


思わず笑顔に!祖父母×孫の"ほっこり"エピソード集
祖父母と孫。世代は離れていても、どこか似ていたり、自然と気を許し合える不思議な関係。そんなふたりの間に生まれる、思わず笑顔になってしまう"ほっこり"エピソードを集めました。
いっしょにごはんを食べたり、旅行に出かけたり、画面越しにつながったり...距離や時代を超えて、今日もどこかで、笑い声が交わされています。
今どきの祖父母×孫の距離感って?
祖父母と孫の関係もまた、そのあり方は家庭によってさまざまです。
「うちは週に1回は会ってるよ」というご家庭もあれば、
「年に1〜2回、帰省のときだけ」という声も。
同居しているケースもあれば、新幹線や飛行機の距離でなかなか会えない......なんてこともありますよね。
実際、どれくらいの頻度で会っているのか?
どんなふうに関わっているのか?
そんな「今どきの祖父母×孫の距離感」が見えてくる、興味深いアンケートがあります。
祖父母と孫のコミュニケーション頻度
ママソレ編集部が、小学生〜高校生の子を持つ親300人を対象に「祖父母と孫の関わり」についてアンケートを実施したところ、祖父母と孫のコミュニケーション頻度は、「月に数回」が最多で約4割。「ほぼ毎日」や「週に数回」と答えた人も3割以上にのぼり、意外と頻繁にやりとりしている家庭も。一方で「年に数回」や「ほとんどない」という回答もあり、家庭ごとの距離感の違いが浮き彫りになりました。
「ほぼ毎日」「週に数回」と答えた人が全体の3割以上いたことから、祖父母と近くに住んでいて、日常的に行き来している家庭も多いようです。
出典:【2023年最新】祖父母と孫の関係は?どんな影響がある?子育て世帯のパパママ300人に本音をアンケート!
※図はたまちっぷす編集部にて一部加工・編集しています。
祖父母と孫、どんな過ごし方をしてるの?
家の手伝いをしたり、Zoomでおしゃべりしたり、旅行先で新しい一面を見つけたり...。会う頻度や住んでいる場所が違っても、それぞれの家庭にそれぞれの関わり方があります。
そこで、リアルなパパママたちの声をもとに、そんな祖父母と孫の時間をシーン別にご紹介。ふと心がゆるむような、あたたかなエピソードばかりです。
いっしょにごはん編
ばあばのカレーは最強!
息子が初めてひとりで新幹線に乗って、遠方のばあばの家に行ったときのこと。カレーをひと口食べて『ばあばのカレー、強っ!』と言ったそうです。"強っ"₌"おいしい"らしくて(笑)。ばあば(私の実母)は電話口で『あの子にそう言ってもらえただけで、長年作ってきたかいがあったわ』と、誇らしげだった。(小3・小1のママ)
形はいびつでも、愛はぎっしり
毎月最後の週末は、近所に住む祖父母の家で餃子の日。娘と息子が手伝って作った餃子は、形もバラバラでぐちゃぐちゃ。でも、焼き上がると『これはおばあちゃんが食べるね』『おじいちゃんが食べようと思ったのに!』なんて、ふたりで本気で取り合ってくれる。その光景を見るたびに、なんだか胸がいっぱいになる。(小1・5歳のママ)
オンラインでつながる編
画面越しでも、通じるぬくもり
毎週日曜日の朝は、Zoomでおはよう会。『おはよう、歯みがきした?』なんて何気ない会話だけど、私の両親であるじいじ&ばあばも、子どもたちもうれしそう。会えない距離でも、心はしっかりつながっていると感じる。(小3・小2・4歳のママ)
スタンプ連打が止まらない!?ばあばのLINE
週末になると、遠方に住む祖父母とLINEを送り合うわが子。最近、私の母(ばあば)が"おばあちゃんスタンプ"を購入し、〈若者こわい〉〈腰が...〉などのスタンプを連打してくるのがブーム(笑)。娘と息子も大ウケで、『またきた!』と、家族で毎回大笑いしている。(小6・小3のパパ)
