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vol.18 教育費、どうやって貯める?

 
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「お金を貯めたいと思っているのに、なかなかうまくいかない!」「将来のためにも貯めなきゃいけないのはわかっているけれど、ついムダづかいしてしまう」......そんなパパ&ママにお読みいただきたい、お金のことを考えるコミックです。家計のピンチに気づき、節約生活をスタートしたばかりのたま村家のみんなと一緒に、お金と向き合う暮らし、はじめませんか?

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国や自治体の子育て支援制度をおさらい

出生数は減少に歯止めがかからず危機的な状況が続き、資源価格の上昇や円安による物価高で家計負担増となっている今、テレビや新聞で「切れ目のない子育て支援」「異次元の少子化対策」という言葉を耳にすることが増えました。

東京都は令和5年度予算案におよそ1兆6500億円を盛り込み、所得制限を設けずに18歳以下の子どもに毎月5,000円を給付し(令和5年度分の6万円は令和6年1月に一括給付される見通し)、年収910万円未満の世帯に限り、私立中学校に通う都内の生徒は年間10万円を給付するなど、新たな施策が打ち出されました。

そこで、たまちっぷす読者世代がもらえる給付金や制度をおさらいしましょう。

児童手当

支給対象...国内に住所を有する中学校修了まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方

※児童を養育している方の所得が所得制限限度額以上、所得上限限度額未満の場合は、特例給付として月額一律5,000円を支給。

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※出典:内閣府ホームページ

幼児教育・保育無償化

対象の子ども...幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する子どもたち/幼稚園の預かり保育を利用する子どもたち/認可外保育施設等を利用する子どもたち/就学前の障害児の発達支援を利用する子どもたち

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※出典:内閣府ホームページより作成

子ども医療費助成制度

正式には「乳幼児等に係る医療費の援助」といい、全都道府県、全市町村で実施されていますが、対象年齢や所得制限の有無など助成の内容は自治体によって異なります。
尚、東京都は2023年度から3年間に限り、すべての市区町村を対象に高校生の通院1回あたりの費用が200円になるよう助成し、保護者の負担を軽減することにしています。こちらも自治体により方針が異なります。

"かかるはずのお金がかからない!" 児童手当を教育資金に

児童手当や幼児教育・保育無償化、さらに2023年度からスタートする東京都の「18歳以下の子ども全員に月5,000円」。
たま村家同様、たまちっぷす読者の多くが、こうした給付金や制度の対象になっていることでしょう。

毎月子ども1人当たり5,000円〜1万5,000円支給される児童手当は、内閣府の「児童手当等の使途(予定含む)に関する意識調査」(平成30~31年)によると、57.9%が「子どもの将来のための貯蓄・保険料」と回答し、27.5%が「子どもの教育費等」と回答し、多くの家庭で教育資金に充てていることがうかがえます。
もらえる児童手当は子どもの年齢や生まれた順番によって異なりますが、子どもが生まれたときから貯金し続けると、約200万円貯められることができます。
これに東京都の月5,000円給付金が加われば、小学校入学時から貯金し続けた場合、72万円貯めることが可能です。

みんなは給付金をどう活かしている?

続いて、児童手当や幼児教育・保育の無償化で浮いたお金の活かし方について、子育て世代のパパやママに聞いてみました。

【リアルパパ&ママボイス】

幼児教育・保育の無償化で、3年間で約80万円浮いた。
全額学資保険の保険料に充てた。(小1のママ)

3人兄弟で、3ヵ月ごとに14万円、年間560,000円の児童手当の給付。全額、定期預金へ。
普通口座に振り込まれたらすぐに定期に移動し、使い込みを防いでいる。(小1、小3、中1のママ)

無償になった保育料を払ったつもりとして、全額つみたてNISAで運用している。
積立期間10年で想定年率3.5%。大学進学の足しにしたい。(小2のパパ)

新しく始まる東京都からの月5,000円を加えると、我が家の給付金は年間440,000円。
残りの10年間全額貯金すると440万円!
これまでの手当は半分を習い事費の足しにしていたが、積もり積もれば山。今後は全額貯蓄に回したい。
運用も気になっている。(小3の双子のママ)


給付金をもらえる時期は、お金を貯めるチャンスととらえて、活用方法を考えることが大切です。
定期預金、学資保険、つみたてNISAなど、活かし方はさまざまです。
お金を使う時期や目的も考えながら、ご家庭に合った方法を考えていきましょう。

イラスト/佐々木奈菜 取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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