう!

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「無駄遣いしないため」と思っても、無理があれば続きません。やめることは最も効果的ですが、それ以外の選択肢も入れつつ、自分に合った新しい習慣を見つけましょう。

①やめてみる
習慣化していただけかもしれないと思うものがあれば、一旦やめてみるのも一つの方法です。

②別の方法に変える
同じ目的を達成でき、出費を抑えることができる別の方法を探します。自分で好きなものを毎日選べるようにするといった、より満足度を上げる方法もみつかるかもしれません。

③回数を減らす/予算を決める
自分にとって大切なだけど、頻度や金額を減らしても満足度がそれほど変わらない場合は、頻度を減らしたり、予算を決めて、その範囲内で楽しむ方法もあります。

新しい習慣の例

◆飲食

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・毎日お昼に外食していたのを週2回に減らし、週3回は弁当購入にして、屋上や公園で食べる。
・缶コーヒーを自販機で買っていたが、単価の低いスーパーなどで箱買いしたものを持参する。
・お湯を入れた水筒を持参し、その日の気分でティーパックやスティックコーヒーをチョイスする。
・10時のおやつをやめる。
・毎週1回行っていたモーニングを、隔週にする。
・冷凍食品をいくつか準備し、気分で選んで弁当を作り持参する

◆コンビニや100円ショップなど

・目的がなければ100円ショップに寄らない。
・ひと月にコンビニで使う金額を決め、その金額分だけプリペードカードや支払いアプリなどにチャージし、お金を管理する。

◆ATM手数料

・お金が必要になったら都度ATMで引き出していたのを、月に1回まとめて引き出す。
・ATMを使う場合は、無料になる時間帯にする。
・手数料が無料になるインターネットバンクを利用する。

◆スマホ

・アプリの課金を見直す。
・目的もなくスマホを見る時間が多いので、時間の浪費対策も兼ねて、パケット代を抑えたプランに変更する。

◆その他

・お気に入りのエコバッグを常にバッグに入れておく。
・折りたたみ傘を会社に置いておく。


少額の出費であるため、気がつきにくいラテマネー。
一度チェックしてみると、思わぬところに潜んでいるかもしれません。一方で、日常で使う少額の出費と、それに使わず貯めたお金と、一概にどちらがよいということはありません。
何を大切にし、どこにお金を使うのが自分にとってしっくりくるのかを改めて考える機会として、ラテマネーに向き合ってみるのはいかがでしょうか。

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取材・文/武藤由美子(Neem Tree)

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