


「お金ってなーに?」親子で読める、はたらく理由とお金の話
「どうしてお金っているの?」
「はたらくって、なんのため?」
子どもたちのそんな素朴なギモンには、大人でもすぐに答えにくい深さがあります。リスルの森の仲間"メガネリス先生"といっしょに、「お金」の正体や、「はたらく」ことの意味を、やさしくひもといていきます。
「はたらく」って、なんのため?

キッズボイス
大人は、どうしてはたらくの?はたらくってどういうこと?

メガネリス先生
はたらくって、だれかの"こまったな"を手だすけすることなんだよ。
たとえば、ケーキ屋さんはおいしいケーキを作ってくれるよね。
電車の運転手さんは、人を安全に運んでくれる。
お医者さんは、病気やけがをした人をたすけてくれる。
こうした仕事は、自分だけではできないことを、だれかが代わりにしてくれているんだ。だからこそ、「ありがとう」「たすかったよ」という気持ちが生まれるんだよ。
はたらくって、だれかの「できないこと」や「こまっていること」に手をさしのべること。そうやって、社会のなかでみんながたすけあっているんだ。

リスル
君だったら、どんな時に「たすけてあげたいな」って思う?どんなことなら、だれかのチカラになれそう?
はたらいてもらえる「お金」って?

キッズボイス
はたらくと、どうしてお金がもらえるの?

メガネリス先生
はたらいてもらうお金は、"ありがとう"の気持ちをしるしにしたものなんだよ。
パン屋さんが、朝早くからパンを作ってくれる。お客さんは、そのパンを買って「おいしい!」ってよろこんでくれるよね。その時、パン屋さんは「ありがとう」の気持ちを、お金という形で受けとっているんだ。
お仕事をするって、だれかの「うれしい」や「たすけて」にこたえること。そのお礼としてわたされるのが、お金なんだよ。
お金は、ただの紙や丸いコインじゃない。その中には、「ありがとう」「またおねがいしたいな」という気持ちがつまっているんだ。
お金をもらった人は、またそれを使って、だれかの"ありがとう"にかえる。そうして、やさしい気持ちが、ぐるぐると社会をまわっていくんだね。
「お金」をもらう時に大切なこと

キッズボイス
がんばれば、なんでもお金がもらえるの?

メガネリス先生
"ありがとうのお金"を受け取るには、しんらいされたり、やくそくを守ったりすることが大切なんだよ。
がんばったのに、お金がもらえなかった。そんなこともあるよね。でもそれは、「がんばりがたりなかった」というわけじゃないんだ。
お金は、「がんばった」ことだけじゃなくて、そのがんばりがだれかの「役に立ったか」どうかが大切なんだよ。
たとえば、仕事の時間におくれてしまったら?やくそくしたことをわすれてしまったら?どんなにがんばっても、「この人にまかせていいのかな?」って思われてしまうかもしれない。
だから、
・やくそくを守る
・じかんを守る
・さいごまでていねいに取り組む
こうしたことをコツコツつづけることが、しんらいにつながるんだ。

リスル
「この人にまたおねがいしたいな」と思ってもらえること。それが、"ありがとう"といっしょにお金を受け取るための、本当のチカラになるんだね。
お金は、ありがとうのバトン

キッズボイス
はたらいてもらったお金って、どこにいくの?

メガネリス先生
お金は、だれかの"ありがとう"を次の人にわたしていくバトンなんだよ。
たとえば、パン屋さんがパンを売って、お金をもらったとするよね。でも、そのお金は、パン屋さんのところで止まるわけじゃない。
パンのもとになる小麦こを買ったり、パンをやくオーブンの電気代をはらったり。もらったお金は、またちがうだれかにわたっていくんだ。
たとえば、ジュースを買った時もそう。くだものを育てた人、ビンにつめた人、おみせに運んだ人......。たくさんの人の"しごと"と"ありがとう"がつながって、そのジュースは君の手にとどくんだよ。
お金を使うことで、君もまた「ありがとうのバトン」をわたしていることになる。そしてそのバトンは、またべつの人のがんばりやよろこびにつながっていくんだ。

リスル
お金は、ぐるぐるめぐる"ありがとうのリレー"。君の「ありがとう」も、きっとだれかにとどいているよ。
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▼子どもとお金を学べるおすすめアプリ
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文:たまちっぷす編集部 音熊みなみ