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足湯に武蔵野うどん、下水道博物館まで ぐるりと緑に囲まれた小旅行が楽しめる小平市 vol.19

 
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小平市には、市内をぐるりと一周する全長21㎞にもなる散歩道「小平グリーンロード」があり、西武新宿線、西武国分寺線、JR武蔵野線、西武多摩湖線、西武拝島線と5つの鉄道が走っています。
利便性にすぐれ各駅周辺の施設も充実、市内には新鮮な野菜を販売する直売所が約200ヵ所もあり、畑が広がるのどかな景色も楽しめる街です。
家族みんなで、小平旅をお楽しみください。

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9:00~ 日本一丸ポスト ~撮る~

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西武新宿線「小平駅」南口から徒歩3分のところにある、小平市民文化会館「ルネこだいら」の前に、日本一大きな丸型のポストがあります。

ポストは、高さ2m77㎝、幅80㎝と圧巻の大きさ。
小学4年生、2人分くらいの高さで、思わず「うわ~!!おっきい~~っ!」と、声高になってしまうほどの超特大サイズです。
ビッグなポストに抱きついてパシャリ!背伸びしながら背比べ風にパシャリ!
ポストのサイズ感が一目瞭然の映える写真を家族で撮影するのも楽しいですね。

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小平市には、今となってはめずらしい丸ポストが37本あり、そのうち32本が現在も使われています。丸ポストの保有数、都内ナンバーワンの自治体で、観光名所として「小平丸ポストマップ」もつくられているんだとか。

昔懐かしく、レトロでかわいい丸ポストを、親子で探すことをミッションとしたウォークラリーも楽しいものでしょう。

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キッズボイス
「小平市のご当地ヒーロー・地域宣伝隊コダレンジャーのレッドの名前は、丸ポストレッド」

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ママボイス
「特別な手紙は願かけの意味を込めて、ここから投函してる」

【INFORMATION】
日本一丸ポスト
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/013/013548.html

10:00~ 島村ブルーベリー園 ~摘む~

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日本一の丸ポストから西武新宿線に乗り、一つ目の駅「花小金井駅」から歩いて10分のところに、日本で初めてブルーベリーを農産物として栽培した「島村ブルーベリー園」があります。

住宅街とは思えない広い農園には、たわわに実ったブル―ベリーの木がたくさんあります。
7月に入ると、緑色だったブルーベリーが紫色に色づき、収穫の時期に入ります。

日本では、まだブルーべリーの栽培が行われていなかった約50年前、小平市で日本初となるブルーベリ―づくりが行われ、「サプリメントとしてだけではなく、食べておいしいブルーベリーを!」と、おいしさを追い求めて、情熱と努力がそそがれてきました。

「当園ではそのまま、生で食べておいしいブルーベリーづくりを目指しています。農薬は不使用、食べごろの完熟のタイミングの見極めに気をつけて収穫をおこなっています。」と、園主の島村さん。

大粒で甘くておいしく、農薬が不使用であるため安心してそのまま食べられると評判です。

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無農薬で栽培されたブルーベリーのおいしさを存分に味わってほしいとつくられたジャムの材料は、ブルーベリーとグラニュー糖のみで、安心ですね。
素材を活かした味わいの甘酸っぱくおいしいジャムを、ぜひお楽しみください。

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キッズボイス
「甘くて本当においしい。木から直接摘むのが楽しかった」

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パパボイス
「入園料不要で、子どもの付き添いとして保護者も同伴OK。1パック1000円と良心的な価格もありがたい」

【INFORMATION】
島村ブルーベリー園
・入園料なし
・小学生以上は、1人1パックのお渡しで1000円
※未就学児:同伴者と一緒に摘み取り可。パックのお渡しなし。
・1パック1000円で追加購入可
http://s-blueberry.blogspot.com/

11:45~ 小平ふるさと村(小平糧うどん)~食べる~

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花小金井駅から、バスで小平駅方面に戻ること約15分ほど、小平グリーンロードの途中に、これまで小平を彩ってきた古民家を見学できる「小平ふるさと村」があります。
施設内には、小平の開拓に重大な役割を果たした名家「小川家」の住宅玄関棟や、現存する郵便局舎のなかでも古いものの一つである「旧小平小川郵便局舎」などが保存され、小平市の歴史や暮らしを伝えています。

このような歴史ある建築を見学できるほか、昔ながらの遊びを体験したり、小平市の特産品であるブルーベリーを使用したお菓子や和菓子を販売しています。

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なかでも人気は、小平市の伝統食である手打ちうどんが食べられる「小平糧うどん」。
販売は土日祝日のみの50食限定のため、13時前には完売となってしまう人気ぶりです。

小平糧うどんの"糧(かて)"とは、うどんに添える季節の茹で野菜で、地元で採れる新鮮な野菜を食してきました。
ふるさと村では、年間を通して大根、小松菜、刻み葱を提供しています。