共同作業編
いっしょに手を動かす時間が、一生の思い出に
昨年は、小3の息子の自由研究に、同居の祖父が本気で参戦。設計図を描き、電動ドリルを用意して、『これは一生残る作品にしよう!』と、はりきっていた。息子も目をキラキラさせて、ふたりではしゃぐ声に、思わずこちらまで笑顔になった。(小4のママ)
ふたりの小さな八百屋さん
庭の家庭菜園で、ばあばと娘が八百屋さんごっこを始めた。『ナス30円!』『葉っぱでお支払いです!』と大盛り上がり。娘の『トマト800万円!』発言に、ばあばは腰を抜かしそうになっていた(笑)(小6・小3のパパ)
学び合い編
小さな背中が、ちょっと大きく見えた瞬間に
スマホの操作に悪戦苦闘していたじいじに、当時7歳の娘が『それ、こうやってやるんだよ』と教えてあげていた。じいじは目を丸くして『神が来た!』と大笑い。年下なのに頼れる存在として見られた瞬間に、ちょっとだけ誇らしそうな娘の顔が印象的だった。(小4のママ)
おばあちゃん先生
夏休みに泊まりに行ったとき、分数の計算につまずいた娘に、元教師のばあばがつきっきりで教えてくれたことがあった。『お皿を出してきて、説明してくれたよね』と、夏が来るたび、今でも娘は亡きばあばを思い出している。(中1のパパ)
旅行編
笑い声が止まらなかった、3人だけの小さな旅
初めて祖父母と旅館に泊まった長女が、『おばあちゃんがずーっと喋っててさ!修学旅行かと思ったよ!』と笑って報告してくれた。祖父母は、『あんなふうに一緒に笑い合ったの、何十年ぶりかな』と、しみじみ話していた。(中2、小4のママ)
念願の世界遺産を前に
私の母が『もう一度行きたい』と言っていた厳島神社。念願叶って、娘と3人で訪れることができた。静かな海と鳥居を眺めながら、『こんなふうに孫と来られる日がくるなんてね』と目を細めるばあばに、娘がそっと手をつないでいて...忘れられない旅になった。(中3、小5のママ)
祖父母と孫の関わりがもたらすもの
祖父母と孫。世代は遠く離れていても、だからこそ、ゆるやかで深いつながりが生まれます。祖父母にとっては、孫の存在が生きがいになったり、体や心を動かすきっかけになったり。
「もう歳だから」と言っていたはずのおばあちゃんが、孫の一言で歩くようになった。スマホを使いこなせるようになった。そんな声もよく聞きます。
一方で、孫にとっても、祖父母との時間は、ゆたかな感性や思いやりを育てる栄養のようなもの。ゆっくりした会話、昔話、手を取り合って何かをつくる経験......。学校や親との関係とはまた違う、安心できるやさしさがそこにはあります。
会う頻度や距離に関係なく、祖父母と孫のあいだに流れるあたたかな時間は、お互いの人生を、じんわりと明るく照らしてくれるものかもしれません。
小さな笑い声や、ちょっとしたやりとりの中にこそ、家族のしあわせの種がある......
そんなことを、改めて感じさせてくれる関係です。
子どもが大きくなるにつれて、祖父母との関わりが少しずつ減ってしまうこともあるかもしれません。部活や塾、友達との時間が増え、気づけば、あのやさしい声を聞く機会も減っていた......そんなご家庭もあるでしょう。
でも、だからこそ、今、会いに行ってみませんか?ちょっとした言葉をかけたり、顔を見せたり、思い出話に耳を傾けたり......。その何気ないひとときが、祖父母にとっては何よりの喜びであり、子どもにとっても、人生のどこかでふと思い出す、あたたかな記憶になることでしょう。
文/羽田朋美(Neem Tree)