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家族写真をもっと素敵に。撮り方・残し方・みんなのエピソード

 

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家族写真のスタイルは、家庭の数だけあります。スタジオでしっかり撮る人もいれば、何気ない日常をスマホで残す人も。

"手軽派"はその場の空気をそのまま写し、"写真好き派"は構図や光の加減にこだわって撮影を楽しむ。それぞれの家族に、写真への向き合い方の個性が表れます。

七五三や年賀状シーズンに向けて、自分の家族にぴったりな撮影スタイルを見つけてみませんか?

"手軽派"は、写真も日常の一部

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"手軽派"の家庭にとって、家族写真は特別なイベントではなく、いつもの暮らしの中にあるもの。
行事のときやふとした瞬間にスマホを手に取り、気軽に撮る。そんなラフなスタイルが心地よい。
そこには、飾らない表情や、家族の自然な時間がそのまま写り込みます。

写真は「きれいに残す」ことよりも、「とりあえず撮っておく」感覚に近いかもしれません。
アルバムをつくるより、スマホの中にデータがあれば十分。形式にはこだわらないけれど、後から見返すとその日の空気や会話までよみがえってくるのが不思議です。

がんばりすぎず、気づいたときに残す自然体の1枚こそ、"手軽派"の家族写真の魅力です。

圧倒的に手軽さ重視。撮ろうと思えばいつでも撮れるが、意識しないとあっという間に時間が過ぎ去っていくので、よくスマホのカメラで写真を撮る。ファミレスやファストフードなどハレの日でもない日常モードを中心に写しているので、"映え"とは縁がない写真中心(小3・5歳のパパ)

普段の子どものおもしろい仕草を撮っている。スマホだとすぐ撮れて、その場で子どもに見せて一緒に楽しめる。子どもが私を撮ってくれたりもする(5歳と2歳のママ)

撮った写真はその日のうちに家族LINEに送って共有。フォトアルバムを作る余裕はないけれど、スマホの中で十分、"今"を残せている(中3、小5、小3のママ)

"写真好き派"は多彩!6つのスタイルに見る家族写真の楽しみ方

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いっぽうで、「写真にはとことんこだわりたい」という家庭も。最近では、撮り方や残し方のバリエーションが広がり、まさに十人十色です。

1. 節目の1枚を大切にする"イベント特化派"

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"イベント特化派"は、七五三や誕生日、入学式など〝特別な日〟をしっかり残します。普段はあまりカメラを構えなくても、「ここぞ」というタイミングだけはきちんと形にしておきたいという思いがあります。
写真は、そのときの成長や家族のつながりを感じられる大切な"記録"。見返すたびに「この頃はこんな顔してたね」と話が弾んだり、家族がそろうきっかけになったり。
忙しい毎日の中で、"家族の時間"を思い出させてくれる撮り方です。

普段はスマホ、節目や行事はプロに頼む。七五三のときにプロカメラマンに出張撮影をお願いしたところ、スタジオとはまた違ったものが残せてよかった(4歳・2歳のママ)

2.何気ない日常を切り取る"日常スナップ派"

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"日常スナップ派"は、行事よりも"普段の姿"に価値を感じます。わが子の寝顔や食卓の風景、きょうだいのケンカ──そんな小さな瞬間の中にこそ、その子らしさや家族の温度が伝わってきます。
写真を撮ることで、いつもの日々が少し特別に見えてくるもの。忙しい毎日も、「この瞬間を切り取っておきたい」という気持ちが、家族の時間をやさしく残してくれます。

赤ちゃんの頃から毎日2、3枚はスマホで子どもの写真を撮ってきた。一番きれいに撮れるのは、午前中の窓辺。自然光の中で、自然体の表情を切り取るのが好き。最近は子どもも忙しく、なかなか日常の写真を撮れなくなってきてしまったので、意識して撮りたい(小5・小3のママ)

3. 一眼レフで家族を撮る"本格派"


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"本格派"は、カメラそのものを楽しむ人たち。
中でも一眼レフを愛用し、構図や光にこだわって撮る家庭も少なくありません。
たとえば、休日に三脚を立てて家族でセルフ撮影をしたり、旅行先で"ちょっとしたロケ"のように撮影を楽しんだり。撮ること自体がイベントになり、家族みんなの笑顔や動きが自然に引き出されます。
ファインダー越しに家族を見つめる時間は、趣味と実益を兼ねたひととき。
好きなことをしながら、大切な記録も残せるなんて、ちょっと得した気分になります。

パパがカメラ好きで、先日も中古でいいレンズを購入。試し撮りを兼ねて家族で公園に行き、たくさん写真を撮ってくれた。〝ママの写真が少ない〟とよく聞くが、うちはその逆。今度はパパも一緒に写った写真を撮ってあげたい(小4・小1のママ)

4.プロにおまかせ"スタジオ撮影派"

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"スタジオ撮影派"は、行事や記念日にプロのカメラマンへ依頼して撮ります。背景や照明、衣装が整った空間で撮る一枚は、やはり特別感があります。
子どもがぐずってもスタッフが上手に笑わせてくれたり、家族の表情を引き出してくれたり。
安心して任せられるのが、スタジオ撮影の最大の魅力です。
仕上がった写真はどれも"きちんと感"があり、アルバムや年賀状に活用できます。毎回同じスタジオで撮り続けることで、写真を並べて見返したときに、家族の成長がひと目でわかるのも嬉しいところです。

