ちょっぴり不思議で、おもしろい!?多摩地域の都市伝説9選
「実はね......」と神妙な顔をして、意味ありげに話すと楽しい<都市伝説>。
多摩地域にも、まことしやかに囁かれる都市伝説があるのをご存知ですか?
今回は多摩地域に言い伝えられている9つの都市伝説をご紹介します。
「本当に!?」「事実だったらおもしろい!」などと、みんなで大いに盛り上がってみてください!
信じるか、信じないかは、あなた次第です!
【都市伝説1】
立川にあると噂の地下シェルター。
だから多摩地域には地下鉄がない......!?
国営公園である昭和記念公園や、IKEA、GREENSPRINGSなどがあり、子育て世代が暮らしやすい街として注目される立川市。
一方で、東京消防庁関係施設や海上保安庁など、防災関係機関が集合する立川広域防災基地など、有事の際の備えが身近にあるめずらしい地域でもあります。
そのためか、以前からSNSのコミュニティでは、国民が避難できる地下施設がある、戦車が通るための地下通路があるなどの書き込みで盛り上がることがありました。
特に、映画『シン・ゴジラ』で、霞が関がゴジラの襲撃によって破壊された後、緊急災害対策本部が移されたのが立川であったため、人々の関心はさらに高まりました。地下シェルターがあるか...は定かではありませんが、緊急災害対策本部予備施設の地下には食料の備蓄庫があるそうです。
【都市伝説2】
日野ウナギは守り神!日野市北部ではウナギを食べない......!?
JR中央線立川駅から下り方面、次の降車駅である日野駅と多摩川の間にある日野市栄町、日野本町に古くから伝わる習慣は、ウナギを食べないことです。かつて多摩川は日本有数のウナギの漁場でした。
なぜ身近な食材であったウナギを食べない決断をしたのでしょうか。それは過去、多摩川で洪水が発生したときに、どこからか大量のウナギが現れ、壊れかけた堤防の穴を埋め、決壊から町を守ってくれたことがあったためだといわれています。
ウナギは多摩川の洪水から守ってくれた守り神として言い伝えられ、今でも伝承を守り、実際に食べないことを貫かれている方もいるそうです。自然災害からたくさんの命を守られたことへの大きな感謝の気持ちがうかがえます。
【都市伝説3】
井の頭恩賜公園の池にあるボート。
カップルで乗ると破局する......!?
井の頭恩賜公園に訪れたら、楽しみたいと思うのが池にあるボート。一般的なローボートから、足でペダルを漕ぐタイプのサイクルボート、スワン型のかわいいボートまで多彩なラインナップです。春になれば、桜が満開で気持ちのいい景色をのんびりと楽しめます。
素敵なところなのに、なぜ「カップルが破局する」といわれているのでしょうか?
ひとつは、池の小島に浮かぶ「井の頭弁財天」のしわざというもの。弁天様は七福神の中で唯一の女性の神様です。池でボートに乗るカップルを見かけると嫉妬して、仲を引き裂くという伝説です。
そもそも吉祥寺は、おしゃれで買い物環境も整ったうえ自然も満喫できる絶好のおでかけスポット。
多くのカップルが訪れるため、休日にボートに乗ろうものなら長蛇の列は必至です。並んでいる間にイライラして、喧嘩なんてことも...。数多い来園者中のなかには必然と別れてしまうカップルも一定数いるため、このような都市伝説が広まったという説もあります。
【都市伝説4】
高尾山の天狗伝説。赤い顔の天狗は実在した......!?
赤い顔に高い鼻、手には羽団扇を持ち、自由自在に飛び回る"天狗"。
人間の力では到底叶えられない不思議な力を持つ。そんな天狗が、かつて高尾山に住んでいたという言い伝えがあります。
高尾山の中腹にある<高尾山薬王院>には、数多くの天狗の姿をした像が立ち並んでいます。高尾山には山岳信仰という言葉があるように、山は元々神様が住む場所として信じられており、多くの山伏修行が行われてきました。山伏修行とは深く山にこもって、難行苦行を重ね、神通力や霊力などの「修験」を得ることを目的とした修行です。そんな山伏の姿が天狗の姿と重ねられたのではないかともいわれています。
高尾山には古くから天狗の目撃情報やエピーソードが数多くあります。山で起きる不思議な出来事は天狗のしわざともいわれてきました。
もし、高尾山で驚くようなことが起こったら!あなたの近くに天狗がいるかもしれません...。
【都市伝説5】
大國魂神社の松の木。境内には松の木が一本もなく、
植樹してもすぐに枯れてしまう......!?
