わが家の食費ってかかりすぎ? 目安を知って、上手にやりくりしてみよう!
家計の見直しを考えた時、手軽に始められて結果がわかりやすいのが食費の節約です。とはいえ、ただやみくもに食費を減らそうとしてもなかなかうまくいきません。そこで大切なのが目標金額の設定ですが、果たして、わが家にとって適切な金額がどれくらいなのか、かかりすぎか、そうでないのかを知りたい人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、世帯人数・年齢別に毎月かかる食費の平均と、おすすめの節約術についてご紹介します。
まずは食費の目安を知ろう!【世帯人数・年齢別】食費の平均は?
家計の食費を見直す上で参考となるのが一般的な食費の平均です。もちろん、それぞれの家庭で事情は違いますが、平均を知ることでわが家の食費が適切な金額かどうかがわかるひとつの目安になります。
それでは早速、見ていきましょう。ここから紹介するデータは、総務省の「2021年 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯のうち勤労者世帯」を参考にまとめました。
【世帯人数別】1か月にかかる食費の平均
総務省が公表した「2021年 世帯人員別1世帯あたり1か月間の収入と支出(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」によると、4人家族にかかる食費は平均で86,019円ということがわかりました。食費には飲料や外食、給食費が含まれますが、1人約21,504円ということになります。
これは4人家族の平均的な食費の統計なので、家族構成や年収、時期などによっても前後します。子どもの年齢も乳幼児と大学生ではかかる食費が大きく変わるので、たとえば小学生未満の小さい子どものいる家庭は大人の半分の食費と仮定するなど、家庭の状況を考慮しながら毎月の食費を考えてみましょう。
【世帯主の年齢別】1か月にかかる食費の平均
続いて世帯主の年齢別にみると、食費の消費率が一番高いのは50~59歳で82,096円、続いて40~49歳で81,871円となっています。
子どもの成長につれ、毎月かかる食費も変わってきます。育ち盛り、食べ盛りの子どもがいる子育て世代はなにかとお金がかかるもの。子どもが独立後、夫婦二人の生活に戻ったり、会社を退職して年金受給者になるなどライフスタイルが変わることで、徐々に支出が減っていることが読み取れます。
エンゲル係数で適正な食費を知ろう
適切な食費を知る上で目安となるのが「エンゲル係数」です。エンゲル係数とは、その家庭のすべての消費支出額のうち、食費に使った金額がどの程度の割合を占めるかを数字で表したものです。
エンゲル係数(%)=食費÷消費支出合計×100
エンゲル係数は消費支出に対して食費が多いほど数値が高くなり、少ないほど数値が低くなります。また、外食の頻度や食品価格の上昇などにも大きく影響します。エンゲル係数が高い場合、「食費にお金をかけすぎている」ということがわかります。
総務省によると、2021年の二人以上世帯のエンゲル係数の平均値は25.4%でした。この数値より大きくなる場合は、食費の見直しをした方がいいかもしれません。
すぐに実践できる!毎月の食費を抑える節約術
食費の平均数値が見えてきたところで、最後におすすめの食費の節約方法をご紹介します。
週1程度の計画的なまとめ買いをする
1週間分の献立をある程度決めて、買い物は週1程度にまとめ買いをしましょう。ほしいものをその都度買いに行くと、つい余分なものまで買ってしまいがち。 1週間の中でどうしても足りないものが出てくる時だけ、必要なものだけを買うように心がけましょう。それでも2回程度がおすすめです。
空腹時を避け、なるべく一人で買い物をする
お腹が空いている時はさらに色々目移りしてしまうので要注意です。また、子どもと一緒に行くとお菓子をねだられて、余分な出費がかかることも。なるべく空腹時は避けて、できるだけ一人でいくか、ネットスーパーの活用がおすすめです。
セールや見切り品を活用する
スーパーには時間帯やその日によって、食材が安くなるタイミングがあります。また、見切り品コーナーのあるスーパーも多くあるので、買い物をする時は一通りチェックしてみましょう。
食品ロスを減らす工夫を
買い物から帰った後は、まず賞味期限を把握した上で適切な保存を心がけましょう。たとえばお肉は小分けにして冷凍しておくと長持ちします。また、食材が傷む前に作り置きをしておくと便利です。1つの食材で複数の料理を作ると、無駄がなくなり節約にもつながります。
今回は世帯人数別の平均食費などを見てきましたが、もちろん家族構成や価値観の違いなどそれぞれの家庭で事情が異なります。また、目標金額を無理に下げても長続きはしません。できる範囲で楽しみながら、毎日コツコツと続けていけるといいですね。
取材・文/たまちっぷす編集部