もし突然キャッシュレス生活をやめて現金生活にしたら、暮らしはどうなる!?
スマートフォン決済など、さまざまなキャッシュレス決済が広がってきている今日この頃。キャッシュレス決済がメインになってきた方も多いのではないでしょうか?
もし、便利なキャッシュレスから現金生活に戻したら、どうなると思いますか。今回は、まずキャッシュレス派の方がどのように利用しているかをのぞいてみてから、「もし自分が現金生活になったらどうなるか」を想像して楽しんでみましょう。
キャッシュレス決済派の日常をのぞいてみよう!
キャッシュレス決済派の方は普段どのようにキャッシュレス決済を利用しているのでしょうか。キャッシュレス決済歴3年のワーママ、たま美さんの1日をのぞいてみましょう。
9:00
財布にはクレジットカードと、予備の1万円札を入れて出勤のため駅へ向かう。
たま美さん
もしも財布を忘れても、最悪スマートフォンだけ持っていれば大丈夫!
9:10
電車に乗る時は、スマートフォンをかざして決済完了。スマートフォンには交通系ICアプリを入れていて、アプリを起動しなくても使える。
たま美さん
スマートフォン1つで済むから便利!以前はカバンの中でうもれた交通系ICカードを探すことも多かったなぁ。
11:00
持参していたマイボトルのお茶が早々になくなってしまったので、飲み物を自動販売機にて、スマートフォンの交通系電子マネーを使って購入。
たま美さん
小銭を持ち歩かなくていいから便利!
12:00
同僚とのランチ。〇△Payでまとめてお会計。〇△Payですぐに送金してもらえる。
たま美さん
〇△Payで送金すれば細かいおつりの準備も不要で便利!
12:50
ランチ帰りに〇△Payで貯めたポイントを使って、自分用に気になっていたデザートを購入!
たま美さん
コツコツためたポイントがデザートに。お得な気分!
17:00
退社。帰りの電車の中で、夕食の献立を検討。〇△Payの残金をチェックしたら、夕食の買い物には足りなさそう。登録してある銀行口座からお金をチャージ。
たま美さん
オンラインでチャージできるから、ATMに行く回数が激減!時短になる。
18:00
駅前のスーパーで買い物。セルフレジで、電車の中でチャージした○△Payで支払い完了!
たま美さん
仕事帰りの人で混雑するスーパーでもサッと買い物ができてラク!
22:00
子どもを寝かしつけた後、とっておきのデザートを食べながら明後日までに必要なものをオンラインショッピングで注文。クレジットカード決済だから、明日には発送。ギリギリ明後日に間に合いそう。
たま美さん
銀行振込だと商品到着にも時間がかかるので、間に合わなかった!
財布のお金は使うことなく、1日が終了!
想像してみよう!キャッシュレス生活をやめて現金生活にしたら!?
キャッシュレス決済をいっさい利用せず、現金決済のみにしたら、日常はどうなるのでしょう。一緒に想像してみましょう。
1.外出時にサイフは必須に!
外出時、スマートフォンは忘れても、財布は忘れられない暮らしに逆戻り。以前のように、大きな長財布を持つ人も増えるかもしれません。
2.電車に乗るときは自動券売機で切符を購入してから改札口へ
駅に着いたら、まず向かう場所は改札口ではなく、自動券売機。混雑時には、自動券売機に長蛇の列ができます。
3.バスに乗るときは小銭の用意を
バスは乗車時か降車時に運賃箱に現金を入れるように。スムーズに支払うためにも、小銭に両替を済ませておく必要があります。
4.車生活も面倒に
カーシェアは、クレジットカードか電子マネー払いのみなので、利用できなくなります。高速道路を利用するときは入口で通行券を取って、出口で現金払い(※)するのが基本に。
※ETCパーソナルカードであれば、クレジットカードがなくても、デポジット(保証金)を預託することでETCカードの発行を受けることができる。
5.買い物や外食の支払いでは、毎回小銭を出し入れ
代金を聞いて財布からお金を支払うので、支払いに時間がかかるように。小銭の支払いが便利な小銭入れを持つ人も増えるかもしれません。
6.現金以外の支払いを選ぶと手数料や手間がかかる
例えば家電量販店で冷蔵庫を購入するとします。現金を持ち合わせていない場合、代金の支払いは銀行振込、代金引換配送、コンビニ決済から選ぶことに。銀行振込は振込手数料がかかり、代金引換配送は、代引き手数料がかかります。コンビニ決済は手数料は無料ですが、コンビニで銀行口座から現金の引き出しをすると手数料がかかります。手数料をかけないようにするには、一度銀行のATMへ現金を引き出しにいく必要があります。
7.ネットショッピングは代金引換が主流に?