府中市にあり、1900年もの歴史がある武蔵国の守り神・大國魂神社には、七不思議があります。
そのうちの1つが、<境内に、松の木なし>の言い伝えです。
境内には、松の木が1本もなく、また植樹しても枯れてしまうといわれています。これは神様である大国様と八幡様がまだ現世の神だったころのこと。二人で散歩をしていた際に、日が暮れたため、八幡様は宿を探しにでかけました。しかし、待っても待っても帰って来ず、大国様は待ちぼうけを食らったことから、「まつはういものつらいもの(まつは大嫌いだ、まつのはいやだ)」と言われたそうです。
それから大國魂神社では、「待つ」を「松」にたとえて、植物の松を嫌うようになったそうです。府中には今でも、正月の門松に松を使わない習慣が残っています。
【都市伝説6】
国立駅前にある、なかなか辿り着けない公園。
実は、マンホールから地下通路でつながっている......!?
赤い三角屋根がかわいらしい国立駅の目の前に、近くて遠いといわれる<円形公園>があります。
円形公園の真ん中には池があり、緑が青々と茂っています。しかし、周りはバスやタクシーに乗降車するため専用の道路に囲まれ、車が頻繁に行き交うため渡って公園に遊びに行くことはできません。
どうして、こんなところに公園があるのでしょうか!?
古くから国立に住む方々の話では、交通量が増える前は問題無く行って、遊んだり、中央にある池で釣りをしたり、できる公園だったそう。池のそばには鳥小屋があり、ペリカンやカモなどの水鳥が水遊びしていた記録も残っているのだとか。
今となっては、行きたくても簡単に行けない公園です。もし、公園で遊ぶ人を見かけたら、どこのマンホールから行けるのか尋ねてみましょう!
【都市伝説7】
私は東京都民!?神奈川県民!?
引っ越していないのに、住所がコロコロ変わる......!?
東京都の多摩地域南部の出っ張り部分に位置する町田市。神奈川県に隣接する町田市は、東京都でありながらも、市内を走るバスは神奈川県中央交通バスが多く、町田市民は横浜市や川崎市、相模原市などの図書館で自由に本を借りられるなど、何かと神奈川県と縁がある市です。
そんな町田市民は、引っ越していないのに、東京都民になったり神奈川県民になったりするという都市伝説が!
実はコレ、過去にもたびたび市の境界線が変わり、東京都町田市在住の方が神奈川県相模原市在住になっているからだそう。さらに、その逆の現象も起きているのだとか。
町田市と相模原市の境界線となっていた境川は、もともとジグザグに蛇行していた川で、それをまっすぐ整備したことにより、川の向こう側に一部町田市ができてしまいました。町田市の郵便局員が川の向こう側に町田市があるとは思わず、郵便物が届かないなどの不便が生じたため、9回に分けて再編成しているのだそうです。ちなみに住民から住所変更の反対を受けた場合には変更は行われないそうです。
【都市伝説8】
人間じゃなくて、狸だった!?
京王相模原線が混雑しているのは、人間に化けた狸が......!?
都心部へ通勤、通学する人を乗せ、ピーク時にはかなりの混雑となる<京王相模原線>。
実はその相模原線に乗る人々は、狸が人間に化けて混雑させているのではないかといわれています。
その背景には、ジブリ映画『平成狸合戦ぽんぽこ』の存在があります。『平成狸合戦ぽんぽこ』の舞台は、多摩丘陵。物語の中で多摩丘陵に住む狸たちは、多摩ニュータウンを始めとする開発で自然が失われることを阻止するため、人間に化け、あの手この手で妨害を試みました。人間たちを驚かせるため、「天狗」や「がしゃどくろ」など様々な妖怪に扮し百鬼夜行まで決行しますが、失敗に終わります。
化けながら必死に戦う狸の姿を見て、人間を困らせるため、狸が化けているという都市伝説が生まれたのかもしれません。
【都市伝説9】
一日に3カ所たましんの看板を見ると金運がアップ.......!?
最後に、金運アップの新都市伝説をご紹介します。
たましん(多摩信用金庫)は多摩地域に81拠点、ATMコーナーもあわせると130を超える拠点がある信用金庫です。たましんの看板を見ることで、お金をグッと身近に引き寄せます!多摩地域をドライブしてみると、「あ!ここにも!」、「こんなところにも!」とたましんの看板を見つけられるはず!
ちなみに、たましんのスローガンは「お客さまの幸せづくり」です。
一日3カ所以上、たましんの看板を見つけられれば、金運アップとあわせて幸運も訪れるかも!?
困ったときの神頼みではなく、これからのマネープランを考えたい、お金の不安を払拭したい、といった思いやお困りごとがありましたらぜひ、たましんへご相談ください。
それって本当!?と思いながらも、なぜか妙に納得したり、人に伝えたくなったりするのは、愛着ある多摩地域の都市伝説だからこそ。その背景には、多摩地域の歴史や素晴らしさを語り継いでいきたいという、多摩地域愛に溢れた人々の想いがあるのかもしれません。
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取材・文/加賀美明子(Neem Tree)