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貯金できない人の3つの特徴と解決策

 

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急な出費への対応や、子どもの教育資金など将来にかかる大きな出費に備えるためにも、貯金はしたほうがいい。そうわかっているつもりでも、なかなか貯金ができない!という人は少なくありません。そこで、お金のプロになかなか貯金ができない人の特徴とともに、そういった人でもお金を貯めるための方法をお聞きしました。

こんな人は、貯金できない!

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そもそも貯金できない人には、どのような特徴があるのでしょうか。ファイナンシャルプランナーの八木陽子先生にお聞きしました。

1.苦手なことや面倒なことを後回しにする人

貯金は一度仕組み化してしまえば、本来、労力を使うものではありません。子育て期の共働き夫婦の場合、貯蓄は一般的に手取り収入の10~20%程度が、理想の金額と言われています。最も簡単な方法で言えば、積立定期預金口座を開設して毎月そちらに手取り収入の10~20%のお金を自動的に移していくだけでお金は貯まります。ですが、貯金できない人はその仕組み化をしない傾向にあります。ほかにも、『お金が余ったら貯金しよう』という考えでいる人は、いつまでたってもお金は貯まりません。(ファイナンシャルプランナー・八木陽子先生、以下同)

2.長期的な視点で考えるのが苦手な人

理想の人生設計には長期的な視点でのライフプランニングが欠かせませんが、貯金できない人は、"今"にばかり目が行きがちという傾向があります。今は未就学児のお子さんも、進学していく過程で大きな教育費がかかります。そうやって長期的に考えると、自ずと貯金の必要性がわかりますよね。
お金の使い方にしても、限定品をつい流されて買ってしまったり、さして行きたくない飲み会に毎週のように参加したり。これらも"ちりも積もれば山となる"と長期的なイメージができれば、お金への意識も大きく変わってくるかと思います。

3.そもそもの収入が低い人

そもそも収入が低く、生活がギリギリの人は圧倒的に貯金はしにくいです。最近はフリーランスの人も増えていますが、フリーランスで生活が不安定という場合があります。また、残業手当がつかなくなって収入が激減した人も多くいます。そうなると毎月の支出で手一杯で、貯金に回すお金を捻出するのが困難になりがちです。

貯金できない夫婦って?

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続いて、お金が貯まらない夫婦にありがちな特徴を挙げてもらいました。

1.さしあたり生活に困っていない夫婦

夫婦共働きや夫婦どちらかが高収入で、わざわざ考えなくてもキャッシュ・フローが豊かなため危機感がないご家庭です。貯蓄に対する強いモチベーションがなく、今現在生活に困っているわけではないので、なかなか貯まりません。

2.お金の打ち合わせができていない夫婦

共働きの場合、近頃は別財布のご家庭も多いと思います。別財布なうえに夫婦間でお金の話ができていないと、"お互いに相手は貯めている"と思い込んで早10年......なんてことが起きてしまいます。
家でも買おうか、というタイミングで蓋を開けてみたら、ふたりとも結構働いてきたはずなのに頭金が貯まっていないという場合も。

プロ直伝!「貯金できない」への解決策

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自分が「貯金できない人」に当てはまる場合も、あきらめることはありません。「貯金できない」への解決策を教えてもらいました。

1.仕組み作りをする

貯蓄分を先に別口座に自動的に移して貯める"先取り貯金"の仕組みを今すぐ作りましょう。前述の通り、積立定期預金からスタートするのもいいでしょう。この流れを作ってしまえば、収入にかかわらず貯金することは可能です。
労力がいらない方法で貯蓄できるというのが鉄則で、忘れていたらいつの間にか一定額貯まっていたというのが理想ですね。

また、貯金の仕組み作りだけでなく、日常的に使うお金の仕組み作りも大切です。近頃はPayPayなどキャッシュレスで決済する人も多いですが、つい、使い過ぎてしまうというお悩みも。
そこでおすすめなのが、引き落とし口座を、給与などが入るメイン口座とは別にすること。引き落とし口座には毎月決まった額だけ入金すれば、残高を見るだけでお金の管理ができます。複数の決済サービスを使っている場合も、引き落とし口座は1つにするといいですね。このように、"貯める仕組み作り""使い過ぎを防ぐ仕組み作り"が重要です。

2.価値観を確認する

コンビニでのちょこちょこ買いやカフェでのコーヒー代は無駄遣いだと言われがちですが、それは人によると思うんですよね。例えば散歩に行くことを日課にしていて、その帰りにコンビニに寄るのが健康とお楽しみの両方だと言い切れるのであれば、全然悪いことじゃない。カフェに行くと仕事が捗るのであれば、それもその人にとっては、価値あるお金の使い方ですよね。よくないのは、"なんとなく"使うことなんです。例えば、なんとなくカフェに週3で通って、月3,600円かかるとします。年間だと43,200円。それを10年間続けると43万2,000円になりますよね。この金額は、支払う価値に匹敵するかどうかを考えるんです。
10年スパンで自分の行動を見直すと、価値観が浮き彫りになってきて、『私、もっと貯められる人なんだ!』と気づくことはよくあることです。

3.目標をもつ

毎月2万も引き落とされて......と、自分が設定したわけですが、貯蓄が苦行みたいになってしまったらもったいないですね。貯蓄のその先にあるのは、結局使うということだと感じています。貯めて旅行するとか、家を買うとか、老後の幸せのために使うとか。だから、貯めて使うところを思い描けると、貯蓄のモチベーションが上がります。
楽しくないと続かないので、ぜひ何に使うか目標をもっていただきたいですね。


八木先生に無駄遣いについてお聞きすると、「消費社会を生きる私たちは、いろいろなものを買わなきゃいけないと思い込んでいるふしがあると思います。ある意味"いらないもの"を買っているという観点が必要で、実はなくても幸せだよって思えることが理想かもしれません」という言葉を返してくださったのが印象的でした。
貯金できないことについて、消費行動の習慣を見直すことはもちろん大切ですが、思い込みを見直すことも大切だと感じました。

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教えてくれた人

(株)イー・カンパニー代表取締役

キッズ・マネー・ステーション代表
ファイナンシャルプランナー/キャリアコンサルタント

八木陽子先生

15年以上の仕事実績と二児の母としての消費者の視点から、子どもから大人まで分かりやすく「お金」「ライフプラン」「キャリア」を伝える。金融商品は一切販売しない立場から、現在までに、約1,000件以上の個別相談を実施し、一貫して顧客に寄り添う「マネープラン」「キャリアプラン」を提供している。

文部科学省検定の教科書(平成29年度高等学校家庭科・東京書籍株式会社発行)において、日本を代表するファイナンシャルプランナーとしてインタビュー記事が掲載。NHK「ウワサの保護者会」やベネッセ・コーポレーションの会員誌などメディア出演も多数。著書・監修本は『6歳からのお金入門』『10歳から知っておきたいお金の心得』『お金の貯め技』など。

取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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