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vol.17 牛とのふれあいも最先端プラネタリウムもどっちも楽しめる!見どころ満載の八王子!

 
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京王線 「山田駅」の近くにある磯沼ミルクファームは、牛が気持ちよく過ごすことを配慮した牧場で、牛たちがゆったりと暮らしています。牧場で牛たちとおだやかな時間を過ごしたあとは、コニカミノルタサイエンスドームのプラネタリウムを訪れて、臨場感のある星空を楽しみましょう。

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10:00~ 磯沼ミルクファーム ~体験する~

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最寄り駅より徒歩5分と、牧場があるとは思えないほどのアクセスのよい街中に「磯沼ミルクファーム」はあります。1000坪ほどの敷地には、牧場だけではなく、地元の野菜や牧場の新鮮な牛乳を使ったカフェレストランも併設しています。自然豊かで開放的な空間には、6種類の牛や羊、そして小さくてかわいい子牛たちがのびのびと暮らしています。この「のびのび」こそが磯沼ミルクファームの魅力です。

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ここで暮らす動物たちは、アニマルウェルフェアといわれる「生まれてから死ぬまで、動物本来の生きかたで過ごし、なるべくストレスを減らした環境」で育てられています。牛たちは、狭い空間に閉じこめられることなく自由に歩き回り、好きな時にエサを食べて水を飲み、コーヒー工場から出る豆や殻が敷かれた居心地のよい牛舎で眠ります。

磯沼ミルクファームの磯沼さんが、牛たちの様子についてお話ししてくださいました。
「発情を除き、牛が頻繁に泣くのは、苦痛を訴えるためだとも言われています。ストレスをできる限り少なくし、大切に育てる。その結果、おだやかで鳴き声が少ないと感じています。人なつっこく、一般の方がいらっしゃっても、スリスリと寄っていくような、人間に良い感情を持ってくれている印象があります。」

悠然と過ごす牛たちをながめているだけで、日々の喧騒を忘れ、見ているこちらまでおだやかな気持ちになれる。そんな気持ちの良い空間が広がっています。

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このような環境で育てられた牛が出すお乳は安心、安全であることはもちろん、おいしさも格別です。まろやかな口当たりで芳醇ながらも、後味はスッキリとした味わい。乳製品のなかでも特におすすめは「ジャージープレミアムヨーグルト」。時期ごとに、牧場内で最もおいしい牛乳が出せると選ばれた牛のお乳を使って、つくられています。
ノンホモジナイズミルク(脂肪の均一化をしていない)のため、自然と乳脂肪分が浮き上がり「濃厚でヨーグルトというよりチーズを食べてるみたい!」と評判のおいしさ。

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牛の飼育環境やその牛乳のおいしさもさることながら、磯沼ミルクファームのもうひとつの魅力は、毎週日曜日限定で行っている乳しぼり体験です。
乳しぼり体験を通して、体温やしぼりたてのミルクのあたたかさを感じることは、子どもたちにとって新鮮な経験になります。毎日飲む牛乳への見方もかわってくることでしょう。
オプションで、バターづくり体験もできるので、ぜひ一緒に予約してみてください。

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キッズボイス
「牛舎には、おがくずが敷かれたベッドで眠る子牛がいて、とてもかわいかった!」

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ママボイス
「私はジャージー牛の牛乳が濃くて大好きですが、まさか実物がこんなにもかわいくて愛嬌があるとは思わなかった。とても癒された。」

【INFORMATION】
磯沼ミルクファーム
https://www.isonuma-milk.com/

12:00~ TOKYO FARM VILLAGE ~食べる~

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たっぷり遊んでお腹が空いたら、牧場内の丘の上にある「TOKYO FARM VILLAGE」へ。
高低差を活かした見晴らしの良い場所に、牧場にある納屋を現代風に洗練させたお洒落なお店があります。
こちらでは、磯沼ミルクファームをはじめとする地域の3つの事業者からなりたち、牧場のソフトクリームや乳製品を販売する「ISONUMA MILKSTAND」、牧場の堆肥を利用した土壌で育てた新鮮で安全な野菜の直売をする「中西ファーム」、各ショップの乳製品やお肉、野菜を使った料理を提供する「FARM BASEL」があります。

