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鍾乳洞や川辺のBBQで大自然に癒される奥多摩町 vol.21

 
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東京都の最北西端にある奥多摩町。都心から日帰りできる好アクセスで、多くの人で賑わう都心の喧騒が嘘のようにのどか。
関東最大規模の日原鍾乳洞や、東京都民の重要な水がめである奥多摩湖など、マイナスイオンたっぷり、ダイナミックな自然が広がる奥多摩町をお楽しみください。

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9:00~ 日原鍾乳洞 ~見る~

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奥多摩駅から車で約25分のところに「日原鍾乳洞」はあります。
鍾乳洞は、石灰石のあるところにできます。空気中や土壌の中の二酸化炭素がとけこんで、わずかに酸性になった雨水が石灰岩をとかしていき、地下に空洞ができます。
人が入れる大きさになるまで、少なくとも1万年はかかります!

石灰をとかした水が、洞くつの天井からぽたぽたと落ちてきて空気にふれると、水がわずかに蒸発して、とかされた石灰分が再び個体になって、鍾乳石ができ、鍾乳洞になります。
東京都指定天然記念物である日原鍾乳洞の洞内は、全長約800mメートル、1週40分のコースとなっていて、関東でも最大級の規模を誇ります。

洞くつ内は、年間を通じて11℃、夏はひんやり涼しく、冬は暖か。歩みを進めていくと夏場でも寒さを感じるほどです。

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気が遠くなるほどの時間をかけて生まれた洞くつ内には、天井や地面からつららが突き刺ささったかのように石筍(水滴が垂れたところにできる石)が立ち並び、静寂のなかに"ピチョン、ピチョン"と水が滴り落ちる神秘的な音色も聞こえてきます。
その見慣れない世界に、お子さんによっては得体の知れない怖さを感じるかもしれません。

その一方で「この先、一体何があるのだろう......?」と、冒険心もわき起こるはず。階段の傾斜が急で身をかがめて進んだり、濡れた地面に足を滑らせないように歩いたりと、おそるおそる歩みを進めた先々には、約35もの見どころが!

突如広い空間が広がったかと思えば、辺り一面を赤や緑、青色にライトアップした「死出の山」や、ひときわ大きく神々しさを感じられる「白衣観音」、巨大なカエルを思わせる「ガマ岩」など普段は見ることができない魅惑的な景色が待っています。

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キッズボイス
ストローのような細いつららや、長く太いつららなどたくさんの石が見られて楽しかった!

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ママボイス
多摩地域にこんな立派な鍾乳洞があるなんてビックリ! 鍾乳洞の中は涼しいので、羽織るものを1枚持っていくのがオススメ!

【INFORMATION】
日原鍾乳洞
http://www.nippara.com/nippara/syounyuudou/syounyuudou.html

10:30~ 氷川キャンプ場 ~BBQ~

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日原鍾乳洞より、奥多摩駅方面へ車で約25分のところに、宿泊やデイキャンプ、BBQなどを楽しめる氷川キャンプ場があります。
電車で行く場合でも奥多摩駅から徒歩で5分とアクセスが良く、周辺にコンビニエンスストアや精肉店、青果店があるため、多くのデイキャンパーで賑わうキャンプ場です。

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日帰りでは、BBQと川遊びを楽しめます。
河原とBBQハウスでBBQが可能で、河原でBBQを行う場合は、1500円/人、BBQハウスは2000円/人で利用できます(BBQハウスは、利用の3日前までにインターネットから予約)。

網や、飯ごう、包丁、まな板などのレンタル品が充実していて、売店では、冷凍お肉や菓子やパン、カップラーメン、缶詰、マシュマロなどを販売しています。
野菜は日によって種類が変わり、少ないときもあるそう。お肉は冷凍のため、解凍時間のことも考えると、予め近所にある青果店や精肉店で用意しておくといいですね。
また、薪・炭の持ち込みは禁止されているため、この売店で購入しましょう。

BBQハウスには備え付け椅子とテーブルがあり、屋根がついているため、多少の雨でも安心してBBQが行えます。

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河原は区画されていないので、気に入った場所でBBQを楽しみましょう。
思わず深呼吸したくなるような青々とした森に囲まれ、日陰もあり風通しもよく、気持ちの良い時間を過ごせます。

氷川キャンプ場の売店では、タープや椅子は借りられませんが、キャンプ場内にある「カフェクアラ(Café Kuala)」では、タープや椅子、テーブル、キャンプベッドなどのレンタルを行っています。

カフェではカレーやチーズケーキ、焼き菓子などの販売もあるので、BBQではなく川遊びをメインにして、タープや椅子をセッティング、ランチはテイクアウトしたカフェご飯を食べ、川辺でゆったりとした時間を楽しんでもよいですね。
カフェの営業は、土日祝日のみですので予め営業日を確認しておくと良いでしょう。

隣接した川は、川幅が広くとてもきれい。ところどころに見られる青みがかったエメラルドグリーンの色合いに、お子さんは目を輝かせることでしょう。河原も広く見晴らしもよいため、お子さんを安全に見守ることができます。

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キッズボイス
小さな魚が泳いでいて、網ですくって捕まえることができたよ!

