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アロマで子育てパパママの生活が豊かに!?簡単にできるアロマを取り入れた暮らし

 

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「アロマ」というと、リラクゼーションのひとつとして、癒し効果をイメージする人も多いのではないでしょうか。
実は生活のさまざまなシーンで役立つひとつでもあります!

子育てパパママの生活を豊かにするアロマの活用法を、アロマセラピストの押田さんに教えていただきました。

アロマセラピーとは?

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アロマセラピーとは日本語で「芳香療法」といい、精油を使って心身を整える自然療法の一つです。
精油は、植物から抽出された100%天然の香りで、エッセンシャルオイルともいいます。

日常生活の中で、香りを嗅ぐだけで手軽に取り入れられるのもアロマセラピーの魅力と言っていいでしょう。

香りは嗅覚から自律神経に働きかけ、香りを嗅ぐだけで、体を目覚めさせたりリラックスをもたらします。
気分転換、やる気を起こす、イライラを和らげる、睡眠の改善、消臭や虫除けなど、生活の中の様々な場面で活用できます。
個々のライフスタイルに合った形で、香りを楽しみ取り入れてみてはいかがでしょうか。

意外と簡単!生活の中でアロマを楽しむ方

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暮らしの中で一番簡単な使い方は、ふんわりと香りを嗅ぐことです。
アロマポットなどを使って、お部屋に香りを芳香させる使い方です。

アロマポットに35滴ほど精油を垂らして使用するのが一般的ですが、もし無い場合にはお湯に数滴垂らしてもお部屋に香らせることができます。
また、ティッシュに12滴垂らして枕元や手元に置いておいてもいいでしょう。
旅行先や車内でも手軽に楽しむことができます。

香りで生活にメリハリをつける

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朝起きられない、疲れが取れにくい、やる気スイッチが入らないなど、なんとなく不調を感じることってありませんか?
もしかしたら、それは自律神経の乱れかもしれません。
特に季節の変わり目は、乱れやすい季節でもあります。香りを使って、自律神経を優しく整えましょう。

午前中や、午後の眠たくなる時には、ローズマリー精油やレモン精油がおすすめです。
交感神経を優位にさせて体を目覚めさせ、私たちの体を活発にさせます。
勉強や仕事、家事をする時にお部屋に香らせると、やる気や集中力を促してくれます。

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また、夕方から夜にかけては、良質な睡眠へ準備が始まるリラックスしたい時間帯です。
ラベンダー精油やスイートオレンジ精油などは、副交感神経を優位にさせて私たちを緊張から解放し、リラックスモードへと促します。
なかなか寝付けないなどの睡眠の改善、不安やイライラ軽減などにおすすめです。

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この1日の中でのメリハリがとても大切です。
子育て中は特に、忙しくてリラックスすることが難しいかもしれません。
香りを嗅ぐだけで、リラックスして眠りを促したりと、TPOに応じて生活にメリハリをつけることが簡単にできます。
この自律神経を整える精油の使い方は、認知症予防としても研究が進んでいます

香りのデオドラント効果で梅雨時期を快適に乗り切る

じめじめと湿度の高い時期は、玄関先やキッチンの生ごみなど、お家の中でも気になる臭いが発生しやすくなります。

そんな時にも精油の持つ、消臭・抗菌力などが役に立ちます。

使い方は、アロマスプレーを臭いの元に吹きかけるだけ。
用途別では、カビの繁殖を抑えるにはティートリー精油、トイレや玄関先の嫌な臭いなどにはデオドラント効果の高いペパーミント精油やユーカリ精油、レモングラス精油などがよく使われます。
これらの精油は感染症予防としてもおすすめです。

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用意するもの 30mlボトルの場合

  • PETスプレーボトル30ml 1本
  • 精製水 20ml(水道水でも可)
  • 無水エタノール 10ml(ボトル3分の1程度)
  • ラベルシール
  • 精油 6滴(1%濃度)

5ml+1滴=およそ1

アロマスプレーの作り方・使い方

  1. スプレーボトルにエタノールを入れる。
  2. そこへお好きな精油を入れ、よく混ぜ合わせる。(エタノールと精油は混ざり合いますが、水には混ざり合いません)
  3. 最後に精製水を入れて、しっかり蓋をして出来上がり。
  4. ラベルシールに作った日付などを記入して、ボトルに貼っておく。
    使用する際は必ずよく振ってから、空間はもちろん臭いの気になる箇所やマスクの外側にスプレーしてマスクスプレーにしてもOKです。3ヶ月程度を目安に早めに使い切りましょう。

日焼けしてしまった肌をケアする

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これからの季節、紫外線による肌トラブルも気をつけたい点ですね。

精油と植物油を用いて、日焼け後のお肌を優しくケアする使い方をご紹介します。

アロマセラピーで使用する植物油には、様々な種類があります。
使いやすい植物油として、ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどがお勧めです。
(ナッツアレルギーを持っている場合などは、スイートアーモンドオイルは避けてください。)

