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ボーナスってみんなどれくらい?平均と照らして考える"わたしの使い方"

 

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いよいよ12月。冬のボーナスを楽しみにしている方も多いかもしれません。年に2回支給されることの多いボーナスは、家計にとっても大きなイベントのひとつ。「他の人は、どれくらいもらってるのかな?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、令和6年のデータをもとに、ボーナスの平均額や年代別の特徴、よくある使い道などを紹介します。

ボーナスの平均額はいくら?

厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、令和6年のボーナス平均額は次のとおりです。

・夏季(6月~8月):414,515円
・年末(11月~翌年1月):413,277円


いずれも40万円台前半となり、基本給の1~2カ月分と考えられそうです。夏と冬のボーナスに大きな差は見られず、1年間で合計すると827,792円となりました。

続いて、過去3年間の推移を見ていきましょう。

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夏季ボーナス 年末ボーナス
令和4年 389,331円 392,975円
令和5年 397,129円 395,647円
令和6年 414,515円 413,277円

※夏季ボーナス出典:厚生労働省
毎月勤労統計調査 令和5年9月分結果速報等」「毎月勤労統計調査 令和6年9月分結果速報等
※年末ボーナス出典:厚生労働省
毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果速報等」「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等

3年間で夏・冬ともにおよそ2万円ずつ増えており、堅実な伸びが見られます。物価や生活コストの上昇を考えると、この傾向は前向きに受けとめられるポイントになりそうです。

業種別で見る平均ボーナス

令和6年の年末ボーナスを業種別に見ると、金額に大きな差があることが分かりました。

【年末のボーナス】
業種 令和6年 令和5年 増減
鉱業・採石業等 612,066円 581,210円 30,856円
建設業 540,595円 499,260円 41,335円
製造業 558,186円 523,946円 34,240円
電気・ガス業 943,474円 803,194円 140,280円
情報通信業 707,303円 713,851円 -6,548円
運輸業・郵便業 398,540円 411,790円 -13,250円
卸売業・小売業 373,565円 367,165円 6,400円
金融業・保険業 641,032円 645,024円 -3,992円
不動産・物品賃貸業 551,281円 548,808円 2,473円
学術研究等 588,937円 630,490円 -41,553円
飲食サービス業等 83,199円 69,234円 13,965円
生活関連サービス等 184,277円 170,269円 14,008円
教育・学習支援業 589,333円 535,395円 53,938円
医療・福祉 308,846円 290,826円 18,020円
複合サービス事業 455,496円 459,608円 -4,112円
その他のサービス業 236,048円 239,074円 -3,026円

※出典:年末ボーナス 厚生労働省「毎月勤労統計調査 令和7年2月分結果速報等

もっとも高いのは電気・ガス業。90万円を超えており、全体の中でも際立っています。続いて、情報通信業や金融・保険業、学術研究などが60~70万円台で上位に位置しています。

令和5年~令和6年の増加幅を見ると、電気・ガス業が最も差が大きく、前年より14万円以上増える結果となりました。一方、学術研究等は約4万円減少し、前年より水準を下げています。

その他、飲食サービス業等は8万円台と他の業種と比べて低めの水準となったものの、前年比では1万円以上増加しており、上昇傾向が見られました。

年代別で見るボーナスの平均額

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、ボーナスの年間平均額は年齢とともに変化しています。20代後半から50代にかけて大きく伸び、60歳以降は徐々に下がっていく傾向が見られました。

【年間ボーナス】
年齢 ボーナスの額
~19歳 156,900円
20~24歳 396,800円
25~29歳 686,200円
30~34歳 830,700円
35~39歳 991,000円
40~44歳 1,110,000円
45~49歳 1,186,400円
50~54歳 1,237,100円
55~59歳 1,267,700円
60~64歳 787,200円
65~69歳 398,700円
70歳~ 249,900円

※出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」(2025年3月)

ボーナスの使い道

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金額もさることながら、「みんな何に使ってるんだろう?」と考えてしまうのがボーナスの面白さです。旅行やごほうびに使う人もいれば、貯蓄や投資する人もいて、その使い道はさまざま。ここでは、よくある使い道を紹介します。

もっとも多いのは「貯蓄」

イオン銀行が実施した調査によると、ボーナスの使い道として次のような項目が上位に挙げられました。

  • 貯金・預金
  • 旅行(宿泊を伴うもの)
  • 食品(ふだん食べるもの)
  • 財形貯蓄
  • 外食(食堂・レストラン、和・洋・中ほか専門店)
  • 投資信託
  • 株式
  • 衣類