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ママボイス
トイレも清潔。スポンジや洗剤は備えつけがないので持参するか購入する必要あり!

【INFORMATION】
氷川キャンプ場
https://www.okutamas.co.jp/hikawa

14:30~ もえぎの湯 ~入浴する~

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氷川キャンプ場から、吊り橋を渡って徒歩10分程度の立地にもえぎの湯はあります。川遊びのあと、歩いてすぐの場所で入浴できるのは家族連れにはありがたいですね。

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浴槽は、露天風呂、内風呂、足湯の3種類。
露天風呂からは、上流ならではの清らかに澄んだ多摩川と、美しい山々を望めます。

奥多摩の地下深く、日本最古の地層といわれる古生層より湧き出た奥多摩温泉。
泉質はアルカリ性でぬめりがあり、疲労回復や筋肉痛に効果があるため、登山客に大人気です。肌の新陳代謝を促す効果もあるそう。

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大きな窓ガラスから豊かな緑を楽しめる石造りの清潔な内風呂で、柔らかな木漏れ日に包まれながら、源泉100%の湯量たっぷりの湯船につかれば、至福の時を過ごせます。
東京にいることを忘れるほどの開放的なロケーションで、日常の疲れを癒しましょう。

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キッズボイス
入り口にある足湯も気持ちが良かった!

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ママボイス
シャンプー、ボディーソープもあり手ぶらで利用できて便利!

【INFORMATION】
奥多摩温泉 もえぎの湯
https://www.okutamas.co.jp/moegi/

16:30~ 手作り工房 四季の家 ~買う~

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もえぎの湯から、白丸駅方面に向かって車を走らせること4分ほどの場所に「手作り工房 四季の家」はあります。
「自然に癒され、このまま帰るのが名残惜しい」そんな時にぴったりのお土産が揃う、奥多摩の四季を感じられるピクルスや味噌などを製造・販売する直売所です。その場で試食できるのもうれしいですね。
奥多摩産"わらび"や"きくらげ"など、意外な食材も。旅の思い出といっしょに親しい方へシェアすれば会話も弾むことでしょう。

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『東京の森ピクルス』は、フードロスの軽減や環境保全に繋がればとの思いから、地元周辺の農家から出る規格外品の野菜を素材にして、地元宿泊施設「奥多摩の風 はとのす荘」の料理長に協力を仰ぎ、旬の味覚が損なわれないよう無駄なものは一切入れず、おいしさのために手間暇を惜しまずつくられました。

国産大豆を使った"奥多摩生味噌"は、国産米でつくった米麹と塩を合わせ、1年たっぷりと寝かせた麹の香りを楽しめる深い味わいです。
風味豊かな生味噌ならではの味を楽しめるよう、お野菜につけたり、ドレッシングにしてみてもいいですね。

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暑い時期の人気商品は、柚子デリシャスカップ。
奥多摩産の濃厚な柚子ソースをたっぷりバニラソフトクリームにかけて、季節限定で木苺とアップルミント(どちらも奥多摩産、なくなり次第終了)をトッピングしています。
甘酸っぱい芳醇な香りと、ゆずの酸味と苦みが残暑にピッタリ!

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キッズボイス
森に囲まれて食べたアイスがおいしかった。今度は、ほかのフレーバーも食べてみたい!

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ママボイス
ピクルスの材料は、季節によって変わるのも魅力的。かぼちゃの仲間のコリンキーや紫じゃがいもなど、ハロウィンカラーで目でも楽しめる!

【INFORMATION】
手づくり工房 四季の家
https://www.okutamas.co.jp/sikinoie/


何万年もの歳月をかけてつくられた関東最大規模の鍾乳洞や清らかな川。豊かな自然が残り、訪れるだけでゆったりとした気持ちで過ごせる場所、それが奥多摩町です。
鳥のさえずりや、川の流れる音、風の音に耳を傾けながら、家族みんなで心を解きほぐしてみませんか。


取材・文/加賀美明子(Neem Tree)

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