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店内は、広く開放的な雰囲気。入口扉に、高尾の木材を使用しています。温もりのある木製家具にアクセントとなるチェックや色鮮やかなソファを置き、ウエスタン風の落ち着きのあるインテリアです。

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まず「ISONUMA MILKSTAND」で食べていただきたいのが、「みるくの黄金律ソフトクリーム」。磯沼ミルクファームではカップアイスを販売していますが、ソフトクリームが食べられるのはこちらだけ。
牧場内のお店ならではの新鮮なソフトクリームは、濃厚で甘くスッキリとした味わい。いくらでも食べてしまいそう。牛乳瓶で飲む、いちごミルクやカフェラテは、見た目にもかわいく、絶品です。

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続いて、「FARM BASEL」でおすすめのメニューが「東京ファームビレッジバーガー」。ジューシーでしっかりとしたパティと「中西ファーム」の旬の野菜をバンズで挟み、ヨーグルトソースの酸味とハーブがアクセントになっています。
「中西ファーム」では、定番の野菜だけではなく、緑ナスや四角豆など、一般のスーパーでは見られない野菜もそろっているので、見るだけでも楽しいショップです。
調理の仕方などを直接聞いて、新たな発見を楽しみながらのお買い物がおすすめ!

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キッズボイス
「牛のマークの袋に入ったクッキーがかわいかった。」

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パパボイス
「子どもを原っぱで遊ばせながら、大人は景色を眺めゆっくり過ごすことができてよかった。」

【INFORMATION】
TOKYO FARM VILLAGE
https://www.tokyofarmvillage.me/

14:00~ コニカミノルタサイエンスドーム ~見る~

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コニカミノルタサイエンスドームは、京王八王子駅またはJR八王子駅北口からバスに乗って約10分ほどの場所にあります。磯沼ミルクファームからは、自転車で約20分ほど。
平成29年に展示物をリニューアルし、施設が新しくなったことはもちろんのこと、まるで星空に浮かんだような体験ができるプラネタリウムに、遊びながら学べる子ども用の科学エリアや宇宙エリアが充実しました。
利用料は、入館料とプラネタリウム観覧料がセットになって、子ども200円、大人(高校生以上)650円ととてもリーズナブルで、無料駐車場(約90台)もあるのが嬉しいポイント。

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施設入ってすぐ左手に、ドーム径21mのプラネタリウムがあります。
大きなドームスクリーン一杯に、きめ細かく精密な迫力ある動画や美しい星空が映しだされ、まるで自分が星空のなかにいるような没入感を得られます。座席スペースも余裕をもったつくりで、周りを気にせずにゆったり。
プログラムは季節によって異なりますが、子どもたちの大好きなキャラクターが登場する映像や、生解説番組「夏の星空散歩」など季節の星空について学べる演目まで、幅広い世代に楽しめる内容になっています。
プログラムは時間によって違うので、行く前にホームページでチェックしましょう。

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サイエンスドームの1階には、遊びながら科学が学べる「遊びカガク」という体験室があります。
入口入ってすぐの中央に設置されているのは、キラキラと輝く「夢ロケット」。
周りにあるしかけを使って、ジャンプをしたり、ハンドルを回したりすることで、ロケットにパワーを充電し、ロケットを発射する仕組みになっており、エネルギーの作りかたを学べます。
ほかにも、自分の声を使って音の伝わり方を学ぶ装置や、コマを使って目の錯覚を体験する遊びなど、約17種類の展示装置があり、次から次へとやりたいことが見つかるはず。親子一緒に夢中になって楽しみましょう。

