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中学受験、いくらかかる? vol.29

 
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「お金を貯めたいと思っているのに、なかなかうまくいかない!」「将来のためにも貯めなきゃいけないのはわかっているけれど、ついムダづかいしてしまう」......そんなパパ&ママにお読みいただきたい、お金のことを考えるコミックです。家計のピンチに気づき、節約生活をスタートしたばかりのたま村家のみんなと一緒に、お金と向き合う暮らし、はじめませんか? 

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中学受験にかかる費用の総額は?

2023年度の中学受験者数は9年連続で増加し、首都圏の国・私立の受験者数は5万2600人(※首都圏模試センター調べ)、都内の公立小学校を卒業して私立中学校に進学した子どもの割合は、過去最高の20%近く(※東京都教育委員会調べ)となりました。
中学受験を選択する家庭が増えるなか、「もしかしたらうちも......」と思っている方は少なくないのでは?

そこで最初に気になるのが、受験の費用ではないでしょうか。
中学受験をすると決めた場合、おもに以下の費用がかかります。

   

・塾代
・教材費
・夏季・冬季・春季講習代
・模試受験料
・交通費
・飲食費
・受験準備費用(衣服や願書用の写真など)
・受験料(1校あたり2~3万円)

小学3年生の2月から小学4年生の春頃までに始まる塾通い。
塾や受験科目数によって費用は異なりますが、小4からの3年間でかかる塾費用の平均は200万円ほどと言われています。そこに交通費や飲食費、受験準備費用、さらに出願する学校の数だけかかる受験料が加わることを考えると、受験費用が250万円を超える家庭も少なくないようです。

<リアルボイス>

相性のいい塾が見つかるまで転塾を繰り返したこともあり、小4からの3年間で、280万円ほどかかった。(高1、中2のママ)

小5からの遅いスタートだったのと、受験したのは本命の公立中高一貫校1校と、併願も1校のみだったこともあり、2年間で総額150万円ほど。(大1、中1のママ)

最終模試で第一志望に程遠い偏差値をとってきた焦りと不安から、オプションの正月特訓コースに申し込み、受験直前に約20万円の出費。中学受験は課金ゲームだと思った。(中1、小3のママ)

250万程度。受験の3年間は、年末の帰省と夏休みの旅行をセーブして、なんとか捻出。(中1、小5のママ)

おそらく300万円近くかかっていると思うが、怖くて総額を出していない。(中1のパパ)

230万円くらい。小3からパートを始め、費用の足しにした。(中1のママ)

"こんなはずじゃなかった!"とならないためにも
受験生パパママが心がけたいこと

このように、中学受験にかかる費用は高額です。
また、私立中学校に通う子ども1人当たりの1年間の学習費総額(入学金、学校納付金等を含む)は、平均143万6353円(※「令和3年度子供の学習費調査」)。中学3年間でかかる費用は、平均430万円を超える金額ということになります。

費用面のことを考えても、中学受験をして「こんなはずじゃなかった!」という事態は避けたいもの。
そのために、パパママのお子さんへの接し方や受験対策で心がけたいこととは?先輩パパママたちのリアルボイスからお届けします。

<リアルボイス>

追いつめるのは厳禁!子どもの力を信じて励まし続けた

成績が振るわないときに追いつめると、子どもはつぶれてしまう。娘はほかのお子さんよりもスタートが遅く学力の部分で苦労したが、「コツコツ続ければ絶対に大丈夫!」と励ました。(大1、中1のママ)

なんでも言える親でいようと思った

絶対に合格するぞ!」と奮起する気持ちだけでなく、不安や焦りなど、さまざまな感情が入り混じる中学受験。親として「どんな気持ちも受け止めるよ!」というスタンスで、子どもが思いを吐き出せる環境づくりを意識した。(中1、小5のママ)

おいしい食事で徹底サポート!

受験生の親にできる最大のサポートは健康管理。バランスよく、子どもがよろこぶメニューで体と心の両方をサポートできたと思う。成績が下がったときほど子どもの好物を出して、エネルギーを補充。子どものモチベーションも上がり、元気に本番に向かうことができた。(中1のママ)

中学受験をするか否かは子どもに聞くべき

知り合いのご家庭の話。お子さんは気心の知れた友達と地元の公立中学に行くことを希望していたが、ご両親の希望で中学受験を選択。第一志望校に入学したものの、入学後しばらくして不登校に。現在は、公立中学への転校を検討している。(中1、小3のママ)

志望校を早めに決定した

「どうしてもこの中学に行きたい!」という気持ちが受験を乗り越える活力につながると思い、小4から学校見学を始めて小5の初めには志望校を決定。偏差値だけで決めるのではなく、本人に合った特色の、親子そろって心から行きたいと思える学校を選ぶことができた。(中1のパパ)

塾選びに妥協しなかった

息子の特性にマッチする塾がなかなかなく、大手進学塾から個別指導塾まで、3回転塾。費用もかさんだが、最終的におじいちゃん先生がやっている個人経営の塾へ。楽しく通塾できるようになり、勉強にも身が入るようになった。(高1、中2のママ)


突如目の前に現れた「中学受験」という言葉と、これからかかるかもしれない未知の分野のお金に緊張感が走る、たま村家。
受験費用は高額だからこそ、計画的に貯めていきたいもの。
また、親子ともに選んだ中学受験が最良の選択だったと思えるように、お子さんとしっかりコミュニケーションを取っていくことも大切です。
緑さんと陽さんは、まず、花ちゃんの希望を聞くところから始めないと!......ですね。

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イラスト/佐々木奈菜 取材・文/羽田朋美(Neem Tree)

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