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勉強嫌いの悩みを解決! 「勉強って楽しい!」と思える3つのアイデア

 

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新学期が始まって、1カ月が経ちました。お子さんは、机に楽しく向かっていますか?

"勉強がつまらない"と思っていたり、勉強をすることに疑問を感じたりしていませんか。
勉強をポジティブにとらえるためには、家庭での働きかけ方が大切です。
"勉強っておもしろい"と感じ、学習意欲を引き出す方法を考えてみましょう。

"勉強はつまらない""勉強なんてしたくない"と思う理由は?


そもそも、子どもが勉強に対してネガティブな思いを持つ理由はどこにあるのでしょうか。

1.内容に興味が持てない、おもしろみを感じられない

大好きなアニメ『ポケットモンスター』のキャラクターの名前は覚えられるのに、なぜか漢字は覚えられないということは、よくあることです。それは、漢字に興味を持てていないから。漢字に興味を持つための働きかけが必要です。
例えば、「分」という漢字は、「八には左右に分ける」、「刀には刀で2つに分ける」という意味があり「分ける」を表しています。意味を知るための成り立ちを伝えることで興味を持たせたり、お気に入りの児童書を見つけて習った漢字を一緒に探してみたりすることで、子どもの取り組む姿勢も変わっていきます。

2.やらされてる、どうせできないなどのネガティブイメージがある

学習意欲が身についていないと、"勉強をやらされている"という感覚で、机に向かうことになりがちです。また、できないことを責められたり、間違いが続いたりすると、どうせ苦手だから......と考える意欲を奪ってしまいます。まずは、小さな「できた!」を積み重ねて行くことが大切です。

3.勉強方法が合っていない

どんなお子さんにも、得意なことや苦手なことがあります。例えば、漢字練習1つとっても、1字ずつ漢字を書きながら覚えるのが得意な子もいれば、書いて覚えるのは苦手だけど、見て覚えるのは得意という子もいます。その場合は、数十秒間1つの漢字を見つめ、インプットすると簡単に覚えられることがあります。このように、お子さんにあった学習方法を探すことが大切です。

「勉強って楽しい!」って思える、3つのアイデア

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1.日常生活に紐づけたり、好きなことに関連づけたりしよう!

新しい学びをおもしろいと思わせるきっかけは、大きく分けて2つあります。
1つは、日常生活に紐づけることです。例えば、おやつで食べるチョコレートを人数分に分けるにはどうするか一緒にやってみる、田舎に帰るときに特産品を覚えて、祖父母と話題にしてみるなど、実際の生活と紐づけると興味がわきます。また、好きなことへの好奇心の力は絶大です。例えば、お料理が好きな子は、一緒にお菓子をつくってみましょう。レシピを読んだり、計量をしたり、なぜケーキが膨らむのか一緒に考えてみたり、さまざまな要素を学ぶことができます。

2.できなくても叱らない。できたことを褒めて、自信を育てよう!

叱らないことは鉄則です。例えできなくても根気強く、どうしたら分かるか、さまざまな手法をつくし教えてあげましょう。逆にできたときは、とことん褒めます。「こんなにできるようになったの⁉」と驚きながら褒めたり、「パパ、〇〇が九九を全部覚えたんだよ!」と、本人以外に話して褒めるたりするなど、さまざまな引き出しを作って褒める回数を増やせると良いでしょう。

3.勉強をゲーム化する

学校教育での手法のひとつに、「ゲーミフィケーション」というものがあります。ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素をとりいれることによって、学習に楽しく参加し学習意欲を高めようとするものです。例えば、2019年に立命館小学校の教諭が教育界のノーベル賞とも言われる「Global Teacher Prize」で日本人初となるトップ10に選出されました。活動内容は、英語の授業でマインクラフトというゲームを使って、京都の観光地を再現し、海外の学校の児童に京都のプレゼンをするというもの。マインクラフトが楽しくて、子どもたちは自ら学びを深めたそう。「楽しい!」を切り口にして興味を持つと、自分から進んで学ぶことができます。

"ウチの子、こうして勉強嫌いを克服しました!" 先輩パパママのリアルボイス

先輩パパやママは、わが子の勉強嫌いにどう向き合い、どう対処したのでしょうか?