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続いて、2階「地球・宇宙・未来」ステーションへ。スポットライトからは、深みのあるブルーが演出され、まるで宇宙空間に迷い込んだかのよう。
「国際宇宙ステーションのミッションに挑戦」では国際宇宙ステーション(ISS)の1/10模型が展示されており、ロケットの打ち上げや宇宙飛行士の一日などがシミュレーターで体験でき、宇宙好きにはたまらない貴重なスペースになっています。
また、映画『はやぶさ』で実際に利用されたコックピットで、ゲーム感覚で宇宙のミッションを体験するシミュレーションや、ブラックホールや惑星など宇宙のどこへでも行ける「4次元デジタル宇宙ビューワーMitaka」などが、子どもに大人気。親子で挑戦しましょう。

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キッズボイス
「いっぱいあるカプラを自由に使って遊べるコーナーがあった。自分の身長より大きいタワーをつくれて楽しかった。」

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パパボイス
「土日を中心に開催される科学や工作の教室が、月によって変わる。事前予約が必要なものもあるが、行くたびに楽しめる。」

【INFORMATION】
コニカミノルタ サイエンスドーム(八王子市こども科学館)
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/shisetsu/003/p011705.html

17:00~ まちの駅八王子 CHITOSEYA ~買う~

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コニカミノルタサイエンスドームからJR八王子駅に向かう途中に、八王子の魅力がぎゅっと詰まったお店「まちの駅八王子 CHITOSEYA」があります。旅先で寄る"道の駅"のように、八王子で採れた新鮮な野菜や地卵、加工品、特産品などが集合し、八王子の魅力を発信しています。

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店内には、八王子市内に加工場を構える"けむりの〜KEMURINO~"や、農業を営む"もぐもぐファーム"など、八王子ゆかりの加工食品が並び、試食ができるうれしいサービスも。おすすめの食べ方や生産方法が詳しく紹介されているので、商品の魅力を身近に感じられます。

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直売野菜や加工食品だけではなく、"八王子織物工業組合"が伝統の技術を使って紡ぐストールや"陶芸工房「の」の字"のコップやうつわなど、メイドイン八王子づくしの特産品も並び、見ているだけでも楽しい気持ちに。
季節によってラインナップが変わるので、こんなお店が八王子にもあったのだ!と、新たな魅力を発見できます。

ゆったりとした店内にあるイベントスペースでは、地元のお店による"コーヒーのおいしい入れ方"や、地球にやさしいエシカルな暮らしを学べる"蜜蝋ラップ作り"などの、ワークショップが不定期で開催され、お店の魅力のひとつに。レジ袋や使い捨てプラスチックは使用せず、量り売りを提案するなど買い物方法も工夫しています。

食堂の人気メニューは、2種類の具材が選べる「おむすびプレート」。地元の新鮮な野菜を使用し出汁を効かせた味噌汁に、甘くてコクのある数馬養鶏農場産の煮卵、地元産野菜の付け合わせがセットになった、八王子の魅力がつまったランチメニューです。
ぜひ、次の機会にはランチも利用してみてくださいね。

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キッズボイス
「まちライブラリーという大きな本棚に絵本もあって、自由に読める。八王子市内で作られた絵本がおもしろかった。」

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ママボイス
「親子向けのイベントとして"手形アート"や"プラモデルワークショップ"なども開催されている。ワークショップはバラエティ豊かで楽しい。」

【INFORMATION】
まちの駅八王子 CHITOSEYA
https://chitoseya.roukyou.gr.jp/#storeinfoBlock


自然豊かな牧場と最先端プラネタリウムを楽しめる施設が、同じ市内にある「八王子市」。多摩地域の最大都市であるため、にぎやかで若者が多いイメージがありますが、実はファミリーも楽しめる街。
バラエティに富んだ魅力を味わいに、ぜひ足を運んでみてください。


取材・文/加賀美明子(Neem Tree)

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