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vol.16 電子マネーってなあに?

 
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「お金を貯めたいと思っているのに、なかなかうまくいかない!」「将来のためにも貯めなきゃいけないのはわかっているけれど、ついムダづかいしてしまう」......そんなパパ&ママにお読みいただきたい、お金のことを考えるコミックです。家計のピンチに気づき、節約生活をスタートしたばかりのたま村家のみんなと一緒に、お金と向き合う暮らし、はじめませんか?

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電子マネーの基本をおさらい

電子マネーとは、専用カードやスマートフォンアプリなどにお金をチャージして決済を行う、電子化したお金のことをいいいます。電子化されたデータをやり取りして支払いができるので、現金を持ち歩く手間が省ける上に、お釣りの受け渡しなどもなく、スムーズかつスピーディーで便利です。

2001年に誕生した「Suica」を皮切りに全国に広まった電車やバスで利用できる交通系ICカードに加え、近年は自販機やスーパー、コンビニなど、電子マネーはさまざまな場所で使えるようになりました。
現金に直接触れないため衛生的であるというメリットから、新型コロナウイルス対策としてキャッシュレス化が加速。日常的に電子マネーを使う人も急増しました。

電子マネーはどうやって支払われるの?

電子マネーの支払い方法は以下の3種類に分けられます。

1.プリペイド型(先払い)

事前にアプリやICカードに現金をチャージする支払い方法。事前にチャージした分しか使用できない。

2.ポストペイ型(後払い)

クレジットカードと電子マネーを連携させて支払う方法。支払った代金は後日クレジットカード会社から請求される。

3.デビット型(即時払い)

電子マネー決済直後に銀行から支払った金額が自動で引き落とされ、支払う仕組み。

電子マネーとクレジットカードとの違い

電子マネーは3種類の支払い方法があるのに対し、クレジットカードは一度クレジットカード会社が支払いを代行し、利用者は後日にまとめて支払うポストペイ型(後払い)のみです。
また、クレジットカードの使用には年齢制限があり、発行には審査が必要である点も電子マネーとの大きな違いです。
さらに一部コンビニやスーパーなどでの利用を除けば決済を行う際にサインや暗証番号が必要になります。

子どもが電子マネーを使うメリットとデメリット

塾や習い事で電車やバスを利用する際など、小学生も電子マネーを使う時代です。
子どもが電子マネーを使う最大のメリットといえば、現金の盗難・紛失を防げること。
一方で、「お金の見えない化」によって、いくら使ったか、また、お金は使うと減るということを体感しにくいというデメリットも。
さらにオートチャージにすると、お金には限りがあるという感覚が育まれにくいという懸念があります。
プリペイド式にして親子で使用履歴を確認するなど、お金は使うと減ることことを実感できるようサポートしましょう。

いつから子どもに使わせる?

電子マネーを使うには、ICカードやスマートフォンが必要なので、ICカードやスマートフォンを使えるようになることが大前提です。
まずは親子で出かけるときにお子さん専用の交通系ICカードを持たせて、電子マネーの仕組みを実際に使いながら伝えるところから始めるといいでしょう。
また、電子マネーを使う際のルールを設定することも大切です。

・利用は交通費のみなど、決めた目的以外には使わない
・一回あたりの限度額や月々の限度額を決める
・定期的に残高を確認する

現金=「見えるお金」を使う体験も大切に

お子さんには、電子マネーだけでなく、おこづかいで現金に触れたり、おつかいで現金を使う体験をさせましょう。
現金を使い「お金が足りなければ欲しいものは買えない」「お金は使えば減る」という経験を積み重ねていくことで、お金の価値を認識し、お金を管理する習慣が身につきます。
これが、電子マネーを使うときに「現金と同じお金を使っている」と意識することにつながっていきます。


電子マネーはとても便利ですが、お金の経験を積ませるという点では現金に劣るのがネック。
このため、電子マネーと現金を併用するなどの工夫が必要です。そして何より、電子マネーも現金と同じように大切に使うことを伝えていくことが大切です。

たま村家は、パパよりも花ちゃんの方がしっかりしているようなので、この点は心配いらないかもしれませんね。

イラスト/佐々木奈菜 取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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