キャッシュレス決済ができないとなると、ネットショッピングも銀行振込、代金引換配送、コンビニ決済で代金を支払うことに。そもそもネットでの買い物は、実店舗に出向かなくても買い物ができることや実店舗に行く時間を節約できること、24時間いつでも買い物ができることが魅力なので、代金の支払いは、買い物から代金の支払いまで自宅で完結できる代金引換を選ぶ人が多いかもしれません。
8.サブスクや課金、オンラインチケットの購入も不便に
クレジットカードによるオンライン決済が主流のサブスクや課金、オンラインチケットなどの購入もまた、ひと手間かかるようになります。代金を支払うためにコンビニや銀行などへ出向く必要が出てきます。
9.携帯料金の支払いは口座振替が主流に?
利用料金に応じた「カード会社のポイント」が貯まることから、現在はクレジット払いで支払っている人も多い携帯料金。キャッシュレス決済ができない世の中では、銀行口座振替かコンビニでの現金払いの二択に。お得なポイントが貯まらないうえに、支払いの手間がかかるようになってしまいます。
パパママに聞きました"自分が現金生活になったら困る?
それとも大丈夫?"
ここでは、"もしも現金生活になったら?"について、パパママの声を聞きました。
現金生活に戻ってもおそらく大丈夫。ただ、使えるところはすべてキャッシュレス決済でポイ活し、貯まったポイントで外食していたので、ポイントがもらえないなるとかなり残念。(中1、小3のママ)
ここまでキャッシュレス生活をしてきた今、現金生活に戻るのは難しそう。でも、お金を使った実感が得られるので、無駄遣いが減るかも?(中2、小4、小2のママ)
インターネットでショッピングすることが多く、クレジットカード払いにしている。現金生活になったらどうなるんだろう?振り込みとか!?今の生活が便利すぎて想像がつかない。(中2、小5のママ)
大学生の息子は普段お財布を持たず、ほぼスマートフォン決済。電車に乗るのも何かを購入するのもスマートフォンでタッチするのみ、ATMにもほとんど行く必要がないから、現金生活に戻ったらかなり不便になりそう。(大3、専2、中3のママ)
インターネットでイベントや講座の申し込みをすることがあるが、夜に思い立って、クレジットカード決済や個人間送金することもしばしば。もし現金振り込みだったら、申し込みに間に合わないか、面倒でやめてしまうかも。(小6、小2のパパ)
現金だけになっても意外と平気だと思う。しかし、キャッシュレス決済があると、クレジットカードは食費、キャッシュレス決済で貯めたポイントは自分のおこづかい、そのほかの買い物は現金......などと分けて家計管理ができて便利なんだけどな。(中1、小3のママ)
キャッシュレス決済をやめて現金生活にすることを想像してみると、当たり前になりすぎて忘れていたキャッシュレス決済の恩恵を感じた方も多いのでは?
今回は、もしもの話でしたが、停電やネットワーク回線のトラブルなどが発生すると、実際にキャッシュレス決済が利用できなくなることもあります。現金生活を想像してみるのも、現代社会の便利さやデジタル技術への依存度を再確認するよい機会となります。みなさんにはどんな発見がありましたか?
取材・文/武藤由美子(Neem Tree)