日常生活に紐づけた成功例

「書くことが苦手な息子は、漢字ドリルが苦手で漢字を覚えられませんでした。そのため、外出時に、看板や道路表示など、目に映るあらゆる漢字を一緒に読むようにしたら、漢字に興味が出たようで嫌がらなくなりました。」(小3・小1のママ)

「息子は計算が苦手だったため、お手伝いで買い物に行かせるようにした。余ったお金はおこづかいとして貯金してもいいよと伝えると、30%引きのお肉を買ってきて、"おこづかいが増えた!"と得意げに帰ってくるようになった。30%引きだから、148円浮いたね! と、具体的に褒めてあげたのが良かったと思う。」(小4のママ)

「私は地理が苦手だったので、子どもも苦労するだろうと思い、リビングやトイレ、お風呂など、家中に日本地図を貼っておいた。そしてテレビや旅行で、地名が話題になるたびに、ここだよ。と教えた。地理が始まるタイミングで、なんか知っている!と思えるくらいでいいやと、気長に教えていたが、自然に興味がわいたようで、私よりも都道府県に詳しくなった。」(小3・小1のママ)

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好きなことに関連付けた成功例

「『名探偵コナン』が大好きな娘は、知識があることは事件を解決できてかっこいいってことを実感している。探偵の気分を味わえるよう、なぞ解きをすすめると、なぞ解きが大好きになり机に向かう習慣が身についた。解くためには知識が必要なので、興味の力を使って、学校の学習範囲と重ねて一緒に調べた。」(小3のママ)

「我が家は家族みんな、お出かけが大好き。小学校や中学校で学んだ地域や歴史的建造物などのあるところや、博物館、科学館などで本物を見て、実際に触れたりする機会を増やしてきた。勉強は机上のものではなく、自分の生きる社会のことを学んでいるという実感を持たせてきたことが、とても役にたっている。百聞は一見にしかずだと感じる。」(小6・小4のパパ)

できなくても叱らず、褒めて自信を育てた成功例

「子どもの苦手に気がつき、認めるようにしている。そのため、どうしてわが子は、勉強ができないのか⁉という悩みはなくなった。兄弟でも1人ひとり違うので、比較しないように心がけ、それぞれの勉強法を考えるようにしている。成績が悪くても怒ることはしない。できなかったことを一緒に笑う、難しかったねと声をかける。相手の気持ちも聞きだすことができて、良くなるための話し合いができている。」(高3・中3・小3のパパ)

「長女が小4の時に、計算間違えが多く、どうせ自分はできないと言って困った。先生に相談すると、理解するまでに時間がかかるタイプだと説明があり、自宅で復習するためのプリントを用意してくれた。親子で一緒に取り組むことで、子どものつまづきが分かり説明ができた。プリントを提出すると先生も確認し、できているところを褒めてくれたので苦手意識が減った。先生と協力できて良かった。」(小5・小2のママ)

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勉強をゲーム化した成功例

「長女が暇さえあれば、スマホをいじり、ダラダラと過ごす時間が増えてしまって困った。興味のあることを聞いても"分からない"と答えるため、学校で学ぶ範囲を少し広げた学習として漢字検定を受けることに。母親と競いあう方法にし、ゲーム感覚で進めるようにした。二人で一緒に勉強することで、長女にも勉強の習慣が身に付いてきた。」(小6・小3のママ)

「今どきは、Nintendo Switchで学習系のゲームがたくさんあるので積極的に取り入れている。例えば、『桃太郎電鉄』では、日本の地理について学べるし、ドラえもんの漢字学習ソフトなどもある。抵抗感なく始められ、いつのまにか詳しくなっているのでよい。」(小5・小1のパパ)

勉強に対してネガティブな様子が見てとれたりしたら、まずは何が原因になっているかを一緒考えてみましょう。苦手だったものを乗り越えた成功体験があると、子どもの自信につながります。親子でトライアル&エラーの精神で、お子さんに合った方法を探してみましょう。

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▼「やらせる」より、「やる気にさせよう!」子どもの宿題~5つの攻略法~
https://tama-tips.jp/living/blog/34-syukudai-kouryaku.html

取材・文/加賀美明子(Neem Tree)

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