植物油自体にも、お肌を乾燥から守り、炎症を鎮めるなどの働きがあり、強い紫外線を浴びた日焼け後のスキンケアとしてもよく用いられています。

そして、日焼け後のスキンケアにお勧めの精油は、ラベンダー精油です。

ラベンダー精油は、その香りがリラックスさせるとご紹介しましたが、スキンケアでもよく用いられる精油の一つです。
炎症を鎮め、スキントラブルの早期回復をサポートしてくれます。

私もホホバオイルにラベンダー精油をブレンドして、日焼けしたお肌をケアするのに使います。
既に春先から紫外線が強くなり、お肌はまだ紫外線に慣れていない状態で、肌ダメージを受けやすいので、お風呂上がりには全身に塗布しています。
香りにも癒されて、とてもリラックスできますよ。

用意するもの 30mlボトルの場合

  • 色付きガラスボトル 30ml 1本
  • ホホバオイル 30ml
  • ラベンダー精油 1〜3滴(0.5%濃度以下)
  • ラベルシール

スキンケアオイルの作り方・使い方

  1. 色付きガラスボトルの肩口までホホバオイルを入れる。
  2. 精油を入れ、蓋をしてよく混ぜ合わせ出来上がり。
  3. ラベルシールに作った日付などを記入して、ボトルに貼っておく。

1ヶ月程度を目安に使い切りましょう。

使用する際は必ずよく振ってから、手のひらにオイルを出し、手のひら全体でお肌に薄く塗布します。
日焼けして皮膚に赤みを帯びている場合は、皮膚を擦らず手のひらで優しく塗ってください。

スキンケアオイルの使い方と注意点

はじめて使用する際には、パッチテストを行ってから使用しましょう。

作ったスキンオイルを前腕部の内側に少量塗り、24時間以上放置します。
皮膚にかゆみや炎症などが起こらないか確認し、異常があった場合はその時点でよく洗い流してください。
特に、皮膚の弱い方、小さなお子さん、高齢の方などは、希釈濃度を薄めにし予めパッチテストすることをお勧めします。
また、3歳未満のお子さんには、植物油のみのスキンケアがお勧めです。
精油を用いたスキンケアは控えましょう。

植物油について

植物油はアロマセラピーでは欠かせないオイルです。

植物油の役割は「運ぶこと」であり、精油を皮下組織まで運ぶ働きから「キャリアオイル」とも呼ばれており、スキンケアをする際には、必ず植物油に精油は薄めて使います。

アロマセラピーで使用される植物油は、オーガニックが基本です。
人工的な処理がされているのもありますが、手を加えていない自然のままの搾りたてが理想的といえます。

スキンケアで使用する植物油は、アロマセラピー専門店などで購入されることをお勧めします。

精油選びのポイント

精油選びのポイント2つです。

1つ目は「この香りが好き」と感じたものを選びましょう。
嗅覚は香りの好き嫌いがはっきりしており、自分の体調に合った香りを「いい香り」と感じます。

2つ目は、ラベルに以下の記載があるものを選びましょう。

①英語名と学名②原産地③使用期限、この3つです。
アロマセラピー専門店など商品説明ができる定員さんのいるお店での購入が良いでしょう。

家族みんなで楽しむ場合、香りの好みが分かれることもしばしば発生します。
そんな時には、柑橘系の香りがおすすめです。
普段から馴染み深い柑橘の香りは「今日はオレンジの気分だな」とか「レモンの香りでリフレッシュしたい」と、どんな香りか想像できるのも選ぶ時にわかりやすいですね。

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精油を使用する際の注意点

精油を使用する時にはいくつかの注意点があります。それさえ守れば、安全に楽しく使うことができますので、最低限知っておくことは大切です。

  1. 希釈しないで皮膚につけない
  2. 内服しない
  3. 粘膜への使用は避ける
  4. 妊婦・お年寄り・幼児・既往症・アレルギーのある方は使用の際には、専門家の指示が必要
  5. 子どもやペットの手の届かない場所に保管する
  6. 火気に注意する
  7. お肌に用いる場合、柑橘系など光毒性のあるオイルは、使用後12時間は日光に当たらない(グレープフルーツ、オレンジ、レモンなど)

お子さんが小さい場合には、大人の容量だと香りが強すぎる場合もあります。
まずは1滴など、大人の容量の半分以下で始めてみるといいでしょう。
また、3歳未満のお子さんには、香りを嗅ぐ方法以外はお勧めしません。

最後に、子育て中は何かと忙しく予期せぬことも多くあることでしょう。
今回ご紹介した使い方はほんの一部ですが、暮らしにアロマセラピーを取り入れて、家族みんなが健やかで、より楽しく心穏やかに過ごしてもらえたら何より嬉しく思います。

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教えてくれた人

アロマセラピスト 押田朝子

ル・マタン アロマセラピーサロン&スクール 主宰 チャオトレード株式会社 代表取締役

1999年に英国IFA認定アロマセラピストのディプロマを取得して以来、アロマセラピーや東洋医学、気功や整体などの自然療法を用いて、サロンワーク(施術)や講師として活動。 「老けない心と体つくり」をテーマに、日々のセルフケアの大切さを広めるべく、25年以上のセラピスト生活から得た経験や知識、日々実践している簡単なセルフケアをレッスンや情報発信もしている。

■ル・マタン ホームページ
https://www.lematin-aroma.com/

取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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