ネガティブ感情とサヨナラ!気持ちが上向きになる、わが家のポジティブ変換
家事や仕事に加え、親子や夫婦、親戚などの対人関係まで、「予定通りにこなす!」「〇〇しなくちゃ!」と理想を追い求めるとかえって、「めんどう!」「(思い通りに行かなくて)イライラする!」などと、一気にネガティブになってしまうことも。そんなときは視点を変えて、ポジティブな言葉や行動に変換してみませんか。
今回は、子育て中のパパやママが実践している『ポジティブ変換』の方法をご紹介します。
ポジティブに考えれば、行動範囲が広がる!
心理学では、ストレスに直面したときに、その中にポジティブな意味を見出すことで、思考や行動のレパートリーが増え、さまざまなポジティブな感情や経験を引き寄せると考えられています。
さらにポジティブな感情には、免疫力を高める効果があり、ナチュラルキラー細胞を増加させるのだとか。ネガティブな感情をポジティブに転換することができれば、思考や選択肢が広がるだけではなく健康維持にも役立つのです。
◆ポジティブ変換のメリット
・気持ちが明るくなり精神衛生上よい
・新しい視点を持つことで、選択肢が広がる
・長期的に健康を支える
ポジティブ変換のコツは「好きなこと」「新しいこと」「達成感」がキーワード
ネガティブなときに、急にポジティブな感情に転換するのはむずかしいですよね。ネガティブになったとき、どう考えればいいかのヒントを持っておくと、考える上での指針になります。そのヒントは、「好きなこと」「新しいこと」「達成感」を掛け合わせること。
例えば、気が向かないことでも好きなことと掛け合わせることで、ポジティブな感情に大きく近づきます。また、目新しさや達成を得られる仕掛けを合わせることで、取り組むときの感情や姿勢も大きく変わります。
・好きなこと
推しのアイドルや好きな食べもの、音楽など自分の好きなことを掛け合わせることで、「面倒くさい」を「楽しい」に変える
<例>
掃除が面倒くさい → 好きな推しの曲をかけて、テンションを上げてノリノリでやろう!
・新しいこと
変化がなくルーティンになってしまっていることに、新しいエッセンスを加えることで、「やってみたくなる気持ち」を引き出す
<例>
毎日のお味噌汁づくりが億劫→口コミがよい新しいだしパックを購入して、作ってみよう!
・達成感
やり切ったあとに何が得られるかに視点を転換することで、その達成感を味わいたくなるように仕向ける
<例>
子どもが片付けをしない! →「テーブルが片付くと気持ちがいいね! 宿題もはかどるよ」と声掛けしてみよう!
目からウロコ!パパやママたちが実践している
"ポジティブ変換"
皆さんが、「好きなこと」「新しいこと」「達成感」を掛け合わせて、どんなポジティブ変換を行っているかをご紹介します。
【家事編】
料理、洗濯、掃除など、面倒になりがちな家事をする際のポジティブ変換を見てみましょう。
△料理が面倒
・達成感
〇自炊って節約になるし、健康的!
自炊をすれば健康的だし、添加物を使わないなど安心して口にできるなど、自炊することで、どんなメリットがあるかを考えて、調理したあとの達成感を想像している。(小3のパパ)
・好きなこと
〇自分の好きなもの、家族が好きなものを作ろう!
料理は栄養バランス、食材費など考えることが多く面倒になるので、"自分の食べたいもの"に照準を合わせる。食費のことなどは考えず、自分の好きな料理をおいしく作ろうと思うとやる気になる。(中1、小5のママ)
△掃除がめんどうくさい
・好きなこと
〇推し家政婦として家を整えていると想像する!
『ミワさんなりすます』というマンガにはまって以来、自宅の家事をするときは"推しの家政婦として、推しの家を整えている"と想像して取り組んでいる。モチベーションが上がるし、手を抜けば推しからクビを言い渡されるかもという不安から本気で取り組める(笑)(中2、小3のママ)
・好きなこと
〇掃除が終わったら推しの動画を5分見よう!
キッチン掃除の仕上げがめんどうだが、推しの曲を聞きながらテンション高めで取り組むと、最後までやり遂げられる。その後は、動画を1本見ていいことにしている。しかも、片付いた部屋で見るのは気持ちがいい。(小4のママ)
△洗濯が面倒
・達成感
〇洗濯物がなくなると気分爽快!
天気の悪い日は気分が上がらないので、洗濯乾燥機と決めている一方で、晴れの日は洗濯物がすぐ乾き、大量に干せるので、気持ちよく洗濯できることに目を向けるようにしている。実際に、溜まった洗濯物が片付くと気分もスッキリ!(小3、小1のパパ)
・新しいこと
〇新発売の漂白剤を使ってみよう!
子どもが多いので毎日の洗濯が大変。また男の子が多いので汚れがひどい。いかに手間をかけずにきれいにするかを考えているので、新製品が出ると試してみたくなり洗濯が楽しい。(小4、小3、年中のママ)
【子ども編】
「片付けなさい!」「勉強しなさい!」「早く寝なさい!」など、子どもを思い通りに行動させるとなると毎日注意することばかり。回数が増えれば、言葉を受け取る子どものほうも窮屈に感じ、ますます話を聞かなくなってしまいます。みなさんが実践するポジティブな声掛けを教えてもらいました。
△勉強しなさい!
・新しいこと
〇この本すごくおもしろいよ!
新しいことに興味を持ってみない?というスタンスで接している。月に1回は学習系の本を購入し、一緒に読んでいる。1つのことを知ると、意外と今の勉強と関連することが出てきて興味が持てる。(小4のパパ)
・好きなこと
〇一緒に勉強しよう!
