新学期！子どもを安心させるための声かけ 押さえておくべきポイントは？
いよいよ新学期です。新しい生活にすぐになじめるお子さんもいれば、進学やクラス替えで環境が大きく変わり、戸惑いを感じているお子さんもいるでしょう。
そこで、子どもの不安や心配を最小限にするために必要な声かけや、押さえておきたいポイントを紹介します。
まずはあいさつから！
笑顔で「おはよう」と1日のスタートを
忙しい朝は、起きてきた子どもに「早く支度して」「顔洗ってきなさい」などと言ってしまいがち。
でも、そこをグッと堪えて、朝はお子さんの目を見ながら笑顔で「おはよう」とあいさつしましょう。
子どもだって、起きたてに「早く、早く」とまくしたてられたら、気持ちもしぼみます。でも、ニコニコの笑顔で「おはよう」と言ってもらえたら、元気が湧いてきて、明るい気分になると思いませんか。
また、人は目を見て話しかけてもらうことで、「自分は受け入れられている」と安心感を抱きます。
つまり、あいさつは子どもの存在を認めることにつながるのです。
この積み重ねが、自己肯定感を高める大きな一歩。新しい環境でも、どんなことがあっても、「自分なら大丈夫！」という気持ちを育みます。
子どもの思考がプラスに変わる！
ポジティブな声かけを心がけて
「成功する人はポジティブな言葉を使う」という言葉を聞いたことはありませんか？
実際に言葉の力は絶大で、脳科学や認知科学、心理学などさまざまな分野で、言葉が思考と行動に影響を与えることが検証されています。
日常生活を通して保護者が子どもにかける言葉の影響も私たちが思っている以上に大きく、その後の発育や人格形成にも作用します。ポジティブな言葉をかけられると、子どもの思考はプラスに変わっていくのです。
反対に、ネガティブな言葉は子どもの思考をマイナスの方向に向かわせ、不安感を大きくしたり、やがて自信を失わせてしまったりすることも。だからこそ、肯定的な声かけを心がけたいもの。
特にお子さんの表情が冴えなかったり、緊張していたりする場合には、意識的にポジティブな言葉を使うことが大切です。
新学期であれば、次のような声かけをしてあげましょう。
◆ポジティブな声かけの例
「学年が上がってわくわくするね」
「これからどんどん新しい友達ができるよ」
「ママも何か勉強を始めようかな。一緒にやろう」
「少しずつ慣れていくから大丈夫だよ」
気持ちが前向きになるような言葉を選びながら、楽しそうに声をかけてください。
少しずつ緊張や不安から解放され、気持ちもほぐれていくでしょう。
不安を口にしたときは
気持ちに寄り添う声かけを！
もしもお子さんが「友達に悪口を言われた」「学校の勉強がわからない」などと具体的な不安を口にしたときには、じっくり話を聞き、不安な気持ちをしっかりと受け止めることが大切です。
「それは悲しかったね。友達はなんでそんなことを言ったんだろうね」「わからないのはイヤだよね。一緒に教科書を見てみようか」と、お子さんの気持ちに共感しながら、解決策を見出す手伝いをしてあげましょう。
◆不安な気持ちを受け止める声かけの例
「つらかったね」
「大変だったね」
「どうしたらいいか一緒に考えよう」
「ほかに困っていることはある？」
「パパにできることがあれば手伝うよ」
"ちゃんと話を聞いてくれて、自分の気持ちに共感してくれる人がいる"ということは、大きな安心につながります。子どもにとってパパやママが絶対的な味方であるということを伝えてあげることで、安心感は、やがて自分で解決していく力に変わっていきます。
パパママも目標を決めて
家族みんなでやる気をアップ！
ともに奮闘する仲間の存在は、やる気を加速させたり、勇気を与えてくれたりするもの。
親自身ががんばる姿を見せることで、子どもも、「自分もがんばってみようかな」という気持ちになることは大いにあるはずです。
お子さんに目標を宣言すれば、家族みんなのモチベーションも上がり、よい流れに。
次のような声かけをしながら目標宣言をしてみましょう。
◆目標宣言の例
「○○ちゃんも、1年生になったから、ママも韓国語の勉強をがんばりたくなってきた」
「○○くんが新しいクラスでがんばっているから、今日からパパもダイエットを始めよう」
日々の忙しさに追われて先送りにしていたことがあれば、この機会に着手してみませんか。お子さんにとってよい刺激となるだけでなく、パパママにとっては目標を実現するための一歩となり、一石二鳥です。
大人だって初めての場所や人に緊張するのですから、子どもはなおさら。新学期、お子さんが新しい環境に戸惑っていたら、ポジティブな言葉のシャワーをたくさん浴びせてあげましょう。まるで細胞から元気になるように、力がみなぎってくるはずです。
しかも、ポジティブな言葉は、口にした人まで元気になるから不思議！ぜひ、お試しください。
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取材・文／羽田朋美（Neem Tree）