※出典:イオン銀行|<みんなの平均>ボーナスの平均はいくら?業種別の支給額やオススメの使い道を紹介

旅行や外食など"ごほうび"に使いたいという声と、貯蓄やローン返済といった"将来への備え"のバランスが見てとれます。

ボーナスの使い道については「ボーナスの使い道、みんなどうするの?」でも紹介していますので参考にしてみてください。

ボーナスが支給されるタイミングは3種類

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ボーナスの支給タイミングは、大きく分けて「基本給連動型」「業績連動型」「決算賞与」の3パターンです。企業によって採用している方式は異なり、支給時期や金額に違いがあります。

基本給連動型賞与(定期賞与)

基本給連動型賞与は、「夏(6月~7月)と冬(12月~1月)」のように期間を区切り、年2回、基本給の〇ヶ月分を支給するという仕組みです。就業規則などに「夏は1ヶ月分、冬は2ヶ月分支給」といったように明記されていることが多く、企業としても人件費の見通しを立てやすい傾向があります。支給額が読みやすいため、家計設計においても安心感があります。

業績連動型賞与(成果型)

企業全体の業績や個人の評価に応じて金額が決まるのが、業績連動型のボーナスです。あらかじめ支給時期は決まっていても、その額が業績によって増減するのが特徴です。

たとえば「昨年度の売上が目標を大きく上回ったため、ボーナスも大幅アップ」といったケースもあれば、「業績が伸び悩んだため、前年より減額」という場合もあります。成果主義を取り入れている企業や外資系企業で見られる方式です。

決算賞与(スポット支給)

決算賞与とは、年度末の決算内容に応じて支給される"臨時のボーナス"です。支給されるかどうかは業績次第で、支給時期や金額も毎年変わるのが一般的です。

たとえば「今期は特別利益が出たため、感謝の意味も込めて決算賞与を支給」といったケースが該当します。制度として明文化されていないことも多く、毎年支給されるとは限りません。

契約社員やアルバイト、パートの場合のボーナスは?

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ボーナスは正社員に限ったものと思われがちですが、契約社員やアルバイト、パートなどのも対象となる場合があります。ここでは、支給対象となる仕組みや支給額の変化について解説します。

支給対象となるかは、契約や規則次第

支給の有無は法律ではなく、企業との契約内容や制度によって異なるため、まずは「明記されているかどうか」を確認することが大切です。ただし、内容は企業によって大きく異なり、以下のようにタイプ分けできます。

・年に1回支給される「寸志(少額)」タイプ
・勤続年数や評価に応じて増減するタイプ
・正社員の〇割相当額を支給する制度型

最近は、求人票に「ボーナスあり(賞与あり)」と記載されているパート・アルバイトの募集もあるので、気になる方は事前に確認しましょう。

「同一労働同一賃金」の影響で、支給が広がる動きも

2020年に施行された「同一労働同一賃金」のルールでは、正社員と同じ業務に従事する非正規社員について、ボーナスも含めた待遇差に合理的な理由が求められるようになりました。

tama-bonus-5.png(出典:厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働法及び労働者派遣法の施行状況等について」)

実際に、パートタイム労働者のボーナスの金額は増加傾向にあり、2013年の2,415円から2023年には3,152円に上昇。制度導入を受けて、非正規雇用でもボーナスを支給する企業が少しずつ増えてきています。

ボーナスから引かれる税金や社会保険料

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「ボーナスの支給額を見て喜んだのに、手取りはずいぶん少なかった」と思う方もいるでしょう。実は、ボーナスにもさまざまな税金や社会保険料がかかるため、額面通りの金額がそのまま振り込まれるわけではありません。所得税と住民税、社会保険料についてそれぞれ見ていきましょう。

所得税と住民税

ボーナスには、所得税(源泉所得税)がかかります。

一方で、ボーナスの支給では住民税が控除されません。住民税は前年の所得に応じて計算され、毎月の給与から均等に天引きされるため、ボーナス支給月に追加で引かれることはないのです。

社会保険料

ボーナスからも、社会保険料が差し引かれます。主に以下の4種類が対象です。

・健康保険料
・厚生年金保険料
・雇用保険料
・介護保険料(40歳以上65歳未満の方が対象)

これらは「標準賞与額」に応じて一定の料率で計算され、会社が給与と同じように天引きします。たとえばボーナスが50万円の場合、その金額に各種保険料率をかけて控除額が決まります。

支給額が大きくなるほど控除額も増えるため、実際に受け取る手取り額は、額面の7〜8割程度になることもあります。


ボーナスの使い道はあなた次第

ボーナスは金額だけでなく、使い道をどう考えるかによって、暮らしの満足感や充実度も変わるはずです。

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文:熊澤 南

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