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vol.3 手仕事の時間が教えてくれた、子育てで大切なこと

 
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武蔵野市にパパ、ママ、小学生のはじめくん、幼稚園に通うあゆむくんの4人で暮らすファミリー。
ママは独身時代から16年、この街に暮らしています。休日は自然を求めて公園めぐりを楽しみます。
自転車で行ける距離に吉祥寺があって、買い物に便利なところも気に入っているそうです。

平日は家事や、元気いっぱいの男の子ふたりの子育てで忙しい日々を送りながらも、スキマ時間を活用して自分のための時間を確保することが、ご機嫌でいるための秘訣。
そんなママの時間術には、ヒントがいっぱいでした。

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10:00 自分時間/子どもたちを送り出した後の一息タイム

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平日は6時に起床し、軽く部屋の片付けをした後、白湯を飲んだらジョギングするのが朝のルーティンだというママ。
自宅に戻り軽くシャワーを浴びて7時に子どもたちを起こしたら、朝食の準備、次男のあゆむくんの身支度や幼稚園への送り、9時にパパの朝食、掃除とノンストップです。

10時頃、ひと段落したところで、趣味の竹細工に没頭するのが私にとって大切な時間です。
夢中になるものが欲しくて、何かないかなと探していたときに、竹だ!って思って(笑)

月に一度、別府から来られる先生の教室で習い始めて2年半になるそうです。

私はいろいろなことを同時にこなせるタイプではないので、なるべく頭の中をいっぱいにしないように心がけています。
ジョギングもそうですが、竹細工も『無』になれるのがいいですね

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家の中には余計なものがなく、とてもスッキリ片付いています。

雑貨が好きで、以前はもので溢れていました。
竹細工を始めてから少しずつものを手放すようになり、最近では流行を追うことやお化粧をすることなどもやめました。
さまざまなものが削ぎ落とされて、暮らしがどんどんシンプルになってきています。
ものを減らしたら掃除もラクだし、時間と気持ちのゆとりが生まれました

13:00 昼食と夕食の後片付け/食器洗いはパパが担当

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昼食と夕食の食器洗いは、パパが担当しているそうです。

コロナ以前の夫は毎晩のように終電帰りで平日はほぼワンオペ状態だったのですが、コロナ禍でリモートワークになってからは食器洗いや洗濯、子どもの塾の送迎などをしてくれるようになって助かっています

コロナ前から、休日の1日はパパが子どもたちと関わる日にしているそうです。

平日の疲れでぐったりとしている私を見かねた夫が、土日のいずれかは子どもたちを公園に連れ出してくれます。私は自宅でのんびりさせてもらって、竹細工をしたり、映画を見たりして過ごします。
お母さんが笑顔でいることは、子どもにとっても家族にとっても一番幸せなことだと思うんです。
だからこそ、意識的にひとりでゆったりと楽しむ時間を持つことが大切だと感じています

16:00 長男帰宅/みんなでおやつ

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次男のあゆむくんが少し先に幼稚園から、長男のはじめくんが小学校から帰ってきたら、まずはみんなでおやつを食べます。少し前までここに大きなダイニングテーブルがあったそうですが、手放したそうです。

長男は、"おなかすいた〜"と帰ってくるので、まず、何かを口に放り込みます(笑)。部屋の大部分が窓なので、冬は寒くずっとこたつが欲しいなと思っていました。
前に使っていたダイニングテーブルと比べたらだいぶこじんまりとしましたが、みんなでぬくぬく温まりながらみかんを食べられるのは、至福のひとときですね

おやつを食べたら、はじめくんの宿題の時間です。ママははじめくんの隣に座ってチェック。
帰宅後はおやつを食べたら宿題の時間......と習慣化されているので、はじめくんはスムーズに宿題を終わらせていました。

17:00 習い事へ/ 自転車で送迎

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宿題が終わったら、ママははじめくんの習い事の送迎へ。

長男の塾や習い事の送迎は、次男もいっしょに出かけます。
金曜日は塾と絵画教室の2つを掛け持ちしているので、塾が終わったら『100円までね』と伝えて、駄菓子屋さんにお菓子を買いに行きます。
そこでいったんリセットして、長男の大好きな絵画教室へ。3人で歌を歌いながら自転車をこいで向かうのですが、いつも幸せな気持ちになります

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ダイニングの天井には、はじめくんが絵画教室で作った作品が飾られています。

竹細工の先生に、難しく考えがちだから、もう少し軽い気持ちで臨んではどうかと言われたことがあります。元の性格もそうで、子育てにも完璧を求めすぎてしまうところがありました。
そのたびに先生の言葉を思い出しては、肩の力を抜くことと笑顔でいることを心がけています。子育ての面でも気持ちの面でも、だいぶラクになりましたね


家事や育児から離れて無心で竹細工する時間を持つことが、日々の心のゆとりや子育てのヒントにもつながっているというママ。
インタビューの中でお話しいただいた、「お母さんが笑顔でいることは、子どもにとっても家族にとっても一番幸せなこと」という言葉が印象的でした。

金曜日になるたびに、今頃3人は歌を歌いながら自転車をこいでいるのかな......と思い出す日がしばらく続きそうです。そんな3人の姿から、"幸せは日常の中に溢れている"ということを教えてもらいました。

撮影/矢部ひとみ 取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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