「武蔵野台地では、かつて冠婚葬祭などすべてを家庭で執り行っており、ご馳走をふるまった後、うどんを出す風習がありました。その家庭でつくる手打ちうどんを後世に伝える活動を行っています。武蔵野うどんをつくるとき、麺の太さや長さ、捏ね方、切り方などにこだわっています。季節ごとに違う塩の分量が、うどんを捏ねるときの大きなポイントです。東京都広しといえど、古民家の中で水車を見ながら、武蔵野うどんが食べれるのはここだけ!」と語る、武蔵野手打ちうどん保存普及会幹事長・玉井さん。

竹ザルにのったうどんの端には、約4㎝ほどの"耳"と呼ばれる切れ端が。
この切れ端が、手打ちである証拠になるんだそう。

小平産の小麦粉(地粉)を使いながらも、1食500円とワンコインで食べられるのはとてもありがたいですね。

表面はなめらかでほどよいコシが魅力の小平糧うどん。日高昆布、高級鰹節などを使用してだしをとったつゆと、手間暇かけた贅沢なおいしさを、ぜひお楽しみください。

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キッズボイス
「茅葺屋根の古民家のなかは涼しく、うどんもおいしかった」

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パパボイス
「細かったり太かったり、うどん幅に強弱があり、いろいろな歯ごたえがあっておいしかった」

【INFORMATION】
小平ふるさと村
http://kodaira-furusatomura.jp/

13:30~ ふれあい下水道館 ~見る~

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ふるさと村から、西武拝島線、西武国分寺線を乗り継ぐこと約30分、鷹の台駅から徒歩7分のところに、現役の本物の下水道管を観察できるめずらしい施設「小平市ふれあい下水道館」があります。

こちらの施設は、地上2階・地下5階建ての建物で、地下5階の深さは25ⅿ。
階段には、深度を表すパネルがあり、降りながら、段々と地下にもぐっていく臨場感を味わえます。
到着地点25ⅿこそが、本物の下水道管が通っている深さ。

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地下5階の「ふれあい体験室」で、重厚感のある防水扉を開けると、本物の下水道管が登場。下水道管に渡された橋を通ると、下水道管の内部に入ることができます。

台所、お風呂、トイレと全ての生活排水がこの下水道を通っていくため、下水特有の匂いがたちこめ、水の流れる音がとどろきます。
子どもたちは、これまでに体験したことがないような雰囲気を肌で感じ、生活するためには下水処理を行う下水道管がなくてはならない存在であることを実感できるでしょう。

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また、地下5階までの各階には、ミニ図書館やマンホールなどの実物展示があったり、生活排水が下水道管に流れこむまでの経路を模型で確認できるなどの展示が豊富で、地下へ降りれば降りるほど、下水道管について、さまざまな角度から学べるようになっています。

下水道は、豪雨が起きたときの水の排水場所ともなっており、別の視点で下水道の役割を学べます。ゲリラ豪雨時は、管が満杯になるほどの水が排水されるんだそう。
普段知ることができない下水道のひみつに、是非ふれてみてください。

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キッズボイス
「汚れた水をきれいにする微生物がいることをはじめて知ってびっくりした。
下水道が暗くて、怖かったけれど楽しかった。くさかった!」

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パパボイス
「生活排水の仕組みについて学べるレアな施設。入館料無料はありがたい。油の処理などもう少しまじめに考えて生活していきたい」

【INFORMATION】
小平市ふれあい下水道館
https://www.city.kodaira.tokyo.jp/kurashi/070/070022.html

15:45~ こもれびの足湯 ~つかる~

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ふれあい下水道館から、国分寺線、拝島線に乗り換え「東大和市駅」より、徒歩10分のところに「こもれびの足湯」があります。
ごみ焼却施設の余熱を利用した足湯施設で、だれでも無料で利用できるオープンな施設です。

お湯は井戸から汲み上げられた天然水で、肌あたりはとてもやわらか。
ふれあい下水道館から当足湯まで、玉川上水沿いの「小平グリーンロード」を通り、景色を楽しみながら約40分ほどで行くことができます。
足の疲れを癒すのを楽しみに、散歩するのもいいですね。

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六角形の足湯、長方形の足湯、S字型の足湯と3種類の足湯を楽しめます。
六角形の足湯、長方形の足湯は、屋根のついた東屋となっているので、緑に囲まれた気持ちのよい落ち着いた時間を過ごすことができます。読書をしながら足湯を楽しむ人の姿も見られます。
近場で気軽に温泉気分が味わえる、市民の憩いの場となっています。

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キッズボイス
「あったかくて気持ちよかった。はだしで歩いても痛くない」

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ママボイス
「手拭いは300円。女性用の更衣室もあって嬉しい!」

【INFORMATION】
こもれびの足湯
http://www.kmy-eiseikumiai.jp/05b_ashiyu.html


街の歴史を感じられる施設から、レアな下水道博物館までファミリ―で楽しめる魅力的なスポットがたっぷりの小平市。
小平グリーンロードには、季節にあわせてさまざまな植物も楽しむことができるので、時間に余裕のあるときは景色を楽しみながら目的地を訪れる、お散歩コースもおすすめです。

取材・文/加賀美明子(Neem Tree)

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