注意するとギスギスして、雰囲気が悪くなるので『一緒に~しよう!』と声を掛けるようにしている。パパやママと一緒に何かをやる時間を子どもは好きなので大抵やってくれる。私は、美文字練習帳を隣で取り組んでいる。(小5、小4のママ)
△早く寝なさい!
・新しいこと
〇いっぱい寝たほうが元気に育つよ!
感情的にならず、冷静に理由を説明する。できるだけ詳しく説明して自分ごとに意識できるようにすると、納得してくれる。新しい知識を教えるつもりで、伝えている。(小4、3歳のママ)
・達成感
〇おしゃべりはやめて、読書したら、電気を消そう!
興奮状態の子どもに早く寝なさい!は通用しないので、小さな階段を用意するイメージで、促す。例えば、まずはおしゃべりをやめて読書をしよう。アラームが鳴ったら、電気を消して寝るよ。など、具体的に示し、できたら褒めて達成感を味わってもらう。(小3、小1のパパ)
△片付けなさい!
・達成感
〇片付けは、私のダイエットのつもりで!
子どもも家でリラックスしているのかな。私がきびきび動いて片付けることで、ダイエットになるかも!と考え、あまり口うるさく言わないようにしている。(小2のママ)
【夫婦編】
「もう少し育児や家事に参加してほしい!」「飲み会に行ってばっかり。無駄遣いをしないで!」「なぜタバコをやめられないの?」など、自分の理想とする夫や妻を求め出したら、嫌なことにばっかり目がついてケンカばかり。長くよい関係を築くためのポジティブ変換とは?
△育児や家事を積極的にやって欲しい!
・達成感
〇苦手だから手伝って欲しいな!
『なんで俺ばっかり?』、『分担決めたよね?』と、批判する構図でいくと嫌な顔になるので、私が苦手だから手伝ってもらう=頼み事としてお願いすると、うまく回る。終わった後は、おおげさにありがとう!を伝えると相手の達成感がアップし、次もやってくれる。(小5のパパ)
・新しいこと
〇子どもの好きな「〇〇」が発売したの!
平日は帰りが遅い夫。休日はゆっくり休みたい様子なので、育児をお願いするというよりかは、子どもの好きな食玩が新発売したなどと、買い物の目的ついでに散歩に連れて行ってもらう。(中1、小5のママ)
△休憩や趣味など、自分の時間ばかり!
・達成感
〇好きな話をとことん聞く!
ゲーム好きな妻。ゲームがストレス発散のようで、週末は夜遅くまでやっていて起きてこない。出かけたい私は不満だったが、開き直ってとことんゲームの話を聞いてみると、しゃべることもストレス発散になったようで妻から私を気遣う発言も増えた。(小6、小3のパパ)
・好きなこと
〇私も休憩! 好きな時間に使おう!
あれもこれもやることはいっぱいあるのに、すぐスマホをいじって勝手に休憩する夫。文句をいうことが多かったが、私も同じように休憩することにした。少しでも休憩できるとイライラがおさまり、気持ちに余裕を持てるようになった。(小4のママ)
△食べ過ぎ、飲み過ぎ、タバコなど、不健康な行動について
・好きなこと
〇浮いたお金で一緒に旅行しよう!
ストレスで暴飲暴食が多い妻。常に何かを食べている。やめさせるのもかわいそうなので、夏休みは旅行に行こう!と一緒に計画を立てながら、予算を考えることで毎日買っていたお菓子の頻度も減ったように思う。(小4、小1、年長のママ)
・新しいこと
〇卒煙アプリを投入!
たばこをやめてほしい!と10数年伝えたが、何も変わらない夫のために、禁煙アプリを入れた。アプリは、吸いたいのに我慢する『禁煙』ではなく、タバコから解放される『卒煙』を目指していてその新しい考え方も合ってたみたい。あと一押し!(小4、小2のママ)
【義父母、親戚編】
心配性の義母から何度も電話がかかってきたり、年末年始は親戚の集まりに必ず出席しなければならないなど、遠方に住んでいる家族や親戚との関係ほど、ちょうどいい距離感が難しく負担に思っている人も。ポジティブ変換には、相手の好意を一旦受けとめるのがポイントです。
△頻繁に連絡が来る
・好きなこと
〇子どもに電話に出てもらう!
しょっちゅう電話がかかってくる。しゃべりたくないときには、子どもに出てもらうようにしている。義父母も喜ぶし、子どもも年上の人と話す機会になって一石二鳥(中3、小4のパパ)
・達成感
〇パパ、親孝行になるよ!
なぜかやりとりが、息子の妻である私。気を使ってストレスになるので、パパから送ってあげたほうがよろこぶよ!親孝行になるよ!などと伝え、パパにやってもらっている(小6のママ)
△親戚の集まり
・好きなこと
〇節約できて、ラッキー!
食事は豪華。ご飯代が浮いて、ラッキーと思うことにしている(小3、小1のパパ)
・達成感
〇目標は低く、参加できればOK!
帰るタイミングが分からず、長居することがストレスだったので、事前に帰る時間を伝えるようにしたら、時間までは割り切って楽しく過ごせるようになった。行ったらあれもこれも 気をつかわなきゃと考えるより、参加できればOKとした(小4、小1のママ)
面倒なことも、自分の好きなことに絡めたり、どうやって達成感を味わうかなどを考えたりできると、自然とわくわくした気持ちで取り組めます。また、相手がいる人間関係では、相手の立場になって考えることがポジティブ変換の第一歩です。
日々の暮らしの中にポジティブ変換を取り入れて、ハッピーに過ごしましょう!
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取材・文/加賀美明子(NeemTree)