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vol.6 ママでもやりたいことをあきらめない!

 
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「共働き子育てしやすい街ランキング」(日本経済新聞社と日経BP「日経Xwoman(クロスウーマン)」の調査)で7年連続トップ10入りしている福生市。パパ、ママ、小学3年生のだいちゃん、5歳のちーちゃんの4人家族がこの街に暮らすようになって、10年が経ちました。ヘアメイクアップアーティストのママが安心して都心に働きに出られるのは、保育園待機児の心配もなく充実した自治体の子育て支援と、子煩悩なパパ、そして近くに暮らす義理の両親のおかげだそう。ママは大好きな仕事をしながら、夫婦共働きで家族みんなで幸せに暮らす日常に迫ります。

8:00 保育園へ/支度と送りはパパが担当

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6:30に朝食を食べた後、ママは後片付けをし、パパは掃除をするのが日課。その後、大ちゃんは小学校へ、ちーちゃんは保育園へ向かいます。

夫は結婚したときから何も言わなくても進んでやる人で、私が料理、夫が掃除、洗濯は半々......と、それぞれ得意なことを特に相談なく、互いに察してやっています。保育園の連絡帳書きと着替えの支度は、はじめ私がやっていたのですが、いつの間にか夫がやってくれるようになりました。不満じゃないのかな?と心配になることもありますが、ときどき疲れていないかの確認と、感謝の気持ちをしっかり伝えることを意識しています。

9:00 作り置き/ミートソースを仕込む

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仕事が午後スタートのときなど、空いている時間には作り置きをするそう。

ミートソースはいつもまとめて作って冷凍しておきます。パスタやラザニアなど、アレンジが効くので便利です。週2回は義母がおかずをくれるので、そこにも助けられています。家事はできるだけラクしたいと思っていますね。負担が少なくなるように、家を建てるときに乾燥機と食洗機はリクエストして、かなりの時短になりました。

11:00 ヘアメイクの仕事/都内スタジオへ

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ヘアメイクアップアーティストになって20年。撮影の時間によって、集合時間はさまざまです。早朝に家を出ることもあれば、お昼前にゆっくり出発することもあります。

子どもたちがいる時間に出かけるときは、必ず子どもたちにハグと、下の子だけになりましたが、チューをしています。ギューッとする瞬間の幸福感はいつも私の心を満たしてくれて、この子たちを産んでよかったなと感じます。

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世界的なファッションショーやファッションカタログ、雑誌のヘアメイクのほか、ヘアメイク講師や資生堂のヘアメイクサロンのチーフなど、幅広く活躍しながら経験を積んできたママ。子育てをしながらもヘアメイクの仕事でキャリアアップしたいし、もっと達成感を得たいと思うように。そこで、ちーちゃんが1歳になったとき、起業家向けの撮影ヘアメイクやレッスンの仕事にシフトしていきます。

ヘアメイクの仕事はずっと続けていきたい。だからこそ、40歳を前に、体力の限界までがむしゃらに働く以外の方法はないものかと模索していました。

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こうして、やりたいことをあきらめることなく、心地よい働き方を手に入れました。そんなママにとって、大切な時間とは?

1日中仕事のことを考えているくらい仕事が好きですが、やっぱり、家族あっての私だと感じています。家でじっとしているのが苦手で、外で仕事をしていたいタイプですが、帰る場所があって、そこには大好きな家族がいる。そして、子どもたちの寝顔を見てホッとする......そんななんでもない時間が、私には大切なのかなと思います。

20:00 フリータイム/子どもとスキンシップ

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子どもと一緒に遊ぶのはあまり得意ではないというママ。そう言いつつも、ママがリビングのソファに座っていると、だいちゃんとちーちゃんがそばに寄ってきます。

私は子どもと遊ぶことやお料理が得意でもなく、やさしい母でもありませんが、好きな仕事をして好きなように生きていて、今が一番幸せだと思っています。そんな人生を子どもたちにも歩んでもらいたくて、子どもであってもひとりの人間として、自分で決めて生き抜いていく力を持って欲しいと思っています。そして、どんなことがあっても、子どもたちには『一番の味方で、世界中の誰よりも愛しているよ!』ということを伝えていきたいですね。

22:00 デスクワーク/メルマガの原稿執筆

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パパが寝かしつけを担当しているので、夕食の片付けや洗濯物を畳んだ後は、デスクワークに没頭。この時間に、クライアントさんとオンラインで打ち合わせすることも。

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リビングには、家族の思い出の写真をピンナップしたボードが飾られています。運動会や七五三など行事の写真のほか、家族でおでかけした写真も。

コロナ前は休日になると近くのイオンに買い物に行ったり、公園に行ったりもしたのですが、最近は夫婦のどちらかが仕事や予定を入れて、それぞれ過ごすことが増えました。夫は草野球チームに入り、土曜になると楽しそうに出かけていきます。平日は仕事、家事、育児と忙しくしているので、そうやって自分の好きな時間を過ごしてもらえるのは私も嬉しいです。私も好きにさせてもらっていますが、これからもお互いに尊重し、協力し合いながら、やりたいことをあきらめずにチャレンジしていきたいですね。

ママに夫婦間で大切にしていることを聞いたところ、「ありがとうの気持ちを伝えること」という答えが返ってきました。例えば日々のルーティンであっても、子どものことをやってもらったら「ありがとう」と伝えるそう。

「ありがとう」と言われるだけで心が満たされるし、「ありがとう」を言う方も、エネルギーがみなぎってきます。インタビューの中で「今が一番幸せ」と語ってくれたママのバイタリティの源は、この魔法の言葉なのかもしれません。

撮影/矢部ひとみ 取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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