子どもだけの外出、いつから?どこまで許す?注意することは?
小学生になると、だんだん友達同士で遊ぶ時間が増えていきます。低学年の頃は近所の公園で遊ぶ程度だったのに、中学年から高学年になるにつれて「友達と買い物に行きたい!」「友達と遊園地へ出かけたい!」など、出かける範囲が広がっていくお子さんは少なくないはず。
いつまでも親が付き添って出かける訳にはいかないけれど、子どもだけで出かけても本当に大丈夫?そんなふうに頭を悩ませるパパ・ママも少なくないでしょう。
そこで、今回は子ども同士のお出かけを経験しているパパ・ママのリアルボイスをご紹介しながら、子どもだけの外出デビューに大切なことを考えていきます。
子どもだけの外出のタイミングは?
今回、先輩ママたちアンケートを実施したところ、パパ・ママたちが子どもだけの外出を OK した時期は小学校中学年〜高学年の時期が多いようです。
私の暮らす地域では、お祭りに子どもだけで行っていいと許可されるのが小4。コロナ明けに開催された5年生のときのお祭りが娘の初めての外出になった。自分でお金の計画が立てられるようになったと判断できたのもお出かけをOKした理由のひとつ。(小6、小3のママ)
息子が小4のときに許可。交通ルールがわかり、家の場所など地理も覚えられるから、というのが許可した理由。(中2、小1のママ)
小5のときに息子から友達だけで出かけたいと言われて許可した。許可したのは、事件や事故に巻き込まれないための最低限のルールを彼が身に付けているという信頼があったから。(小5、5歳のパパ)
「お金の計画ができる」「交通ルールをしっかり守れる」「事件や事故に巻き込まれないよう最低限のルールが身についている」など、お子さんが自分のことをしっかり管理できるようになっていることが子どもだけの外出をOKするきっかけだった、というのはうなずけますね。
ほかに、こんな声もありました。
長女が小4の時にお出かけ解禁。解禁した理由は、近所に子ども専用のお出かけ施設ができ、友達同士で待ち合わせしてお出かけすることが増えたから。(中1、小4のママ)
5年生になってから、小さい頃から仲良しの友達と親の付き添いなしで習い事にいくことが多くなり、その流れで近所のお店に友達とお買い物に行くことからスタートした。近所のお店にお買い物に行くぐらいなら問題ないと思った。(中1のママ)
パパやママが付き添わなくても自然に子ども同士で外出する状況になっていた、ということも十分あり得ることですね。
また、外出デビューは小学校を卒業したあとに決めている、というお話も。
この地域では不審者の情報も多く聞くので、小学生が子どもだけで出かけるのは心配。娘は友達と出かけたがり、何度もお願いされているが、中学生になってから、と話して聞かせている。(小5、小3のパパ)
息子が小3の時の帰宅時に、友達とふざけて道路に飛び出し交通事故に遭った。軽傷だったけどそれ以来心配している。息子はテンションが上がりやすいから、もっと落ち着いてからがいいと思っている。小学校のうちはOKしないつもり。(小5のママ)
事件や事故に巻き込まれるリスクを避けたい、というのも当然の親心。どんなに子どもが出かけたいと言っても、親子で納得できる時期を見極めるのも大切です。
子どもだけの外出 ここは気をつけたい!
子どもたちにとってはワクワク楽しい外出ですが、親からするとまだまだ心配な部分もたくさんあります。子どもだけのお出かけ前に気をつけたいポイントを、パパ・ママのリアルボイスを参考にまとめてみました。
お出かけ範囲はどこまでOK?
友達の家、近所の店はOK。大きなショッピングモール内は一緒に行って数時間は子どもたちだけでの自由行動は許可しているけれど、道中は一緒。(小6、小3のママ)
友達の家や近所のお店だけ。近くならすぐ親が迎えに行けるから。(中2、小1のママ)
家族でよく行くショッピングモール、近所の雑貨屋、プール、100均。慣れた場所だけ許可している。(小5、小3のパパ)
小学生のうちは、自宅周辺まで。何かあったときに私がすぐ迎えに行ける場所まで。
GPS端末を必ず持たせていた。中学生になった今は電車に乗って少し離れた地域(家から2時間以内の範囲)まで買い物に行くことを許可している。でも18時までに戻ることはルール。いろんな年齢の人が出入りするゲームセンターやカラオケボックスはまだ許可していない。(中1のママ)
帰宅が遅くならないよう、移動時間は1時間以内の範囲に、と考えている。(中1、小4のママ)
自宅から遠くない範囲、家族でよく行く慣れた場所、すぐ迎えに行ける場所、という声が聞かれました。何かあった場合も、すぐ対応できる場所ならパパ・ママも安心です。また、門限をしっかり決めておけば、子どもも計画的に動けます。
お小遣いはいくら持たせる?
1度の持ち出しは最大2000円まで、としている。(小5、小3のママ)
500円くらいまで。(中2、小1のママ)
交通費+α。外食をする場合は1000円〜2000円持たせる。(中1、小4のママ)
3000円まで。お友達がいくら持ってくるかに関わらず3000円と決めている。交通費は別。(中1のママ)
ほとんどのお家でお小遣いは500〜3000円の範囲でした。プラスして外食費や交通費を持たせる、というお話もありますが、いずれにしても子どもがちょっとお出かけを楽しめる範囲の額です。
万が一のときの連絡方法は?
子どもだけの外出をOKしたはいいけれど、想定外のトラブルが起きる可能性もゼロではありません。お子さんが事故や事件に巻き込まれてしまったときのために、連絡方法を決めておく、というパパ・ママの声が大半でした。
一緒に出かける子の親ともLINE交換する。決まった時間に連絡を入れるように伝える。(小5、小3のママ)
行き先と、友達の名前は確認しておく。(中1、小4のママ)
中学生になったらスマートフォンを許可する。スマホがあれば本人が連絡してくることができる。(小5、小3のパパ)
GPS端末を持たせる。(中2、小1のママ)
1番多かったのは、子どもにスマートフォンを持たせる、という声。次いで、子どもの友達の親とLINE交換する、GPS端末を持たせる、という声が続きました。スマートフォンやSNSを活用して、今どこにいるのか、誰といるのか、すぐ分かるように準備しておくのは、もはや当たり前の事前準備なのかもしれません。
小学校中学年以上になると、自立心も芽生えて行動範囲がどんどん広がっていく子どもたち。
ちょっと寂しい気もするけれど、仲良しの友達とのお出かけが、家族とのお出かけと同じくらい、あるいはそれ以上に楽しみになっていく時期でもありますね。
子どもだけの外出デビュー、親子でしっかり話し合って納得のタイミングやルールを決めましょう。
取材・文 江原香奈(Neem Tree)