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先生方のコメント付き!小学校の通知表成績アップのポイントや評価の見方は?

 

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そろそろ学期末ですね。お子さんの通知表が気になっているパパやママも多いのではないでしょうか。しかし、通知表の内容や評価方法は、親世代の頃とは大きく異なる部分があります。
そこで今回は、小学校の先生方にアンケートを実施し、通知表に関するアドバイスや成績アップのポイント、さらにはお子さんへの声掛けのコツについてたっぷりと伺いました。
先輩パパママの、通知表ほっこりエピソードもご紹介!ぜひ最後までご覧ください!

ちょっぴり切実な話からクスッと笑えるものまで
わが子の通知表エピソード

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通知表が配られる時期になると、家庭でのさまざまなエピソードが生まれるものです。子どものがんばりに驚かされたり、思わぬ評価にクスッと笑ったり。今回は、先輩パパママが体験した、通知表エピソードをご紹介します。

小学生の頃は成績よりも生活面(約束を守る、遅刻をしない等)が〇ならOK!としていたが、中学になると学力面が悩みの種......。(ときどき反抗期・中2のママ)

うちの子じゃないのかも!?と思うくらい、小学校のころは通知表に『A』が並び、成績が良かった娘。これは!と期待していたが、中学校に入って、定期テストの点数にびっくり。やっぱりうちの子だった(笑)(かざみどり・中3のパパ)

23項目もあるのに、2学期と1学期がまるっきり同じだった。笑いながら『先生、手を抜いたな!』と、息子。ごめんなさい、私も同じことを思ってしまった。(ブレないってこと!?・中3のママ)

小学校3年生のころ『二重丸をもらったよ~!』とアピールしながら得意気に通知表を見せてきた息子。見てみると、『もうすこし』のところにきれいな〇、『よくできる』の横にえんぴつで書かれたいびつな◎が何個か書かれていました。ごほうび欲しさに通知表を改ざんしたという懐かしい思い出。(Windy・大2のパパ)

他の科目は『できる』と『もうすこし』が混在していたが、図工、音楽、体育はすべて『よくできる』だった息子。給食を残さずよく食べるという先生からのコメントまでお父さんと同じ(笑)!(瓜二つ親子・中2のパパ)

今の通知表は親から説明を求められたときに説明責任を果たすことができるよう、すべてのものが数値化されて評価されていると聞いた。数値の中には見えない努力や小さながんばりは入らないかもしれない。だから評価に一喜一憂しないようにしていた。唯一、先生からのコメントには愛が溢れていて、読むたびに温かい気持ちになった。(桜エビ・中3のママ)

先生に聞く!
通知表の評価や成績アップのポイント

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続いて、小学校の現役の先生方にお伺いした、通知表についてのコメントを大公開!お答えいただいたのは、以下の3名の先生です。

  • A先生(教員歴20年)
  • B先生(教員歴37年)
  • C先生(教員歴20年)

Q.成績アップのポイントは?どうがんばったらよいですか。

基礎基本を徹底することです。求められていることを理解する、身につけるまで、繰り返して学習することが大切です。(A先生)

まとめて勉強するのではなく、ちょっとずつ毎日勉強していくのが長期的には有効です。その日にやったこと、少し前に勉強してよくできなかったことを復習すると、積み重ねがスムーズになり、力がつきます。また、問題を読み取る力があると、成績が上がります。本を読む、文章問題に取り組むなどするとよいです。(B先生)

小学生の間は、成績アップを目指すことよりも、【学ぶ場】としての意味を重視し、自分の思いや考えをたくさん発信することが大切です。テストの点数も気になるところですが、それ以上に学びの中で楽しい瞬間を見つけられると良いと思います。(C先生)

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Q.ここだけは◎になるとポイントが高いという項目はありますか。

どの教科にしても、基礎基本をしっかりおさえれば、どの観点でも評価をもらえると思います。(A先生)

教科では、『思考、判断、表現』に良い成績がついている場合ほど、将来に生かせる学力があると考えられます。同じ良い成績でも、『知識、技能』についているよりも価値があります。生活面で『話をしっかり聞く』に◎がついていると、授業をしっかり聞いていて、落ち着いて学んでいることにもつながります。最低ここだけは◎にしたいですね。(B先生)

【行動面】も大切な項目です。行動面については、性格がでてしまうところではありますが、自立につながるところがあると思いますので、◎がたくさんつくとよいと思います。(C先生)

Q.通知表の内容について、子どもにどんな声掛けをしたらよいですか。

お子さんによって、理解力などはさまざまです。例えば漢字の場合、見ただけで覚えてしまうお子さんもいれば、10回書いて覚えるお子さんもいます。まずは、お子さんのことを理解して、お子さん自身が自己調整力を身につけられるように導いていただきたいです。(A先生)

単に『良い』がいくつ付いたか、以前よりどこが上がったかなど、数でとらえたり、上げ下げだけで、声をかけないようにします。まずは、がんばったと認めてあげましょう。そして、教科書を見ながら、どの勉強ができたか、できなかったか、具体的に振り返り、次にがんばることをはっきり意識できるような声掛けをすると良いです。(B先生)

まずは、『よくがんばったね~!』と。できたところ、素敵なところを褒めることから声かけることが大切だと思います。(C先生)

Q.通知表についてアドバイスや、通知表に関するご意見があればお聞かせください。

通知表はなくなっていくのではないかと思います。すでに通知表を廃止した学校もあります。これからは、個々に応じた目標の取り組み進捗に重きをおいて評価するようになると思います。(A先生)

学習指導要領が変わり、通知表のつけ方が変わりました。以前の「関心、意欲、態度」から、「主体的な学びに向かう態度」という項目に変わりました。やる気があれば良いという評価はつかなくなりました。学校からの説明を今一度確認しましょう。(B先生)

通知表は、一人一人のがんばりや、良いところ、そして課題を明らかにし、そのがんばりを認めることで、今後の学習や活動への意欲を高めるきっかけとするものです。一人一人の成長の跡を確認し、さらなる成長へとつながる機会として活用していただきたいと思います。お子さんにはぜひ、励ましの言葉をかけてあげてください。保護者記入欄が設けられている学校も多いと思いますので、そこにはぜひお子さんの良いところを書いていただきたいです。(C先生)

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通知表は昔と異なり、今では子どもの努力や成長を評価する「学びの記録」としての意味が強調されています。現役の先生方は、「基礎基本の習得」「継続的な復習」「学びの楽しさを見つける」ことが成績アップのポイントだと指摘します。また、お子さんの努力を認め、具体的な振り返りを通じて次の目標を明確にする声掛けが重要とのアドバイスもありました。


通知表は単なる成績の記録ではなく、お子さんの成長を見守り、励ます大切なツールです。学年末の通知表を受け取った際には、親子で一緒に振り返り、次の学年に向けて前向きな一歩を踏み出せるよう活用していきましょう。

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取材/たまちっぷす編集部 文/羽田朋美(Neem Tree)

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