年に一度、子どもの誕生日に毎年同じ写真館で撮っている。家族の恒例行事にすることで、思い出づくりにもなるのが魅力。いろいろな衣装の中から子どもが何をチョイスするのかも楽しみのひとつ(3歳のママ)

5.自然の中で残す"ロケーション撮影派"

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"ロケーション撮影派"は、屋外でプロに撮影を依頼します。公園や海辺など、緑あふれるロケーションが人気。スタジオとは違い、自然の中では家族の表情ものびのび。
子どもが走り回ったり、親子でギュッとしあったりと、普段の空気感がそのまま写真になります。季節ごとに撮影場所を変えるなど、家族の思い出づくりとして楽しむ人も増えています。

子どもの小学校入学時に、公園に出張カメラマンを呼んでランドセル姿や家族写真を撮影してもらった。遠方に暮らすそれぞれの両親に送ったらよろこばれた。来年の3月、卒業のタイミングでも同じ場所でランドセル姿を撮ってもらう予定(小6のママ)

6.シェアして楽しむ"SNS発信派"

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"SNS発信派"は、「撮る→残す→シェアする」までが一連の流れ。
Instagramなどに日々の家族写真を投稿し、写真を"アルバム"というより"つながりのツール"として楽しみます。祖父母や友人が見てくれたり、コメントで励まされたりと、共有することで新しいよろこびが生まれるのも魅力のひとつ。
一方で、子どものプライバシーを守る意識も高まっています。顔出しを控えたり、限定公開にしたりと、家庭ごとにルールを決めて楽しむ人が増えています。

SNSは鍵付きにして、家族や友人だけに子どもの写真や家族写真を公開。しばらく会えていない友人も頻繁にコメントをくれて、コミュニケーションの一環に。一緒に成長を見守ってもらえているのがうれしい(中3・小5・小3のママ)

飾る? アルバムにまとめる? それとも、埋もれる?
撮った後の写真の残し方

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撮った後の写真、どうしていますか?
飾る人もいれば、アルバムにまとめる人、データのまま保管する人も。残し方にも、その家庭ならではのスタイルがありました。

1.飾る派

お気に入りの写真をリビングや玄関に飾って、日常の中で楽しみます。季節やイベントごとに入れ替えながら、家族の成長を感じられるのが魅力。

Alexaデバイスをリビングに置いていて、スライドショーで毎日流している。日常的に思い出に触れる機会が増えるので、『また行きたいね』『ここどこだったっけ?』など自然に家族内で思い出会話が増えた。ただ、平日の朝など慌ただしくしているときでも、見入ってしまうのが難点(笑)(小3・5歳のパパ)

リビングには、フォトスタジオで撮った家族写真をキャンバス風にして飾っていて、毎年1枚ずつ増やすのがたのしみ。階段の各段の前面には、段数に合わせてそれぞれの子のその年齢の時の写真を貼っており、友だちが来たときに写真が会話のきっかけになっている。(大2・高2・小5のママ)

2.アルバム派

撮りためた写真をフォトブックやアルバムにまとめて保存。1年ごとに整理すれば、あとから見返しやすいのがポイント。

保育園で購入した写真はアルバムにまとめている(4歳・1歳のママ)

毎月少しずつ写真を注文してアルバムを作成しています。ちょっと溜まってしまっていますが...(4歳・2歳のママ)

◆埋もれる派

気づけばスマホの中に写真がいっぱい。いつか整理しようと思いながら、データがどんどんたまっていってしまいます。

スマホのデータが膨大になっているが、なかなか管理できないのが悩み(4歳・2歳のママ)

赤ちゃんの頃はこまめにアルバムを作っていたけれど、最近はつい溜めっぱなしに。それでも、新しい写真を撮るたびに、両親にはシェアするようにしている(3歳のママ)

3.シェアする派


離れて暮らす家族や祖父母にも見てもらえるように、写真アプリや家族LINEで写真を共有。日常の一コマを共有するだけで、会えない時間もつながりを感じられるうえに、何より送った相手がよろこんでくれます。

祖父母にも見てもらえるように、『みてね』というアプリで写真をシェアしている(5歳・2歳のママ)

子どもの写真を撮ったら、家族LINEのアルバム機能に追加。両親も義両親もいつも楽しみに見てくれていて、ちょっとした成長もすぐ気づいてくれる(小1・4歳のママ)


写真の撮り方も、残し方も、家族のスタイルそのもの。
しっかり構えて撮る人もいれば、思いついたときにスマホを向ける人も。飾ったり、アルバムにしたり、データのまま残したり......どの形にも"わが家らしさ"があふれます。

大切なのは、きれいに撮ることより、"その瞬間を残したい"という気持ちです。忙しい毎日の中でふと写真を見返したとき、あの日の空気や笑い声がよみがえれば、それだけで十分!写真は、家族の時間をそっとつないでくれる存在なのです。

文/羽田朋美(Neem Tree)

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