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テレワークで変わる家族のコミュニケーション

 

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コロナ禍の影響で、テレワークを実施する企業が増え始めてから1年半が経ちました。限られた期間であっても、テレワークの経験は、暮らしに大きなインパクトを与えたのではないでしょうか。そこで、大変だったこと、よかったこと、そしてテレワークで起こった家庭内での変化について、パパやママの体験談を交えながらご紹介します。

【大変だったこと編】子どものいる生活空間で、仕事に集中できない!

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夏休み明けのオンライン授業や分散登校、保育園の臨時休園などで、在宅ワーク中にお子さんと一緒に過ごしたパパママの多くが、子どもがそばにいる中で仕事をする難しさを感じていたのではないでしょうか。通勤時間がなく、在宅で仕事をすることで育児と両立しやすいと言われていたテレワークですが、ふたを開けてみたらそんなに甘くはなかったという声が目立ちました。

オンライン授業のサポートに疲弊

「夏休み明けすぐにオンライン授業になった。タブレットに慣れない子どもたちのサポートや課題のチェックなどでてんやわんや! 授業が終わればすぐに昼ごはんやおやつ。正直、仕事どころではなかった」(2児のママ・テレワーク/パパ・外勤)

日中できなかった仕事は深夜や明け方に

「今さっき朝食を食べたばかりだと思っていたら、気づくともうお昼。調理と片付けで、常にキッチンにいるような感覚に。オンライン授業の期間、日中は集中してパソコンに向かえる時間が持てず、深夜や明け方に仕事をしていた。プライベートと仕事の線引きが、とにかく難しかった」(3児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)

どちらが子どもを見るかでモメた!

「次女の保育園でコロナの陽性者が出て臨時休園に。夫婦ともにテレワーク中だったが、お互いにオンラインミーティングやパソコンに向かっての作業も多く、時間に追われていた。どちらが子どもを見るかで結構言い合いになり、険悪なムードの日も。子どもにはかわいそうなことをしてしまった」(2児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)

カフェ利用でどうにか乗り切った

「3兄弟がそろうと、1時間に一度くらいは小競り合いに。仲良く遊んでいても興奮して声が大きくなり、せまいわが家で仕事に集中するのは難しかった。そこで、自宅から15分ほどのWi-Fi完備のカフェへ退避。妻と順番に、お互い3時間ほど集中して仕事をすることで乗り切った」(3児のパパ・テレワーク/ママ・自営業)

【よかったこと編】暮らしや生き方を考えるきっかけになった

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仕事と育児や家事の両立に苦労したものの、これまでの生活とは180度異なる生活を体験したことで見えてきたことが多々あったという意見が多くありました。

「コロナ前は今の会社で定年まで働く気だったが、テレワークを機に、在宅でできる仕事を探したいと思うように。夫とも対話を重ね、理解を得られた。自分のスキルや経験を活かして起業することを検討中」(2児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)という声も。「会社に行かないと仕事ができない」というこれまでの常識が大きく変わり、さらに家族とのコミュニケーションも変化したことが、新たな働き方を考えるきっかけになったようです。

気持ちにゆとりができた

「"朝7時半に家を出なくていい"というだけで、気持ちのゆとりが違った。子どもたちを送り出したらコーヒーを淹れてゆっくり朝食をとれるようになり、イライラもなくなった。テレワークが終わっても、以前のような時間に追われる生活には戻りたくない」(2児のママ・テレワーク/パパ・外勤)

楽しみができた

「料理は同じくテレワーク中の夫がすべてやってくれるようになり、思いのほか自分の時間ができた。その時間を利用して、忙しさを理由に先延ばしにしていたオンライン英会話をスタート。毎日が楽しくなった」(2児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)

やりたいことが見つかった

「テレワークによって通勤時間や会議の時間などが大幅に削られたことで時間ができた。その時間をキャリアプランを考える時間にあて、今後の生き方・働き方について考えることができた。今後、やりたい仕事も明確になった」(2児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)

日々の生活に関心が向くようになった

「テレワークになってから時間のゆとりができたので、家事だけでなく、子どものオンライン保護者会に参加したり、子どもの音読や計算カードなどの宿題をみるように。これまでは仕事で手一杯だったが、家のことや子どもの学校のことなど、日々の生活に関心が向き、妻との会話も増えた」(3児のパパ・テレワーク/ママ・自営業)

【家庭内の変化編】みんなで協力したり感謝し合える家族に

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いつもは夜遅く、子どもたちとゆっくりふれあえるのは週末だけ......というパパも、コロナ禍で生活が一変。夕食を一緒に食べ、家族の団欒タイムにはカードゲームを楽しむなど、家族時間が増えたご家庭が多かったようです。その結果、家族内の結束が深まったり、夫婦間のコミュニケーションが円滑になったというご家庭も。

「これまで平日はバタバタで、生活を回すことで手一杯だったけれど、コロナ禍で夫と協力しながら家事・育児ができた。今後もそんなふうに暮らしていきたい」(3児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)という声もありました。

終電パパがクッキングパパに

「平日は仕事や飲み会でほとんど終電帰りだった夫が、夜7時に一緒に食卓を囲めるように。それだけでも大きな変化だったのに、料理に目覚めた!レシピサイトで調べながら作る料理は子どもたちからも大人気。私の負担も減り、ありがたい」(2児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)

家族の結束力が高まった

「家族で一緒にいる時間が増えたことで、自然と結束力が高まった。誰かが食器を洗い始めたら誰かがその食器を拭いたりと、チームワークが生まれた」(2児のママ・テレワーク/パパ・テレワーク)

夫から感謝された

「家事、育児、習い事の送迎など、1日中休むヒマのない私の日常を見たテレワーク中の夫。"こんなに大変だったんだ"。ごめん"と、謝られた。以来、土日のどちらかは、夫が子どもの面倒を見て、私にひとり時間を与えてくれるようになった」(2児のママ・専業主婦/パパ・テレワーク)

子どもとしっかり向き合えた

「これだけ長い時間、子どもと向き合える時間を過ごせたのは育休以来。小学校に入ってからはだいぶ手が離れ、それぞれの時間を過ごすことも多くなっていたので、子どもと密に過ごす時間は大変なこともあったけれど、結果的に幸せだった」(2児のママ・テレワーク/パパ・外勤)


仕事の合間に家事や子どもの世話をはさんだりすることで仕事に集中できないなどのデメリットはあるものの、お話を聞いた多くの方が、テレワークのよさを実感していました。パパの家事・育児への積極的な参加により自分の時間ができた、今後のキャリアプランについて考えるきっかけになった、という声も目立ちました。

多忙な生活から一歩離れることで、得るものや見えてくるものは大いにあるようです。テレワークをしていなくても、月に一度は、今の暮らしの見直しやこれからのことをじっくり考えたり、夫婦でシェアしたりする時間が取れるといいですね。

取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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