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vol.13 子どものお小遣いってどうしたらいい?

 
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「お金を貯めたいと思っているのに、なかなかうまくいかない!」「将来のためにも貯めなきゃいけないのはわかっているけれど、ついムダづかいしてしまう」......そんなパパ&ママにお読みいただきたい、お金のことを考えるコミックです。家計のピンチに気づき、節約生活をスタートしたばかりのたま村家のみんなと一緒に、お金と向き合う暮らし、はじめませんか?

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お小遣いをもらっている子どもの割合は?

金融広報中央委員会による「子どものくらしとお金に関する調査」(2015年度)によると、小学生の7割がお小遣いをもらっているということがわかりました。

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パパ&ママの世代は、お小遣いをもらうのは高学年になってからという家庭も少なくなかったのでは?しかし近年は、お金に関する物事の判断力や知識、マネーリテラシーを子どものうちから高めるために、小学校入学のタイミングなど、低学年のうちからお小遣い制を導入する家庭が増えているようです。

【リアルパパ&ママボイス】

お小遣いをあげるのならお小遣い帳を使える年齢になってからと思い、たし算ひき算が身についた小1の夏休み頃からお小遣い制を導入した。(小3のママ)

早いうちに金銭感覚を養いたくて、小1からスタートした。(小2のママ)

欲しいものが増えてきた小3からお小遣いをあげるように。それまでは、欲しいものがあるときに買うようにしていた。(小6のパパ)

お小遣いにはメリットがいっぱい?

子どもにお小遣いをあげることには、さまざまなメリットがあります。

1.お金の価値を知り、使い方が身につく

お小遣いは、子どもが自分の意思で自由に使うことができる最初のお金です。実際にお店で商品を買うことで、生活のさまざまなことにお金がかかることや、お金は使えば減ることを体感し、その価値を知ることができるでしょう。お金の価値がわかると、どのように使うことが自分にとって価値のある使い方であるかも自然と身についてきます。

2.計画性や自己管理能力を育むことができる

欲しいものを手に入れたり、決められたお小遣いでやりくりしたりするためには、お金を計画的に管理することが重要です。「1ヵ月のお小遣いでは足りないから、お金を貯めて買おう」「ここで全部使ってしまったら、次のお小遣いまで何も買えなくなるからガマンしよう」などと考えながら計画的に使うことで、自己管理能力が育まれます。

3.必要なものを見極める力がつく

欲しいからといって無計画に使えば、あっという間にお金はなくなってしまいます。そこで大切なのが、買いたいものが「欲しいもの」か「必要なもの」かを見極めること。お金を使うごとに必要かどうかを自問する習慣をつけると、ムダ遣いの防止にもつながります。また、お金にかかわらず、自分にとって必要なものを判断できる大人になることは生きる上でも大きな力になります。

定額制、報酬制......それとも?

お小遣いのあげ方も重要なポイント。以下の3つが一般的です。

定額制

月に一度、週に一度など、毎回決まった時期に決まった金額のお小遣いを渡します。

報酬制

家のお手伝いをしたり、テストで良い点を取ったりするなど、何らかの報酬としてお小遣いを渡します。

定額制と報酬制のミックス

毎回決まった時期に決まった金額のお小遣いを渡しつつ、何らかの報酬に応じて追加でお小遣いを渡します。

定額制の最大のメリットは、お金のやりくりを学べること。毎回決まった金額のお小遣いを計画的に使うことで欲しいものを手に入れる、というお金の使い方の基本を知ることができます。報酬制は、「人の役に立つことをするとお金がもらえる」という労働の基本を体感することができます。感謝されることで自己肯定感が育まれたり、「もっと人の役に立ちたい」という思いを持つようになったりと、好循環が生まれます。定額制と報酬制のミックスは、それぞれのメリットを一度に享受することができるので、バランスよく取り入れるのもいいでしょう。

お小遣いのルールを設けよう

お小遣いをあげることになったら、必ずルールを決めましょう。「友達との貸し借りはしない」「使い道は保護者に相談する」などの基本的なルールはもちろんのこと、「お小遣い帳をつける」「毎月必ず一定額を貯金する」など、お金と上手に付き合うためのルールも盛り込むことが大切です。お子さんと話し合いながら、一緒にお小遣いのルールを決めていくこともまた、金融教育になります。


子どもの金銭感覚を養う上で、お小遣いにはたくさんのメリットがあることがわかりました。また、お小遣いを導入する際には、あげ方を決め、ルールづくりをしっかりと行い、お子さんがお金と上手に付き合っていける道筋を立てることが重要です。 日々お金と向き合い、少しずつやりくり上手への道を歩んでいるたま村家。次回もお楽しみに!

イラスト/佐々木奈菜 取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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